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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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Re:奴隷戦線異常有り
●●●波乱、異常なコロシアム●●●
「当たったァ！ これからゴブリンの蹂躙がはじま―――」
甲高い声を響かせながら懸命に実況をするピエロ。
だが観客の耳には入らず、ざわざわとゴブリン達の敗北を見届けている。
当たった、とピエロが言っているのもティオレが棍棒を器用に受け流しているだけ。
血肉踊る大虐殺を求めていたピエロと観客だが、真逆とも言える試合展開。
残るゴブリンの数も減ってきたとき、ピエロは動き出した。
絶壁の上に立つと、一層声を張り上げて言う。
「メインディッシュはまだまだまだなんだヨォ！ 君たちは前菜…支配者は誰だと思ってるのかナァ！？」
絶壁がガラガラと音を立てて大きく開かれていく。
「ここまで同じか！」
ぼろぼろの剣の柄でゴブリンを再起不能にした刀はそう悪態を吐きながら振り返る。
かつて刀の友がコロシアムの絶壁を崩したことがあった。
絶壁の先に居たのはおよそ物語の中でも強者として描かれることの多い、ドラゴン。
前回はドラゴンの存在感で動けない者が多かったが、まだ開き切っていない。
それに、確か牽制のために行なっていたはず、と思い至ったところで刀の感情がピエロに向く。
「用があるのなら、行ってくるかい？」
刀の様子を察したのか、声をかけながらもゴブリン達の意識を集めるティオレ。
最近スランプ気味ではあるものの、周りの気配に対して敏感に反応する。
刀は少し頭を下げてからピエロを見据える。
即座に頭の中で撃鉄が落ちるイメージをし、自身を加速させる刀。
手にはこちらの世界に来る前に持っていた愛刀、刃引き刀を携えて。
進化したろっこんの能力で足場を作り、ピエロへと一直線に向かっていく。
「…くたばれ！！」
その一撃は確かな重みと速さを持ち、ピエロの首を穿つ。
高笑いをしていたピエロの声が止み、勢いそのままに観客席へと突っ込み、土煙が上がる。
絶壁の扉は止まり、観客席からは阿鼻叫喚、そして
「あれ、動かなくなったの…？」
「こういう時はとりあえず殴る！」
「あら、乱暴ね」
戦っていたゴブリン達が電池を抜かれたおもちゃのように事切れていく。
天子、琴代、ティオレはその様子にそれぞれの反応を示すが、視線を刀に移す。
「くっそ…」
声が漏れたのは刀のほうであった。
観客に紛れていた仮面の男がピエロと刀の間に入り、かつ片手で刀の首を持って居た。
ピエロは尻もちをつき、肩に深々と刺さった刃引き刀を見て荒い呼吸を繰り返していた。
『終いだ』
低い声が頭に響いたと思ったら、目の前は日常だった。
けれど、ぼんやりと差し込む太陽に照らされた刃引き刀に一滴の赤い液体が滴った。
「当たったァ！ これからゴブリンの蹂躙がはじま―――」
甲高い声を響かせながら懸命に実況をするピエロ。
だが観客の耳には入らず、ざわざわとゴブリン達の敗北を見届けている。
当たった、とピエロが言っているのもティオレが棍棒を器用に受け流しているだけ。
血肉踊る大虐殺を求めていたピエロと観客だが、真逆とも言える試合展開。
残るゴブリンの数も減ってきたとき、ピエロは動き出した。
絶壁の上に立つと、一層声を張り上げて言う。
「メインディッシュはまだまだまだなんだヨォ！ 君たちは前菜…支配者は誰だと思ってるのかナァ！？」
絶壁がガラガラと音を立てて大きく開かれていく。
「ここまで同じか！」
ぼろぼろの剣の柄でゴブリンを再起不能にした刀はそう悪態を吐きながら振り返る。
かつて刀の友がコロシアムの絶壁を崩したことがあった。
絶壁の先に居たのはおよそ物語の中でも強者として描かれることの多い、ドラゴン。
前回はドラゴンの存在感で動けない者が多かったが、まだ開き切っていない。
それに、確か牽制のために行なっていたはず、と思い至ったところで刀の感情がピエロに向く。
「用があるのなら、行ってくるかい？」
刀の様子を察したのか、声をかけながらもゴブリン達の意識を集めるティオレ。
最近スランプ気味ではあるものの、周りの気配に対して敏感に反応する。
刀は少し頭を下げてからピエロを見据える。
即座に頭の中で撃鉄が落ちるイメージをし、自身を加速させる刀。
手にはこちらの世界に来る前に持っていた愛刀、刃引き刀を携えて。
進化したろっこんの能力で足場を作り、ピエロへと一直線に向かっていく。
「…くたばれ！！」
その一撃は確かな重みと速さを持ち、ピエロの首を穿つ。
高笑いをしていたピエロの声が止み、勢いそのままに観客席へと突っ込み、土煙が上がる。
絶壁の扉は止まり、観客席からは阿鼻叫喚、そして
「あれ、動かなくなったの…？」
「こういう時はとりあえず殴る！」
「あら、乱暴ね」
戦っていたゴブリン達が電池を抜かれたおもちゃのように事切れていく。
