礼拝堂の中央には像があり、周囲は壮麗なステンドグラスに彩られている。
普段は大勢の人達が集まるこの場所だが、今日は人がまばらなようだ。
(皆口君へきょとんとした顔を向け、咥えた煙草に目を移し、苦笑いを浮かべながらそれをしまう)
ああ、それもそうだねー。どうにも口寂しいのは我慢しなきゃね。
俺も人の話を聞くのが好きなんだ、色んな人を見るのもね-。
いやー、忠告ありがとうね、ええと……、あ、俺は佐藤だよ。便利屋なんだ。
読書家の君は?
(人懐こい笑みをへらりと浮かべる)
(高鷲さんに小さくお辞儀をしつつへにゃりと笑いかけて)
ステンドグラスをですか-。好きなんですか?ステンドグラス。
確かに猛烈に立派ですもんねえ、俺には眩しすぎるくらいです。
(ステンドグラスに視線を巡らせて目をしぱしぱさせ、再び高鷲さんに視線を戻し)
祈るのもいいですねえ、御利益あるかな?
(像に向けて二礼二拍一礼)