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旅立て! 秋のフルーツ王国
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秋の朝は、まだ夏の名残がある。
蝉時雨と秋の虫の競演を聞きながら、
野々 ののこ
は駅のホームに一歩を踏み出した。
「みんな、おやつは持ちましたかー? 気合い十分ですかーっ?」
「はーい!」
「では、山梨へぶどう狩りに、出発進行!」
ののこは、得がたい友人たち……
七夜 あおい
、
八神 修
、
佐藤 英二
の3人と共に列車に乗り、ボックスシートに陣取る。
荷物を網棚に乗せたところで列車が動き出した。
「……わぁ、すごい」
帽子をとった英二が、開けた窓の外に目をやる。
「鈍行しか乗れないから出発は早いけど……綺麗な朝の川が見られるね」
「あぁ、そうだな。これがアオハルこねこきっぷの真価、早起きは三文の得、というやつか」
「ふふっ、修君たら。いつも勉強っぽいこと言うよね」
「だよね~」
窓から身を乗り出す男子2人を横目に、あおいと笑う。
秋とはいえ、車窓から見える木々はまだ緑が多い。キラキラ輝く川面の端には時折釣り人が見える。
「こねこきっぷ、修君初めてなんだっけ?」
「あぁ、そうだ。移動と言ったら大抵車だし……列車に乗るときは指定席を取るのが普通だからな」
「うんうん、良きかな良きかな。修君にとっては初めての冒険だね!」
「野々さん、何だか八神君の成長を喜ぶ親御さんみたいだね」
「あー、ののこちゃん、前にこねこきっぷ使って旅に出たことがあるんだって」
苦笑する英二に、同じような顔のあおいが答える。
「こねこきっぷ一枚で日本縦断! と意気込んだんだけど……一日目が終わった後、疲れて帰ったみたい」
「そんなマニアみたいなこと……すごい行動力だね」
ふふっ、と2人で笑うと、ののこがう~ん、と背筋を伸ばしながら言った。
「あー、ぶどう狩り、今から楽しみだな!」
「私はぶどうスイーツが楽しみ!」
手を組み合わせて目を閉じるあおいに、微笑む修が続ける。
「なら、ぶどうのおやつを食べながらトランプでもしようか。レーズンクッキーあるぞ」
「いいね! 僕ぶどうグミ持ってきたよ」
「ぶどうジュース飲む人は~? 紙コップあるよ!」
「ののこちゃん、クッキー乗せるティッシュある? 無かったらあげるね」
英二も賛成し、おやつを広げる。まずは定番のババ抜きから始まりだ。
「次、あおいの番だぞ」
「うーん、これかな?」
扇のようにカードを持った修とあおい。2人の視線が絡み合い、火花を散らす。
「ぐっ、あおい……やるな」
「修君のブラフにはひっかからないんだからね」
首尾良くババ以外を引いたあおいの笑顔に、悔しそうな修。
「おぉ、今日のあおいちゃんはキリッとして、何だか大物感あるな……かっこいい」
「の、野々さん! 裏見えてるよ!? 隠して!」
英二に手元を直されたり、4人でババを押しつけ合ったりしていると、楽しい時間はあっという間だ。
列車のブレーキ音と共に、車内アナウンスが目的の駅が近いことを告げる。
「ののこちゃん、荷物下ろすの手伝って!」
「うん!」
ののこは荷物を下ろしながら、ぶどう畑はどんなところだろう、と思いを馳せた。
◆
「では皆様、ハサミとカゴをお渡しします。ぶどうの軸の……ちょっと長めに切り取るのが食べやすいですよ」
英二はぶどう園のオーナーから道具を受け取り、切り方を教わる。
「今まで、一番沢山食べた人は何房くらいだったんですか?」
「えーと、女性の方は5房くらいで……男性の方は15房って方がいらっしゃいましたね」
「す、すごーい!」
ののことあおいは同じ台詞だが、その表情から感嘆と絶句という別々の思いが伺える。
「食べきれなかった分は発送もできますので。皆様、どうぞごゆっくり」
「はーい!」
「じゃ、みんな、行こうか」
修の言葉では歩き出す先、頭上に広がるぶどう棚は、甲斐路という皮ごと食べられる種類だ。
「これが食べ頃かな?」
英二がハサミで軸を切ると、ののこが隣でカゴを差し出してくれる。その場で立ったまま、ぶどうの実を口に入れた。
「う~ん、あま~い!」
「ジューシーだよね~」
「皮ごと食べられるのは、ゴミが出なくていいな」
