期末テストだよ！中学生の冬の日＜点数編＞｜リアクション

期末テストだよ！中学生の冬の日＜点数編＞

　無事テストの採点が終わった寝子島中学の職員室では、杉村小春校長が先生たちに話をしていました。

「これから三者面談となるざますが、３年生はテスト結果が大きな判断材料になるザマス。保護者のペースに乗せられず、冷静に指導してほしいザマス」
　寝子島高校への進学者が多いとはいえ、進路希望は十人十色。
「こちらから学校を勧めるのはＮＧざますが、不合格を見越して併願高をしっかり見学させて決めさせるザマス」　
　偏差値が低い生徒は、マタ工こと木天蓼工業高校を受験するのが一般的な進路です。
「木天蓼女学院高校の志願者は多そうざますか？」
　優秀な女子生徒は、レベルが寝子高より数ランク上の木天蓼女学院高校を目指すことが多いです。
　ですがこちらに落ちた場合も、書類選考や二次募集で寝子島高校へ行くことができます。
「そうですね、まだ希望の段階ですけどそこそこいます。今年は聖百合丘学園を希望する男子も増えてるようです」
　３年１組の担任、小林かなみ先生が答えました。
　聖百合丘学園は今年度から共学になった元女子高です。
「女子校はいいですよねえ」
　３年４組の藤倉遼先生が口を滑らせ、校長に睨まれました。　
「１５の春を泣かせないように、本人の希望を最大限尊重しつつ万一のことを考えた進路指導に努めます」
　３年２組の大石瞳先生の答えに、杉村校長は頷きました。

「それじゃ、飲みに行きますか」
　校長の話が終わると３年３組の加藤秀雄先生が声を上げ。
　いつものようにカラオケ組、飲み会組に分かれ、校長は一人夜回りに向かいます。
「私はこれから夜回りをするザマス。テストが終わって気の緩んだ生徒をビシバシ取り締まるざます」
　前回の夜回りでカプセルギアについての知見を得た小春校長は、カプギアで遊ぶ中学生たちの様子を見にいく気満々なのでした。

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