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怪人夜翔
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◆遭遇
「さゆる。貴女に会えなくて寂しいわ。私はこんなに寂しいのに、貴女は会いに来てくれないのね。あの女の家がそんなに気に入ったのかしら? ふふっ、私も住んでみたくなったわ。でも、3人で暮らすには少し狭いかしら? 私の家の方が快適だと思うけれど、そっちへ向かったほうが良いかしら?」
姫木 じゅんの家に届いた手紙を、
朝鳥 さゆる
は読み戦慄する。手紙の差出人は
葉利沢 倫理子
こと別人格のMaliceからだった。Maliceのことはよく知っている。3人で仲良く暮らすことなど望むはずも無い。手紙が届いたということはMaliceにじゅんの住所が特定されている。いつでも手を下せると言うことだ。さゆるが会いに行かなくては。Maliceは動き出すことだろう。さゆるは底の無い沼の闇に沈んでいく様な思いを抱きながらも、Maliceへと会いに行く。
「ふふっ。会いに来てくれて嬉しいわ。さゆる」
さゆると会うなりとても嬉しそうな表情を浮かべるMalice。さゆるがその表情を浮かべていないことはどうでも良いのだろうか。家に入るなり二人は身体を重ね合わせ、一糸纏わぬ姿になるほど互いの身体を貪り合っていく。夜の長い時間情事に耽り、落ち着いた頃、時刻は深夜に差し掛かっていた。
さゆるは愛おしそうに抱き付き眠るMaliceを離し、気怠い情事の名残を纏わせたまま、外へ出る。このまま帰ろうか等思っていると、背後から声を掛けられる。
「つれないのね。さゆる。身体を合わせている時はあんなに情熱的に愛してくれるのに。果てるとすぐ冷めてしまうのね。あの女の方がそんなに良いのかしら? それとも、相手をしてもらえないからあんなにすごいのかしら? ふふっ、ずっと私を求めてもいいのに」
後ろから追ってきたMaliceが身体を寄せ、くすくすと嘲笑しながらさゆるに抱き着く。さゆるは鬱陶しさを感じ更に気怠さを増幅させていた。この様子だと今日は離してくれないだろう。さゆるは抱き着きながらウザ絡みしてくるMaliceを無視し夜の街を歩いていく。
気が付くと旧市街に出ていた。そこでさゆるは異変に気が付く。街の色がいつもと違う。至る所に錆びや腐敗が見られた。それは感性が摩耗し鈍麻しきっているMaliceが気が付く程だ。
危機を察知しバタフライナイフのブレードを展開させるさゆると、キョトンとした表情を浮かべ抱き着いたままのMaliceの前に、全身を包帯で巻き、ボロボロのウェディングドレスを着こみ、深夜にも関わらず日傘を差した怪しい女が現れた。
「なあにあれ? 式でこっ酷くフラれたのかしら? それとも悪趣味な扮装癖? 醜すぎてみていられないのだけれど。だからこんな夜中に自信なさそうに徘徊しているのね」
ゲラゲラと嘲笑するMaliceへ、突如包帯女は日傘を差し向ける。刹那、日傘の波打つ傘が蠢きだし、無数の針が射出されMaliceとさゆる目掛け飛翔する。
「っ!!」
「ハアッ?!」
不意を突かれMaliceはさゆるを横から押す様にして駆け出す。さゆるは飛翔し襲い掛かる針に危険を察知し、本能的にろっこん──Stella cadenteが発動する。この能力は反応速度が著しく強化されるというもの。Maliceに押され移動する中、避けきれず辿り着こうとする針の前にさゆるはナイフの刃を構え、弾かせて行く。
「ざっけんなこのクソババア!! クッソキモい傘向けてきやがって! てめえのキモいドレスみたいに穴だらけにしてやろうか!!」
憤怒し息を荒げるMaliceを見て、包帯女はカラカラと高い声で笑う。
「あらあら、ダメよ貴女みたいな心の醜い子がそんな綺麗な格好をしては。美しい洋服が台無しだわ。それに、言葉遣いも。お・下・品」
「ハァッ?! てめえみたいなキモ虫にも勝るクッソキモい化け物に言われる筋合いも気遣う神経もねえんだよ!!」
「私の美しさが分からないだなんてまだまだお子様ね? そのうち憧れて私の様な姿になりたいと思うものだけれど。残念ながら魅力を理解させる前に殺してしまいそうだわ。あなたの様なクソガキは、お仕置きしたくなるもの♡」
窘める包帯女にMaliceが反論し噛み付くと、包帯女は不敵に微笑み傘を差し向け、Maliceへと遠距離から攻撃を放ってくる。Maliceはなんとか走りながら針から逃れていく。
「……言い合いしてる場合? こっちには武器もないのに……」
