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【遠足】ねこでんに乗って、どこ行こう?
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●ランチクルーズ! ~隅田の川辺から~●
太陽は、もう少しで中天に差し掛かろうという頃。
隅田川に浮かぶ何艘かの屋形船を横目に、川沿いを早足で歩く生徒たちの姿がちらほら。
その先にある船宿の前には引率の先生たちと、時間に余裕を持って集まって来た生徒たちが待っていた。
カメラのファインダー越しに、
龍八
は周囲の景色を眺める。
隅田川を悠々と滑っていく船を撮り、到着した生徒たちを確認している先生の横顔を写し。
「お腹空いたねー」
と、そこへ
ボサボサの髪を紫のリボンで結んだ女子生徒
と一緒に歩いて来た
美弥子
の姿が映った。
カメラ越しの視線に気付いたのか、彼を見た美弥子はババッと両腕をクロスさせて、何かの特撮の変身ポーズの途中みたいな妙な格好で後退する。
「な、なによぅ?」
意図を量りかねた声に、龍八は一度カメラを下ろしてやれやれと肩を竦めた。
「見ての通り、俺は写真部でな。今日は写真係として従事しているという訳だ」
「本当……?」
きょとんとした美弥子に頷いて見せる。
「教師には予め報告してあるし、写真を撮るのもちゃんと相手の許可を取ってからだ。
オマエが撮られたくないというなら、無理には撮らないからな」
写真は後日現像して配る運びにもなっている。
龍八は、だがと言葉を切って。
「もし良い画が撮れて許可も貰えるなら、何かのコンテストに出させて貰おうかとも思っている。
……なんだ?」
黙って話を聞いていた美弥子は、意外そうな顔をしていた。
「ううん、なんでもないわ」
「で、撮るのか撮らないのか、どっちだ」
「そういう事なら、撮ってくれる? 変にポーズとか取らない方が良いかな?」
何がしかのコンテストが開かれた際の出展許可も取り付けて、龍八は美弥子の写真を何枚か撮影した。
龍八のカメラは、今しがたやって来た
梨樹
にも向けられる。
「ん……?」
レンズが自分に向いている事に気付いた彼は、立ち止まって笑顔を浮かべようとするも、緊張したような微妙な表情で固まった。
カメラの後ろで美弥子が「リラックスリラックス!」と一生懸命ジェスチャーしているけれど、梨樹の頬はぴくぴく引きつっていた……。
予定時間の少し前になると、先に来ていた生徒から屋形船へ乗船するよう案内された。
良守
も、同じ組の生徒と一緒に乗り込む。
彼が校外学習で東京を選んだのは、この屋形船のランチクルーズがある事も理由のひとつだった。
楽しむ事よりも、乗り心地や屋形船からの景色、見所などは実際に体験してみなければ分からないという至極真面目な考えによるものが大きいけれど。
屋形船の中は畳敷きで、長い座敷といった印象だ。
木製の長いテーブルの両側に、背凭れの付いた座布団がずらりと並ぶ。
各席の上には箸と、取り分けや薬味入れなどに使う空の器が用意されていた。
「席は自由だけど、奥の席から詰めて頂戴ね」
樋口先生
の声に従って、ぞろぞろと奥に向かって進み、順番に腰を下ろしていく。
「へ~、なんや雰囲気あるなぁ」
前の生徒に続いて畳を踏んだ
かなえ
は、船内を見回す。
「わぁ……屋形船……すごい。あ、足元……気をつけて、ね」
続いて乗り込んだ
日向
は、中の様子に目を丸くしつつも、後ろの
海
や
ブリジット
たちを気に掛けながら先へと進んだ。
「屋形船でのクルージングは、私も初体験なのよ」
実家にいた頃は自家用クルーザーでのクルージングを楽しんでいたというブリジットも、こういった和の趣が深い船は物珍しい様子。
「天井が低いんだな」
目線から随分近く思える天井を見上げ、
刀
が呟く。
船内の天井は中央から両端に向けなだらかに下がっていて、低いところでは180cm強くらいだろうか。
龍八の背丈で数センチ余裕があるくらいに感じられた。
170cmくらいの平均的な身長の男子なら特に気にしなくて良いけれど、背が高い人は立って歩く時には首を曲げたりしなければならず、ちょっと窮屈かも知れない。
この天井の低さが、後でちょっとした悲劇を招く事になる。
「まだ来てない子がいるみたいね」
時計を確認しながら、白沢先生は生徒の集まり具合を気にしている。
出航の予定時間にはまだ余裕はあるが、こういう時ギリギリで駆け込んで来たり、遅れてくる生徒がいるのは然程珍しい事でもない。
その手の団体さんには慣れているのか、船宿のおじさんものんびりと構えていた。
『――公園からお送りしております、本日の――』
