テーブルの上に無造作に置かれてる一冊のノート。
だれでも自由に書き込むことが出来る歌詞ノート。
バンド時代の店長が、フッと浮かんだフレーズを忘れないうちにメモ帳に書き留めていたことが由来。
1行だけ浮かんだのをポンと書いておくのもあり。
1曲丸々歌詞を書き連ねるのもあり。
誰かが書いたものを眺めるのもあり。
中には絵を描く人や感想を書き込む人もいるようだ。
(実在する曲の使用は禁止です)
ガキの頃の夢を見た
蝶々を追いかけるガキの俺
躓き 転んで
伸ばした手は刹那の残像を掴み
金に光る鱗粉が掌に烙印されて
形見のように
白昼夢のように
独り占めしたくて 握り潰して
ばらばらの粉々になった残骸を それでも愛とよべるなら
証拠隠滅 完全犯罪
幼稚な独占欲を愛と言い換え 疼く良心にさえ目を瞑るなら
欺瞞は安寧 明暗彩る現実は非情
翅から吹きこぼれた鱗粉が 翳した掌に化粧を施す
俺だけが知っている
蝶々の風葬