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大切な人に花を贈ろう
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【母の日】
梓 楓は、思わず足を止めふり返って、たった今すれ違った青年の後ろ姿を見やった。
青年の腕には、鮮やかできれいな花がいくつも束ねられた大きな花束が抱えられていたのだ。
楓だけでなく、他の道行く人々も、その花束に目を惹かれたものか、みなふり返って見ている。
(素敵な花束ね。誰かへのプレゼントかしら)
楓は胸に呟き、「きっと、恋人とか、大事な人への贈り物ね」と小さく口の中で、付け加えた。
そしてようやく、前方へ向き直った。
その目に飛び込んで来たのは、すぐ傍の花屋の店頭に並ぶカーネーションたちだった。
今日は、母の日当日である。
楓は、母の日のプレゼントを買うために、参道商店街を訪れたのだった。
プレゼントは、いくつか考えてはいるが、まだはっきり何にするかは決まっていなかった。
(すごい。カーネーションが一杯だわ)
花屋の店頭のカーネーションの群れに、彼女は思わず目を奪われて立ち尽くす。
(こういうのを贈るのも、いいわね)
さっきの青年が抱えていた花束を思い出し、楓は胸に呟いた。
子供のころは、プレゼントを買ってしまうと本物のカーネーションは買えず、折り紙で作ったり絵に描いたりして、プレゼントと一緒に渡したものだった。
楓は小さくうなずくと、店の中へと入って行った。
中にいた店員に、カーネーションを母の日のプレゼントにしたい旨を告げる。
店員に花を一緒に選んでもらったあとは、花束ができるのを待つだけだ。
所在なくあたりを見回した楓の目に、壁のポスターが止まった。
(『大切な人に花を贈ろう』……か)
ポスターのコピーを心の中で反芻し、彼女は小さく笑う。
(そうね。花は贈った側も贈られた側も、明るい気持ちになれるものね)
やがて楓は、出来上がった花束を受け取り、支払いを済ませて店を出た。
(ママは、少しは喜んでくれるかな)
そんなことを思いながら、楓は家路をたどる。
その足取りは軽く、口元には笑みが浮かんでいた。
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あとがき
担当マスター:
織人文
ファンレターはマスターページから!
参加いただき、ありがとうございました。
マスターの織人文です。
今回は少人数でしたが、楽しく書かせていただきました。
みなさまに、少しでも楽しんでいただけていれば、幸いです。
またの機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年05月15日
参加申し込みの期限
2026年05月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年05月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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