針から逃れているMaliceを眺めながらさゆるはため息をつく。遠距離から攻撃を放つ包帯女に対し、さゆるとMaliceには対抗する武器がないのだ。さゆるの能力は反応速度が強化されるだけで攻撃の速度や威力が増すわけではない。近付けなくては押される一方なのだ。さゆるはそれを早々に悟り、Maliceを囮にし密かに接近を試みていた。
「さゆる、少しは助け――ってハッ? なに囮にして――ざっけんなッ!!」
物陰に隠れ密かに接近しようとしているさゆるを見て、Maliceの怒りは浸透しきっていた。こうなると逆に頭が冴えてきて、花嫁の弱点を冷静に見極めようと思考を切り替える。
(あの傘からの針。威力はありそうだけれど狙いを定める必要がある。出来たとしてもそこまで速くはない。目標にし続けることを諦めさせない距離を保って避けることに専念すれば、一先ずやられることはない。そうなると後は攻撃の手段ね。さゆる次第となるのだけれど)
Maliceは包帯女に悟られない様に、追い詰められている風を装い針から避けたり物陰に隠れ、凌いでいく。その間にさゆるに攻撃を行える位置に移動してもらい、機会を伺わせる時間を稼ぐ作戦にシフトしていた。
◆攻防
その時、その地点から遠くの電柱に降り立ち、その光景を眺めていた者が居る。それは
サキリ・デイジーカッター
だった。神魂の怪物を幾度も退治してきた熟練の戦闘屋であるサキリに、テオが声を掛け支援を要請したのだ。サキリは別件があり遅れて到着したが、まだ被害はそれ程出ていないことを確認しまずは安堵した。
(さて今回の敵はミイラの花嫁か。あの射出している針。触れた物の色を変えている。毒か何か含んでいるんだろう。掠っただけでも危険そうだ。あのままだとまずいかもしれないね)
遠目から追撃されているMaliceを視認し、状況把握しながら分析をすると、サキリは直ぐに支援へ迎えるように服の内裾からマチェットを取り出し、見据えている空間へマチェットを震わせ、切り裂くイメージをする。
刹那、サキリの振るったマチェットの刀身が赤く輝き、イメージした空間を突き抜ける様に赤い輝きが通り抜け、サキリの身体が電柱から50m程先の虚空に瞬時に移動する。これはサキリのろっこん斬空赤刃のものだ。空間を切り裂くイメージを行うことで、その空間を飛び越え瞬間転移することができる能力だ。サキリは空中から落下しながら次なる空間を見据え、赤く輝く刃を震わせ切り裂いて行き、高速移動を行っていく。
サキリの高速移動法が活き、包帯女の毒針を避け続けるMaliceが袋小路の通路に差し掛かった所、サキリがMaliceの目の前に瞬間転移し、迫っていた毒針を受け止める。突然現れたサキリに対し、包帯女は顔をしかめ、Maliceはまたかといった表情を浮かべる。
「遅くなってすまなかったね。武器の無い様子を見ると偶発的な遭遇だったのかい? よく耐えきったね」
「褒める暇があれば早く倒してほしいのだけれど? それともその武器では難しそうかしら?」
「そうだね。見たところさっきまでのような射程の不利は無さそうだ」
Maliceの訝しむ声に、サキリは包帯女を見据えながら背に返し。分析を伝える。一見サキリの持つ武器による射程は短く、包帯女の毒針射出による差はかなりあるように見えるが。サキリにとって視認し放つ攻撃の射程は得意な間合いであり、不利は無いと分析を出した。その焦りの見えない表情に包帯女はまた顔をしかめる。
「突然現れて邪魔をするなんて不作法ね。あなたもその子の様にお仕置きされたいのかしら?」
「お仕置きは遠慮したいね。毒は受けたくないと思っているんだ」
それは毒を受けたことがあるのか。それとも受けた者の末路を見たことがあるのか。どちらにせよ心の底から受けたくないと目を瞑り述べる。その様子を見た包帯女はサキリから敵対の意思を読み取り、傘を振るわせ地面を蹴り、後方へステップし距離を取る。
「今まで見てきた怪人にしては、一種の美しさを併せ持つホラーテイストな外見は中々いけてる」
「あら、私の美しさが分かるのね。まだ美しさを知らない坊やだと思っていたけれど、中々良い瞳をしているわ」
サキリは今まで屠ってきた怪人を思い返し、目の前の怪人の容姿を思うままに褒める。その素直な言葉に包帯女は心を良くし微笑みかける。
「でも毒を撒いて歩き回るのは感心しないね」
サキリは汚染された壁や道路を一瞬見渡し、包帯女を見据え、マチェットと、服裾から取り出した戦闘ナイフを両手に構える。
「フツウを壊す存在なら討伐するよ」
「うふふ。その瞳を殺してしまうのは惜しいけれど、歯向かう子は嫌いなの。残念だけれど、死になさい?」
