礼拝堂の中央には像があり、周囲は壮麗なステンドグラスに彩られている。
普段は大勢の人達が集まるこの場所だが、今日は人がまばらなようだ。
大丈夫よ、体型の維持にはしっかり気を配って…。
…ねえ、その「スレンダー」って
私の胸のことを指して言っているんじゃないでしょうね?
(拗ねた様に唇を尖らせ、従夢さんをじっとりした目で睨む)
あら。貴方、甘いものは嫌い?
(ブツブツと考える様をみて微笑ましげに目を細め)
持って帰ってあげたら?
きっと喜ぶわ。
それこそ、子犬みたいにね。
何をしているかって?
貴方の手が寂しそうにしていたから
寂しく無いように私の手を繋いであげているのよ。
つぐクンったら、真っ赤になっちゃってかーわいい。
(からかいの口調で返し、さもおかしそうにくすくすと笑う)
佐藤さんね。よろしくお願いするわ。
貴方の目…。
もしかして、その子の色って緑?
(佐藤さんの笑みに苦笑して空いた片方の手をひらひらと振り)
ああ、違う違う。
この子ってからかいやすいものだからつい、ね。
ねぇ、坊や。
怖がってばかりいちゃだめよ?
(からかう様な言葉とは違い、優しい声で従夢さんに語りかける)