古々しくも手入れの行き届いた空手道場。
人数こそ少ないものの猛者揃いの盆倉門下たちが日々汗を流している。
土日には子供空手教室なんかも行っていたりする。
時折態度のでかい居候がやって来て指導をしたりしなかったり。
(からぶった掌底は楓の首の動きに合わせる様にサッと素早く引っ込めて全身から一度力を抜く
だらりと軽く両腕を下げ、肩幅に足を開いた状態で迎え撃ち)
…スッ(僅かな呼吸と共に息を止め、全身へ今度は一気に力を込める)
(一段目、へその下への一撃により肉を叩く打撃音が響く。二段目、鳩尾への一撃により肉を叩く打撃音が響く
三段目、喉笛。その刹那、右足が僅かに動いた、と同時にスッとその拳だけを全身を横の態勢にして回避)
(その後の動きはこうだった。すぐさま左手で相手の回避した相手の腕の手首を掴み、右手で相手の襟を掴み
そしてそのままくるりと右足を軸に左足を180度回転させながら足腰の筋肉と全身のバネと遠心力を使い、左手で腕を引き込みながら相手の体を持ち上げ
そのままフッと言う力強い呼吸と共に流れる様な動きで相手を背中から道場の床へと叩きつけ、投げ伏せさせようと。もちろん、上手く動きが決まればだが)