包帯女が口端を広げ笑い、ドレスを大きく揺らしスカートの裾を広げる。刹那、周囲に毒ガスが散布され、地面のタイルや壁を変色させ外装を剥げさせていく。
(あのボロボロのスカート。なんであんなにボロボロなのかと思えば、毒をスカートの中から発生させていたのね。変色した町並みはあの毒のせいね。ということは、触れただけでもアウト。さゆるが近寄れない訳ね)
「気が付いていると思うけれど、単純に突っ込めばあの服の様になるわよ。あの薄汚いスカートの中から、毒が溢れているようだから」
「なるほど。発生源はあの中か。先ずは破壊する必要がありそうだね」
Maliceは包帯女を見極めながら逃げていたため、毒の発生源を突き止める。またその毒の性質を悟り、相対しているサキリへと伝える。サキリはMaliceからの情報により毒ガス散布装置に気が付き目標を定めた。そして睨み合いの牽制を装い、ガスを吸わないよう風上の位置へと移動していく。
「ふふ、毒ガスに気が付いたようね? けれど気が付いても貴方は近付けない♡ 疲れて疲れて疲れ果てるまで逃げ続けて、惨めによだれを垂らしながら蜂の巣になりなさい♡」
完全な優位を悟った包帯女が傘を構えサキリを追撃し始める。サキリはジグザグに素早く動き回り、フェイントをかけながら車や障害物に隠れ、毒針をやり過ごし、曲がり角へと入っていく。その様子に包帯女は歓喜の高笑いを上げながら追っていく。包帯女がサキリを追い曲がり角を曲がると、そこにサキリの姿は無かった。
「こっちだよ」
「ッ!?」
背後からする声に包帯女が振り返ると、そこには遠方の空中で降下しながらナイフを構えるサキリが映る。体を反転させる包帯女のスカートが広がり、毒ガス散布装置が露出される。その瞬間に狙いを定めていたサキリは着地と同時に前方へ踏み出しナイフを投擲させる。飛翔するナイフは目標を刃で捉え、装置を分断し破壊することに成功する。
「くっ、毒ガスが出ない。ふふ、でも貴方達は私に接近できない。ただ一方的に蜂の巣にされなさい」
刹那、包帯女が日傘を掲げ跳躍する。傘の開いた日傘が空中で対空を始め、ゆっくりと滑空し移動し始める。その高度を保ちながら、傘の裏側から毒針は次々に放たれ、サキリとMaliceへと襲いかかり二人は物陰に身を潜めていく。
「ふふ、うふふ。一方的に責め続けられる気持ちはどうかしら?」
「ほんと……最悪ね。ふぅっ!」
「きゃあっ?! 貴女どこからっ、離しなさいっ!」
刹那、3階建ての建物の上から突如さゆるが飛び出し空中の包帯女に飛び掛かり捕まえる。通常その高さから人が飛び込んで来るなど想像もつかないだろう。破滅的な生き方をしてきたさゆるだからこそ行える行動だった。さゆるにしがみつかれ暴れる包帯女は傘を離すことが出来ない。さゆるは片腕で包帯女にしがみつきながら、反対の手に持ったナイフを握りしめ、刃を輝かせる。
「そんなにあたしの気持ちが知りたければ、されてみればいいわ……! あぁっ!! あぁっ!! あぁぁっっ!!」
「いやぁぁッッ!! 痛いッ痛いいいッ!! 私の美しい身体がァッ!! もうやめてえええッッ!!」
それから長い間悲痛の声は続き、その声が泣き止むまでさゆるはナイフを包帯女の体に突き立て続けた。日傘が地面に到達する頃には、さゆるの体は全身血まみれになり、包帯女は穴だらけになり。ドレスはズタズタに破れ見る影もなくなっていた。
「可哀想なさゆる。あのクソ女のド汚い血をこんなに浴びてしまって。帰って一緒にシャワーを浴びましょう。その後沢山慰めてあげるわ」
「……」
込み上げる感情を発散しきり呆然としているさゆるに、Maliceは微笑み抱き寄せる。その場から消え去る包帯女等居なかったかの様に、二人だけの世界を作り二人は帰っていく。
「壮絶な光景を見た気がするけれど。フツウは守れたようだね」
そのフツウではない光景を見送りながら、サキリはフツウを守れたことを確認し、次なる異常の発生がないか確認すべく、その場から飛び去った。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年02月08日
参加申し込みの期限
2021年02月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年02月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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