受付の奥に置かれたラジオから、何処かの局の放送が流れている。
どうやら屋外での公開生放送らしく、一般の人たちの喉自慢的な番組をやっているようだ。
ちょっと音程の外れた、しわがれ声のおばあちゃんが伴奏に合わせて一生懸命歌っていた。
『いや~、元気な歌声でしたねぇ、ありがとうございました! ではお次の……あら~、可愛い。この辺りの制服じゃないみたいですけど、修学旅行か何かですか?』
『あ、はい。校外学習で……』
『なるほど、今日は良いお天気ですし……』
それを小耳に挟んでいた生徒たちの何人かが「なんか聞き覚えのある声だな」という顔をした。
『お名前、よろしいですか?』
『寝子島高校の1年生、
夢宮 瑠奈
です』
「ぶっ」
桜花寮でルームメイトの侑が、飲んでいたジュースを噴きそうになった。
『聴いて下さい、『風のいたずら』です』
みんなの驚きを他所に、軽快なイントロが流れ出す。
世界はいつだって Wonderland
未来はどこだって Beautiful
いたずらな風が Accentを添えるの
人々は誰だって Dreamer
ゆめみる希望の Treasure探して
ぎゅっとぎゅっと 現在《いま》を生きていこう
もっともっと 未来《あした》のために
「この放送、何処で録音してるのかしら……」
ラジオから流れる公園という言葉は拾ったものの、何処の公園かまでは聞き取れていなかった。
可愛らしい歌声を聴きながら考え込む樋口先生に、
佳奈
が「先生!」と声を掛けた。
「あっちの方じゃないかなぁ」
樋口先生が彼女が指差した方角をスマートフォンに表示された地図で確かめると、確かに公園がある。
「結構近い場所みたいだから、迎えに行ってくるわね。ありがとう伊藤さん、助かったわ。
それにしても……よく分かったわね」
「えっと……ちょっと前に、ラジオ局の車が通ったの見掛けたんだよ~」
礼を言いながら感心げな顔をする樋口先生に、佳奈は慌てて笑って見せた。
本当はこっそりろっこん【イマアイニユキマス】を使って瑠奈のいる方向を知ったのだけれど。
十数分後。
公園に迎えに来た樋口先生と一緒に、ちょっとしょんぼりした様子の瑠奈が川沿いの道を歩いていた。
「お父様に会えなかったのは、残念だったわね。急に忙しくなってしまったのかしら」
記念に貰ったラジオ局のマスコット付きストラップを手にした瑠奈に、樋口先生は優しく言葉を掛ける。
瑠奈は折角地元の東京に戻ってきたのだからと、父親と落ち合う約束を取り付けていたのだという。
しかし時間を過ぎても一向に現れず、メールもなしのつぶてな父にぷりぷりしながら歩いていたところ、いつの間にやら公開録音をやっている公園に辿り着いて、飛び入り参加する事になったようだ。
「かわいい制服、自慢したかったのになぁ……」
下を向いたまま口をへの字にする瑠奈に、樋口先生はふふっと微笑む。
「ご父兄に会うのは、改めてお互いお休みの日に約束を取り付けましょう?
……今日は校外学習なのだし、午後からはお友達と一緒に行動したら良いんじゃないかしら」
そう言って前方へ視線で促す樋口先生。
歩む先にある船着場では、おーいと手を振る瑠奈の友人たちの姿があった。
正午。
屋形船はいよいよ桟橋を離れ、ゆったりと隅田川の遊覧に旅立っていく。
「あー、行っちゃったな……」
小さくなっていく船尾を見送りながらしゃがみ込んでいるのは、ここまで弟をこっそり追い掛けて来ていた武道だ。
流石に川の上までは、追い掛けていく事は出来ない。
「気は済んだか?」
まだお昼なのに黄昏を感じる背中に、少女の声が掛かる。
「櫻ちゃん……」
振り返った武道が見たのは、仕方ない奴だなと今にも苦笑しそうな、でもクールに表情を留めている
櫻
の顔だった。
「さあ、帰ろう。弟の帰りを出迎えるのも、家族の役目だろう?」
家族――その言葉で脳裏に浮かぶものをやり過ごし、櫻は彼を促した。
「櫻ちゃん、俺……」
すっと立ち上がり、武道は真顔で告げる。
「腹減った!」
「…………」
櫻は武道の首根っこをわしっと掴んだ。
「昼は駅で適当に食べれば良い」
「えー? 折角東京来たのに味気なくない!?」
引き摺られながら抗議する武道だけれど、櫻は全く動じない。
「サボった罰として昼食抜きの方が良いか?」
「うえーん、たー坊とランチしたかったよー……」
動き出した屋形船の中では、早速着物姿の女性たちによって卓に料理が並べられ始めていた。
それぞれ小鉢に盛られた数種類の先付け。
アサリのお吸い物に、体験学習で生徒たちが作った玉子焼きがひとり分に切り分けられて。
「あ、玉子焼きできてる」
(私たちが作ったの……かなぁ?)
