(三人掛けのソファーとテーブルが部屋の中心に置かれ
壁際には座り心地の良さそうな
揺り椅子が一脚置かれている。
併設されたキッチンの奥からは
お菓子の甘い匂いがふわりと漂ってくる)
出来上がり…。
…作り過ぎちゃったかな。
一人より、誰かと一緒にお茶したいな…。
…そう。宝物。
だからあげるわけじゃないわ。
お守りとして、貸してあげるだけ。
その指輪には、姉様の想いがたくさんつまっているの。
だから、無くしてはだめよ。
それを持っている間は、
姉様のことを、忘れないでいてね…。
それじゃあ、またね。もも。
姉様に会いたくなったら
何時でも猫鳴館や地下帝国に来なさいな。
でも、夜は危ないからあんまり出歩いちゃだめよ?
(そういい、ももを抱きしめた後
リビングから出て行く。)