灯 斗南はいたって無趣味な男だ。音楽にもオシャレにも部活動にも勉強にも興味がない。そんな彼だが毎週必ず欠かさず見ているのが特撮ヒーローもの、「マスカレイダー」シリーズである。元々は昭和に作られたマスカレイダーを平成になって復活させるとそのシリアスな展開と主人公ダイゴ役の俳優の熱演から人気沸騰、以降シリーズ化されている。
そして。舞台は再び倉庫街に移る。その中の一つに入った星児と忠光は奥の方におかれていたケースから数枚の仮面を取りだす。「ふう、無事でよかった」「どれどれ…赤い仮面に犬っぽい仮面、それに…」
「いやぁ、こんなところにあったのか。探す手間が省けたよ。」「!?」倉庫の入り口から何者かの声が響き渡る。