身体が軽い
これがどうして生まれたときでなかったのか
悔やんでも悔やみきれないから、私はあの時と同じようにそっと静かにその目を閉じた
わたしは、喜び勇んでひとつのおもちゃのお城を建てた
計画をして、目を細めて
はじめて入るお店から、余っている素材をもらった
生まれて初めて入った本屋で、その素材についての本を立ち読んだ
学校に通うようになってから、与えられたパソコンでそれについて僅か調べた
その日は晴れ空がとても綺麗で
心地良くって梅雨のことも通り雨も何にも考えずに、ただ何も考えずに組み立てた
身体がとっても軽いから
きっと続けば、涙のような雨が降っても作り直せる それはきっと何度だって
わたしの家には『元気なわたし』という、白で塗りつぶされた空白ではない居場所ができた
私の家には今も昔も居場所が無かった
だから、きっと何度でも作り直す。雨が降っても何度でも。
「宿題だって、できるんだよ?」
帰りは星空。時間は咎められない。そこにあるのは『自分で定めた』門限だけ
帰りはいつも星空
もう、雨も雷も真っ白な雪とは直接関係ない日とはさよならを
天気に一喜一憂できる幸せと
晴れが続く事の喜びを
晴れた日には、また一から作り直すの
だって、それは わたしのおしろだから
「あっ、防水ダンボールなんてあるんだね! いくら位するんだろうっ!!」