《ご利用自由・個人情報の流出等についての保証はしない》と張り紙がされたそこそこ大きなコルクボード。その下には画鋲入れとメモ帳、五色ボールペンが適当に置いてある。ボードにはいくつかの紙が既に貼りつけられていて、自分の名前と好きな映画ジャンルなどが書いてあった。映画に詳しい人は好きな監督やBGMを手掛ける作曲者などの名前まで書き込んでいるようだ。
自己紹介をするも自由、店主への愚痴や伝言などでもOK。あまりに下らないことを書いていると、店主が引っぺがすので注意。基本的にはネット上の掲示板と同じ要領のモノ。
>J。仮名
DVDでも良いが、やっぱ映画は劇場の音響とスクリーンあってもの。
私も学生時代は映画館に入り浸ってたから、J。の気持ちも分からんでもない。
座席数は少ねえし売店なんかあるわけねえが、手軽に劇場が楽しめるって点は、覚えといてくれよ?
んで、頭空っぽで楽しめるセルジオ・レオーネの【ドル箱三部作】や【ウェスタン】とかどうだ?
マカロニ・ウェスタンは今じゃ忘れ去られてるが、名作を掘り返すと今の映画より質が良いこともあるぜ。
特にレオーネとモリコーネのタッグはクールだ。イーストウッドとヴァン・クリーフも最高だぜ。
B級って言うと馬鹿騒ぎテイストがまず最初に出てくるが、あえてそれを無視して古き良き低予算映画(【ウェスタン】は違うが)の名作を上げちまったから、もしかすると気に食わねえかもしれねえが、その時は勘弁してくれよ。
>赤茶頭(仮)
ありきたりをあげれば【戦場のピアニスト】とかだろうな。
実際にあった出来事が元の、第二次世界大戦ごろを舞台にした映画だ。
人によっては、ホロコーストについても深く考えるきっかけになるかもしれねえな。
ミステリーと音楽が合わさったものなら【アマデウス】だろう。史実のモーツアルト像とは違うけどな。
ミュージカルなら、古い奴が意外と良いぜ。【雨に唄えば】とか【ウエスト・サイド物語】とか名作だ。