ちょっと嬉しそうな日向の声に、海は玉子焼きをしげしげ眺めた。
流石に誰が作ったものかまでは分からないけれど、美味しそうだ。
日向は箸で一口分切り分け、口に運ぶ。
「……なにか、普段より美味しい気が……する」
卵本来の味とよく合う出汁の風味に、思わず口許が綻んでしまう。
「うん美味い。光村のフォローのお陰だな」
刀の声に、日向はちょっと照れたように笑った。
もぐもぐ、もぐもぐ。
小麗
はご飯と一緒に玉子焼きを頬張って。
「ちょっと焦げてるところがある気がするけど、美味しいのだ」
小動物みたいで可愛い仕草だけれど、てんぷらが来る前にご飯がなくなりそうな勢いに
アリーセ
の箸が止まる。
「玉子焼き屋の玉子焼き、作れて良かったのだ!」
見上げてきた小麗がにこっと笑うので、アリーセも思わず「そうね」と微笑み返した。
沢山練習したら、もっと上手に焼けるかな……?
「美味いじゃん」
「私たちも行けばよかったねー」
みんなの感想を聞くと、やはり嬉しいものだ。
因みに、あまりに出来の良くないものは店の従業員たちの選別で弾かれた為、その点は皆安心して食べる事が出来た。
そして、市場直送の刺身。
「目の前で捌いてくれる訳じゃないのね」
奥の部屋から運ばれてくる刺身盛りを眺めて、ブリジットはひとりごちる。
『いちばでみたよね』
「そうだけど……」
海の出したスケッチブックに若干口をへの字にした彼女だったけれど、新鮮さは折り紙つきだ。
ブリを一切れ箸に取り、ちょっと醤油を付けて……ぱくり。
「美味し!」
ぷりぷりとした身を噛み締め、解理は目を見張る。
「美味しいねぇ」
隣で食事を摂る美弥子も、幸せそうだ。
(やっぱり獲れたてで新鮮なのはおいしいなぁ)
文字で表す隙もなく、海は旬のサヨリやホタルイカの独特な味と食感を楽しむ。
寝子島でも新鮮な魚は食べられるけれど、ロケーションも相俟ってまた違った味わいが感じられるようだ。
(景色も良いし、食べ終わったらスケッチしよう)
それまで、スケッチブックはお休みだ。
生徒たちが舌鼓を打っている間にも、揚げ物の匂いが漂ってきていた。
お待ちかねの、江戸前穴子を中心にしたてんぷらだ。
「うわぁ、すごい!」
佳奈が歓声を上げる。
「結構大きいのね」
皿の大半を占める穴子の存在感に、
歩美
は目を瞬かせた。
キスや野菜のてんぷらも何種類かあって、ボリュームたっぷり。
お好みで天つゆや抹茶塩を付けて口に運ぶと、素材の味とサクサクとした衣が口の中で踊る。
焼き物に小振りながらサザエのつぼ焼きがあったりと、船の上のお座敷に見合った料理は高級感があった。
生徒たちの笑顔を、龍八は食事の手を止め撮影していた。
ご飯のお代わりを貰いながら、刀はチラと彼の前に並ぶ料理の減り具合を見遣った。
「草薙も、食べる時は食べた方が良いぞ」
「……最低限は楽しんでるぞ?」
どうやら、カメラ弄りの方が楽しいようだ。
「そうか……」
得心したように、刀は目の前の料理に集中する。
(というか、よく入るな……)
ファインダーを覗きながら、龍八は内心ひとりごちた。
刀だけでなく、築地での試食や、方々での食べ歩きがなかった事のような食べっぷりの一部の生徒に、龍八は、人体の神秘を感じた……かも知れない。
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ブロンズシナリオ(100)
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なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
125人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月24日
参加申し込みの期限
2013年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月03日 11時00分
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