天子、琴代、ティオレはその様子にそれぞれの反応を示すが、視線を刀に移す。
「くっそ…」
声が漏れたのは刀のほうであった。
観客に紛れていた仮面の男がピエロと刀の間に入り、かつ片手で刀の首を持って居た。
ピエロは尻もちをつき、肩に深々と刺さった刃引き刀を見て荒い呼吸を繰り返していた。
『終いだ』
低い声が頭に響いたと思ったら、目の前は日常だった。
けれど、ぼんやりと差し込む太陽に照らされた刃引き刀に一滴の赤い液体が滴った。
あとがき
担当マスター：
御宮 久
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―――――――――――――――――――報 告 書―――――――――――――――――――――――――
［コロシアム開催回数］
－ 第20,089回
［発生事象］
－ ゴブリンの全滅、担当ピエロ（151代目）の負傷、コロシアム観客および席の被害が発生。
－ 召喚奴隷は異世界（No.2014,0720,2102）から召喚。概要は下部。
［ゴブリンの全滅］
－ 召喚奴隷の策略に陥り、同士討ちを繰り返した所を召喚奴隷によって各個撃破されていた。
－ コロシアム整備担当（151代チーム）の報告ではゴブリンの不備は見当たらない。
－ ただし、破壊力を優先したため知能が総じて低いゴブリンであったとの報告も存在。
－ 最終的に主催判断での全滅。主催側に否はないとしてコロシアム運営部とも合意。
［担当ピエロの負傷］
－ 上位種であるドラゴンをコロシアムに呼び出そうとした所、召喚奴隷（No.3）から攻撃を受ける。
－ 主催判断で介入、ピエロは致命傷を避けることができ、コロシアム強制終了で医務室に搬送。
－ 意識を失っていたが、研究チーム（複数チーム混合）の開発試薬により容体安定。
－ ただし、ピエロとしての活動再会の見込みは極めて低くなった。
［コロシアム観客および席の被害］
－ 観客については通常対応（無料観戦券2枚配布）を行い、問題は解消。
－ 観客席については3日の復旧期間を経て、完了。次回開催前に再点検予定。
［召喚奴隷］
－ 脅威度が普通以上の召喚奴隷は別紙に報告をまとめる。
－ No.1 女 細身。身のこなしがこの世界のものとも遜色はない。脅威度は普通だが未知数な点も。
－ No.2 女 怪力。ゴブリンのような戦い方をする。脅威度は低い。
－ No.3 男 黒髪。風魔法と思われる術でゴブリン、ピエロを翻弄。脅威度は高い。
－ No.4 女 短小。脅威度が極めて低い。このレベルのモノが召喚される予定であったと推測。
以 上
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
［コロシアム開催回数］
－ 第20,089回
［発生事象］
－ ゴブリンの全滅、担当ピエロ（151代目）の負傷、コロシアム観客および席の被害が発生。
－ 召喚奴隷は異世界（No.2014,0720,2102）から召喚。概要は下部。
［ゴブリンの全滅］
－ 召喚奴隷の策略に陥り、同士討ちを繰り返した所を召喚奴隷によって各個撃破されていた。
－ コロシアム整備担当（151代チーム）の報告ではゴブリンの不備は見当たらない。
－ ただし、破壊力を優先したため知能が総じて低いゴブリンであったとの報告も存在。
－ 最終的に主催判断での全滅。主催側に否はないとしてコロシアム運営部とも合意。
［担当ピエロの負傷］
－ 上位種であるドラゴンをコロシアムに呼び出そうとした所、召喚奴隷（No.3）から攻撃を受ける。
－ 主催判断で介入、ピエロは致命傷を避けることができ、コロシアム強制終了で医務室に搬送。
－ 意識を失っていたが、研究チーム（複数チーム混合）の開発試薬により容体安定。
－ ただし、ピエロとしての活動再会の見込みは極めて低くなった。
［コロシアム観客および席の被害］
－ 観客については通常対応（無料観戦券2枚配布）を行い、問題は解消。
－ 観客席については3日の復旧期間を経て、完了。次回開催前に再点検予定。
［召喚奴隷］
－ 脅威度が普通以上の召喚奴隷は別紙に報告をまとめる。
－ No.1 女 細身。身のこなしがこの世界のものとも遜色はない。脅威度は普通だが未知数な点も。
－ No.2 女 怪力。ゴブリンのような戦い方をする。脅威度は低い。
－ No.3 男 黒髪。風魔法と思われる術でゴブリン、ピエロを翻弄。脅威度は高い。
－ No.4 女 短小。脅威度が極めて低い。このレベルのモノが召喚される予定であったと推測。
以 上
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シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2021年01月26日
- 参加申し込みの期限
-
- 2021年02月02日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2021年02月02日 11時00分
