【体育祭】七色のパン食い競争　白猫組サイド｜リアクション

【体育祭】七色のパン食い競争　白猫組サイド

【位置について】

　ざわざわ。
　ざわざわ。
　ざわざわ。

　いまやパン食い競争のスタートラインには大勢の生徒達のどよめきとざわめきで一杯でした。

「それじゃあみんなー、用意はいいな？　競技を始めるぜぇ？」

　サンマさんになりきった実行委員がキリッとした表情を浮かべて、合図のピストルを構えました。
（いやー、もしこの競技に参加していなかったら俺がアレをやらされていたかも知れないと思うとぞっとするね）
　八十八旗信彦くんは兵役逃れ（訳：サンマさんコスがイヤだったので競技に参加）をして本当に良かったと思いつつ、足にぐっと力を込めます。
（サンマさんの中の人凄いのだ！　同じ実行委員として見習わなくてはいけないところなのだ！）
　後木真央さんも実行委員魂に火をつけられながら、きりりと唇を結んで走るポーズを構えます。
「まさかとは思うが、ズルをしようなんていう悪い子ちゃんはいないよなぁ？　念のために言っておくが、競技中は俺達がしっかりと目を黒光りさせてるからなー？」
　サンマさんが選手達を見まわして言うと、一同は構えをとったままにはっきりと頷きます。約一名、何か不敵な笑みを浮かべている選手もいるようですが――。

「それじゃあスタート、だぜぇ！」

　刹那、サンマさんのピストルが空を裂き、スタートラインに立った選手達は一斉に大地を蹴って駆けだしました。

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