なんだかゴチャゴチャと散らかってる皐月さんの部屋。
タバコ臭かったりなんだりするけれど、一部だけきちんと整理整頓されている。
誰かを招待するための部屋じゃない。一人暮らしするだけの部屋。
そんな部屋に入る物好きもいるかもしれない。
いやダメってわけじゃねえけどさ……。
高校時代の悪巧みの話とか、本土の予備校時代の話とか、そんくらいだぞ?
フツウなお話でもいいの。
皐月様のお話が聞きたい。
だから…。駄目…?
(小さく首を傾げ、不安げに様子を伺う様に
楽しい話って言ってもなぁ……そんなん特にねえよ。
(ベッドに腰掛けてタバコを咥えながら)
むしろ話す必要もないような、どーでもいい話ばっかだぜ。
なんか聞いててすっげぇフツウな感じの、面白みのない話とかな。
大丈夫、冗談よ。
o0(いざとなったら、許可が得られなくても
こっそり持って帰るし、ね。)
(本棚から興味を無くしたように離れ、床に座り込み)
ねぇ、何かお話を聞かせて?
何でもいいから、楽しいお話を…。
駄目に決まってるだろうが。というか十年くらい前の卒業アルバムでも学校で探してみろよ。
芸術科三年六組だ。今とそんなに変わってないから、私を探すなんて簡単だぞ。
アルバム?それはそれは…♪
見つけたら持って帰ってもいいかしら?
(本棚ゴソゴソ
んまぁ……怒らないけどさ。
面白いものつったって、そんなもんほとんどないぞ?
そりゃ本棚探せばアルバムとかあるかもしれねえけどさ。
〜♪(機嫌良さげに歌いながら入室
皐月様のお部屋、入ったって怒られないわよね。
だって私だもの。
なにか面白いもの、見つからないかしら?