修の隣であおいも頷き、幸せそうに頬を膨らませている。
「あ、あっち食べ頃じゃない?」
「そうだね、みんなで分け合って食べよう」
そのまま4人は採っては食べ、採っては食べていたが、ふと我に返ったあおいが言った。
「あ、カゴに入れなきゃ。家に送る分もあるし……」
「はっ、そうだった。ごめんごめん。俺としたことがついうっかり忘れていたよ」
誰ともなく笑い出し、それからはカゴに入れる分と食べる分をバランス良く配分することにした。
「うーん、こうしてみんなでぶどうを取って、カゴが一杯になるのは楽しいね!」
「そうだね、英二君。発送すれば家でも食べられるし」
「ま、取り過ぎても冷凍すればいいしな」
英二とののこがカゴの中身に喜色満面になると、あおいは修の顔を見て微笑んだ。
「ふふっ、修君たら。口の周りが果汁だらけだよ?」
「えっ? あ、いや……」
あおいがバッグからウェットティッシュを出して、口を拭いてくれようとしているのが分かり、修は緊張のあまり固まった。
(野々! 拍手してないで止めて……いや、止めなくていい……のか? こうなったら佐藤……いや、何でそんなに顔真っ赤で目を逸らしてるんだ!? べ、別にやましいことをしている訳じゃないだろ!?)
助けが無いことを悟り、心臓バクバクでティッシュを待つ修。しかし、いつまでたっても来ない。
「メヘヘッ」
「べー」
その原因は、すぐに分かった。
「きゃ」
「な、何だ?」
ティッシュを取り落としたあおいと、修の足下にいるのは、2頭のヤギだ。
まだ毛の柔らかそうな子ヤギで、真っ黒と真っ白が1頭ずつ。2人を見つめ、しきりに鳴いている。
「メヘヘッ」
『ぶどうの匂いがするわねぇ』
「メェェー」
『えぇ、本当にいい匂いだわぁ』
ののこは子ヤギの傍にしゃがみ、修とあおいの方をちらりと見ながら言った。
「まぁ、この人、たらふく食べたのねぇ……うらやましいわぁ……次、英二君お願いします」
「えっ!? 僕も? あ、あたしたちも食べたいわぁ……とか?」
「ぷっ! 野々……変なアフレコに佐藤を巻き込むなよ」
ののこの得意顔に吹き出した修の横で、あおいも笑いを堪えている。
「ごま! しお! こんなところにいたか……お前たち、健康診断はまだ終わっとらんぞ! おや、邪魔をして悪かったね」
そこへ、白衣も髪も白い男性が走ってきて、2頭を両脇に抱えた。何でも、逃げ出した子ヤギを探していたんだとか。
「全く、年寄りを走らせるんじゃないよ……じゃあね、どうぞごゆっくり。お熱い若人諸君」
にやりと笑う獣医の背中を、4人はぽかんとした顔で見送る。
「そう言えば、オーナーさんが向こうに別の品種のぶどうもあるって言ってたね。甲州、って」
「そうそう。『ワイン作りに使う事もありますが、ぶどうの時でしたら未成年の方でもお召し上がり頂けますよ。今がまさに旬! 食べ頃です!』って教えてくれたっけ」
ののこと英二が記憶を探る。
「あぁ、甲州はこれぞぶどうって旨さなんだ。甘いワインみたいで……味を思い出してしまうよ」
うっとりと陶酔する顔で語る修は、まるで過去を思い返しているよう。
「修君って未成年……だよね?」
「うん。見た目は高校生でも、中身はオ・ト・ナ、なのかな?」
「ほ、ほら! きっと、甲州を食べた事があるんだよ! 八神君みたいな人が飲酒とか……ないよ」
4人はそれから甲州のぶどう棚にも行き、心ゆくまで食べたが。
自らの発言が友人間でちょっとした疑惑を醸していると、修が気づくことはなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
陣 杏里
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオ(300)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年09月25日
参加申し込みの期限
2022年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年10月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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