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木天蓼大学の日常 ～ある一般教養の講義風景～
【ライフワーキングズ】
「寝子島独特の文化と風習……ねぇ。最近なんだかいろいろ事件が起こってるという話は聞くけど、私ほとんどお店にいるからあまりそういうこと詳しくないし……」
今回のテーマを聞いて、ぼんやりとそんな事をつぶやいたのは、桧垣 万里である。
確かに、お店に居る機会が多ければあまり事件と関わるということがなさそうだが、突発的にやってくるものも有りそこら辺は何とも言えない。
（……ま、いいか。小テストっていっても小論文だし、なんとかなるわよね）
しかし、そう思って作業しようにも遅々として進まない。
何か、きっかけがあれば良いのだが……そう思い辺りを見回す。
そんな、万里の横で偶然、真面目に講義を受けている生徒が居た。
四方堂 真矢である。
ややお疲れ気味なのか、少しだけ眠そうにしている。
真矢は目標のために学業、家業に精を出しているので、忙しいとも充実しているとも取れる日々を送っている。
（最近少しオーバーワーク気味なのだけれど……いくら忙しいとは言え、大学生としての本分も疎かにしては駄目ね）
少しだけ気を張って、テスト用紙と向き合う。
が、だんだんと眠くなっていく……。
そんな真矢に、万里は気づく。
「あの、大丈夫……ですか？」
「はっ……いや、問題ないわ」
万里に話しかけられて、はっと真矢は気づく。
（もう少しで盛大に寝るところだったわ）
そんなことを考えつつ、真矢はそっと万里にお礼をいう。
「ありがとう」
「あ、よかったらこれ、どうぞ？」
少し首をかしげるような仕草をしつつ、両手で万里が差し出したのは眠気が一時的に緩和されるガムである。
おずおずと受け取る真矢。
メイド服を着ていないとしまらない、と思いつつも万里はにこりと笑う。
（心でメイド服を着れば……いける）
何がいけるのかは分からないが、多分モードチェンジの事だろう。
「あ、そうだ。もしよかったら参考に最近の参考になる出来事とかを教えてもらっていいですか？」
口調がメイド時のですます調になっているが、気にしてはいけない。
その勢いに押されるようにして真矢は頷いてしまう。
そうして、いくつかのネタをもらった万里は、しっかりと小論文を完成させることに成功した。
また、真矢の方はまた面白い切り口の小論文を書いていた。
『法的見地から寝子島文化を考察 ～九夜山魔等走行登軍奪旗～を参考に』
というテーマである。
『……ということで、ルールを制定することにより、寝子島武士の風習をある程度法の範囲で保障した。その事により、これらをただ破天荒なだけの無法なものとせず統制を図ったとされるが……あくまで、いくつかの当時の法の上で存在が示唆されているのみに留まりそれら風習が実際に行われていたかは定かではない……』
そんなことを書きつつ、一気に書ききる。
もらったガムのおかげで頭のクリアである。
授業後、二人はそれぞれお礼を言い合い、万里は真矢をメイド喫茶へと誘う。
真矢は息抜きの必要性を感じていたが……ここから先は別の話である。
【そっと見ているもの】
（歴史系は、どうも偉人とかの名前を覚えられなくって苦手なんだよな……）
五十士 柊斗は講義教室の椅子に体重を預けながら、ぼんやりとテスト用紙とにらみ合った。
席は後方の窓側で、七月の日差しがカーテンに遮られ少し温度が上がる。
（暑いような、そうでないような……こういう日は屋上とかで寝転んだら気持ちよさそうだ。授業が終わったら、昼食を買ってから行ってみようかな）
そう考えつつも、真面目に取り組もうとする。
しかし、雑念が多いのかなかなか集中できない。
（そういえば教授は山登りが趣味らしいけれど、頂上から見る景色と言うのは素晴らしいんだろうな。教授も高い所好きなのかな……）
そう言って、神谷教授を見る。
前の方で騒がしい二人の学生……らしき二人への対応を考えているようだ。
そしてテスト用紙に向き直れな……かった。
（自分、山登りはあまりしたことないけど、教授はどれくらい山へ行くんだろう？）
この気候のせいか、上手く集中できない。
気がつけば、結構な時間が過ぎていた……。
「あ、やばい」
用紙にほとんど書き込んでなかった柊斗は慌てて小論文に取り組んでいく……。
（寝子島には大学入学のために越してきたので、地域の歴史などにはまだまだ疎いのだけれど……）
一応、今までの授業は聞いていたので、基礎となる情報がありどうやらなんとか書けそうだ。
今までの寝子島に来てからの経験を思い出しつつ完成させていくのであった。
結果的には問題なく提出できた。
何はともあれ、柊斗は出席点を確保したのである。
「寝子島独特の文化と風習……ねぇ。最近なんだかいろいろ事件が起こってるという話は聞くけど、私ほとんどお店にいるからあまりそういうこと詳しくないし……」
