おかしな☆試食会｜リアクション

おかしな☆試食会

●試食会開催

　寝子島高校の家庭科室。
　今日はお菓子の試食会が開かれる。

　白沢絢子先生は試食会の準備を楽しそうにしている。
　生徒にもらったお菓子に新鮮さを覚えた先生が企画したものだ。
　その告知を掲示板に張り出したところ、小山内海、旅鴉月詠、羽生碧南、水守流らが参加して先生と一緒に準備したり、お菓子を並べている。

（いろんなお菓子がある……なんだか新鮮）

　海は並べられたお菓子を眺めながらそう思った。
　掲示板でこの試食会のことを知り、面白そうだと思って参加を決めた。何を持ってこようかと考えながら、コンビニやスーパーで選んだお菓子がカバンに入っている。
　その横で準備を手伝っている月詠も、今日のために色々考えて、お菓子を買ったようだ。
　彼女はデッサンをしている時は、食パンを消しゴム代わりに使っている。また食用としても手元に置いているので、なじみ深い存在とも言える。しかしカロリーが高すぎるので、口にするならお菓子だと考えている。
　片手ならポテチなどでいいが、両手を使ってるときは飴が中心。
　そして今日は試食会なので、自分のこだわりだけでなく、おすすめできるお菓子も用意している。

（インスピレーション働かせるには糖分も必要なんだよ。タブンネ）

　家庭科室の保温容器に缶コーヒーをしまいながら、そんなことを思った。
　ある程度お菓子が並んだところで月詠は抹茶を入れる。しかし急須ではなく、スティックタイプの抹茶だ。じつはこれもコンビニで彼女が買ってきた。
　先生は抹茶の写真が載っている箱を見ながら感心している。

「お湯で溶かす抹茶なんてあるのね」
「本日は手間をかけない場なのでこういうのがいいかと思いまして。紅茶パックや缶コーヒーもありますよ」
「あら楽しみ」

　人数分の抹茶を用意し、全員が腰掛けると先生の簡単なあいさつで試食会が始まった。

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