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寝子島(全景)
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寝子島高校
ある初めての日……冬
目の前を横切った猫に気を取られて、
万条 幸次
は、雪道で思い切り滑って転んだ。
「ぐわぁっ! 背中打った……」
脳裏に、なぜか痛みと一緒に『あいつ』の顔が浮かんできた。
中学3年生の秋。幸次は、高校の進路が全く決まっていなかった。そんな息子の危機なのに、母はのんきに新しい家族を連れてきた。
どうも、保護猫の里親募集サイトから申し込んで、何回か見に行っていたらしい。寝子島に住んでいた野良で、母猫とはぐれたらしく1匹でいたところを保護された子猫だそうだ。まだ1歳になっていない、ハチ割れ模様の小さな白黒猫だった。
(猫は好きだけど、何年も触れてなかったなあ)
先代に花見という名の猫がいた。小学5年生の終わり頃に迷い込んできて、そのまま家に住みついた。でも年齢が大きかったようで、幸次が中学校に上がる前に寿命が来て……。
『花見?』
寝ていると思って頭を撫でたら冷たかった。あの感触をまだ、覚えている。
「やっぱり飼うのはちょっと……」
いつか別れが来るのを考えると、なかなか飼う気にはなれない。そんな気持ちを知ってか知らずか、母は子猫を幸次の手元に近づける。
「……って母さん! 急に抱っこさせないで!」
突然の母の行動に拒否の言葉を口にしたものの、結局、子猫が両手に乗ってしまった。つぶらな瞳が幸次を見上げる。その体は、片手だけでも持ってしまえそうなほど小さく……温かい。
そっと撫でてみるとゴロゴロと喉を鳴らし始めた。
(本来ならまだ親と一緒にいる時期なのかも……寂しいのかな)
そう思うと、言葉は口をついて出た。
「決めた、俺が兄ちゃんになってやるよ」
花見にしてやれなかった分、いっぱい遊ぼう。
そう胸の内で語りかけると、子猫は小さく「にゃあ」と鳴いた。
そういえば、と幸次は思い出す。
(この猫がいた寝子島ってあの寝子島高校があるところじゃなかったっけ)
噂に聞く程度の名前だったが、気になった。
「母さん……俺、寝子高受けてみていいかな?」
理由を聞かれて、幸次は子猫の額を指の腹でそっと撫でる。
「こいつの故郷らしい寝子島に行ってみたくなってさ」
そんなことを思い出した。
なぜだか無性に、愛猫に会いたくなった。
考えごとをしていた
神野 美野梨
は、水溜まりにできた氷を踏み……尻もちをついて転んだ。
「いたた……うっかりしたわね」
(あ……あのときも氷が張ってたわ。転ばないよう気をつけていたんだっけ)
痛みと共に思い出されるのは、寝子島に初めて来たときのことだ。
(あれは寝子高の推薦受験日だったわ)
合格したら入寮するからと、星ヶ丘寮の見学に行った。星ヶ丘寮は、部屋が独立した建物となっていて、広場やプールなどがあった。
寮とは思えない豪華さだった。驚いたけれども、
「これなら遠慮なく実験ができるわ!」
と喜んだのだった。
(結局、お父様の会社がうまくいかなくなって、星ヶ丘寮での生活は幻に終わってしまったけど)
桜花寮でも大丈夫だと言われたが、あのときは気が進まなかった。お金のこともだが、人間関係に気を遣う気がして……どうせなら格安のボロボロの寮に行きたい気分だった。そこまで酷ければ、人目を気にすることもないだろう、と。
「猫鳴館にするわ」
だから、選んだのは、寝子島高校の裏山にある猫鳴館。二階建てで、各個室は四畳半の和室だ。畳や壁紙は古く、窓が割れている部屋も多い。
今にして思えば猫鳴館を選んだときの美野梨は、少しやけになっていたのかもしれない。でも、今は猫鳴館を選んで正解だったと胸を張って言える。
(しょっちゅうどこか壊れているから、実験も遠慮なくできるしね)
メイドさんや執事さんの手を煩わせるより、みんなで工夫して協力し合って、いろいろなことを乗り越えていくのが楽しい。そんな気持ちがあるなんて、あのときはわからなかった。
12月の曇天のある日のこと。
学校を終えた
水上 桜
は、部活や委員会の用事もなかったので、そのまま早めに桜花寮へ帰宅しようと通学路を歩いていた。道が凍っていたので、足元に注意しながら歩いていた……のだが、それでも結局、滑って転んでしまった。
「いててててて……」
そのとき、胸の奥から何かがせり上がってくるような、そんな感覚を覚えた。
意識はやがて、今の状況から幼かった頃の記憶へと逆行していくように感じた。
アクセサリー作りを趣味にしたときのことを思い出した。あれは桜が小学4年生で……友達の家に遊びに行ったときのことだ。
友達のお姉さんがちょうどビーズを使ったアクセサリーを作っているところを見て、それに興味を持ったのがきっかけだった。
透明なビーズは、宝石のようにキラキラ光って見えた。
じっとアクセサリー作りを見ていると、お姉さんは桜に気づいて、微笑んで聞いてきた。
「ねえ、作ってみる?」
最初は少し戸惑う気持ちもあったが、桜はすぐに首を縦に振って答える。
「……うん!」
そして、簡単なブレスレットを作った。
初めて作ったブレスレット、それを自分の手首に着けたときの感動を、今も覚えている。
初めて作ったという嬉しさと、自分が作ったのだという誇らしさと。
(友達のお姉さんにはいろいろ教わったな)
編み方や工具の使い方、それから糸の選び方……基本的なこと以外にも上級者向けの難しいことまで、たくさん教わった。
お姉さんとはアクセサリー作りを通じて、今でも付き合いがある。
ここ最近は連絡していないけれど、久しぶりにSNSで連絡してみてもいいかもしれない。
「久しぶりにお姉さんと話してみるかな」
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あとがき
担当マスター:
鳴葉ゆらゆ
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加いただき、ありがとうございました。
鳴葉ゆらゆです。
初めての日のことを思い出せましたでしょうか。
楽しんでいただければ幸いです。
また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
3人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年05月13日
参加申し込みの期限
2020年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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