春はプレゼントを｜リアクション

春はプレゼントを

△BLじゃないよ？

「プレゼント交換？　面白そう！」
　面白いことが大好きな響タルトは、プレゼント交換企画に飛びつきました。
「さーて、何を贈ろうかな？　僕好みの薄い本……と言いたいけど、カップリングの好みは人それぞれだからな～」
　相手が女子とは限りませんし、人の好みは千差万別。
　なんでもOKな雑食系を自認するタルトですが、カップリングの解釈違いを巡るトラブルはいろいろと見てきているので、地雷になるようなものは避けなくてはと思うのでした。
「僕が描いたイラスト……うーん、原価ほぼかからないし。お金をかけて買ったものを出した人に当たったらちょっと悪い気もする」
　もちろん手作り品にも手間や時間はかかっているのですが、それを理解してくれる人とは限らない、と思ったのです。

　そんなわけで、桜花寮を出たタルトが向かったのはシーサイドタウンの大きな書店でした。
「難しいな～。写真集なら、本が苦手な人でも見てくれるかな？」
　店内をあちこち回って悩みながら、タルトは写真集のコーナーに歩を進めました。
「とはいえ、アイドルや俳優の写真集も好みが分かれるし。あっ！」
　タルトは、猫の写真集のコーナーで足を止めました。
「猫の写真集なら誰でも気に入ってくれそうな気がするよ」
　さすが猫の多い寝子島、可愛い猫の表紙の写真集がたくさん並んでいます。
　けれどタルトはちょっと納得いかない様子で首を傾げました。
「でも、ただかわいい猫が並んでるだけじゃつまんないよね～、あれ？　これは」
　ふと、睨むような猫の表紙が気になって、開いてみると。
『そこ、オレの縄張りなんすけど』
　その本は文章が猫目線のコメントで、それがなんともいえず写真と合って、思わずくすりと笑えるようなユーモラスなものでした。
　タルトはろっこんで猫になれるので、猫の気持ちはかなりわかるつもりです。
（可愛いだけじゃなく複雑な顔の猫がたまんない！うんうん、笑える！）
「予算の範囲内だね。よし、これにしよう♪」
　タルトはうきうきと本を手に取り、レジへ向かうのでした。
　

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あとがき

担当マスター：茄子りんこ
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございました。
人数は少なかったものの、無事プレゼント交換が成立いたしました。

皆様の工夫を凝らしたプレゼント、楽しく描かせていただきました。
アイテム化してみたり、貰った反応をダイアリーで書いていただけたりすると、交流が広がるかもしれません。
楽しみが広がれば幸いです。

それでは、またご縁がありましたらご参加お待ちしております。

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