今回のテーマを聞いて、ぼんやりとそんな事をつぶやいたのは、桧垣 万里である。
確かに、お店に居る機会が多ければあまり事件と関わるということがなさそうだが、突発的にやってくるものも有りそこら辺は何とも言えない。
（……ま、いいか。小テストっていっても小論文だし、なんとかなるわよね）
しかし、そう思って作業しようにも遅々として進まない。
何か、きっかけがあれば良いのだが……そう思い辺りを見回す。
そんな、万里の横で偶然、真面目に講義を受けている生徒が居た。
四方堂 真矢である。
ややお疲れ気味なのか、少しだけ眠そうにしている。
真矢は目標のために学業、家業に精を出しているので、忙しいとも充実しているとも取れる日々を送っている。
（最近少しオーバーワーク気味なのだけれど……いくら忙しいとは言え、大学生としての本分も疎かにしては駄目ね）
少しだけ気を張って、テスト用紙と向き合う。
が、だんだんと眠くなっていく……。
そんな真矢に、万里は気づく。
「あの、大丈夫……ですか？」
「はっ……いや、問題ないわ」
万里に話しかけられて、はっと真矢は気づく。
（もう少しで盛大に寝るところだったわ）
そんなことを考えつつ、真矢はそっと万里にお礼をいう。
「ありがとう」
「あ、よかったらこれ、どうぞ？」
少し首をかしげるような仕草をしつつ、両手で万里が差し出したのは眠気が一時的に緩和されるガムである。
おずおずと受け取る真矢。
メイド服を着ていないとしまらない、と思いつつも万里はにこりと笑う。
（心でメイド服を着れば……いける）
何がいけるのかは分からないが、多分モードチェンジの事だろう。
「あ、そうだ。もしよかったら参考に最近の参考になる出来事とかを教えてもらっていいですか？」
口調がメイド時のですます調になっているが、気にしてはいけない。
その勢いに押されるようにして真矢は頷いてしまう。
そうして、いくつかのネタをもらった万里は、しっかりと小論文を完成させることに成功した。
また、真矢の方はまた面白い切り口の小論文を書いていた。
『法的見地から寝子島文化を考察 ～九夜山魔等走行登軍奪旗～を参考に』
というテーマである。
『……ということで、ルールを制定することにより、寝子島武士の風習をある程度法の範囲で保障した。その事により、これらをただ破天荒なだけの無法なものとせず統制を図ったとされるが……あくまで、いくつかの当時の法の上で存在が示唆されているのみに留まりそれら風習が実際に行われていたかは定かではない……』
そんなことを書きつつ、一気に書ききる。
もらったガムのおかげで頭のクリアである。
授業後、二人はそれぞれお礼を言い合い、万里は真矢をメイド喫茶へと誘う。
真矢は息抜きの必要性を感じていたが……ここから先は別の話である。
【そっと見ているもの】
（歴史系は、どうも偉人とかの名前を覚えられなくって苦手なんだよな……）
五十士 柊斗は講義教室の椅子に体重を預けながら、ぼんやりとテスト用紙とにらみ合った。
席は後方の窓側で、七月の日差しがカーテンに遮られ少し温度が上がる。
（暑いような、そうでないような……こういう日は屋上とかで寝転んだら気持ちよさそうだ。授業が終わったら、昼食を買ってから行ってみようかな）
そう考えつつも、真面目に取り組もうとする。
しかし、雑念が多いのかなかなか集中できない。
（そういえば教授は山登りが趣味らしいけれど、頂上から見る景色と言うのは素晴らしいんだろうな。教授も高い所好きなのかな……）
そう言って、神谷教授を見る。
前の方で騒がしい二人の学生……らしき二人への対応を考えているようだ。
そしてテスト用紙に向き直れな……かった。
（自分、山登りはあまりしたことないけど、教授はどれくらい山へ行くんだろう？）
この気候のせいか、上手く集中できない。
気がつけば、結構な時間が過ぎていた……。
「あ、やばい」
用紙にほとんど書き込んでなかった柊斗は慌てて小論文に取り組んでいく……。
（寝子島には大学入学のために越してきたので、地域の歴史などにはまだまだ疎いのだけれど……）
一応、今までの授業は聞いていたので、基礎となる情報がありどうやらなんとか書けそうだ。
今までの寝子島に来てからの経験を思い出しつつ完成させていくのであった。
結果的には問題なく提出できた。
何はともあれ、柊斗は出席点を確保したのである。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年12月21日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年12月28日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年12月28日 11時00分
