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寝子島らっプ対決!
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ヒアカムズ・ニューらっパー!
絶頂パフォーマー、
本条 小萩
!
あるミュージシャンが朝起きると、頭の中でメロディが鳴っていた。
朝食を作る間に口ずさみ曲が完成した。
パクリかと思い、朝食後に妻に「こんな曲、聞いたことがあるかい」と弾き語りしてみせる。
聞いたことない、と妻は首を振る。
おかしいな、と首をかしげながらスタジオに向かい、制作中のアルバムに、適当にその曲を突っ込むことにする。
世界的な名曲がこうして完成したらしい。
それはともかく。
小萩のらっパーとしての覚醒は、今朝始まった。
「なんということでしょう!」
シーサイドタウンの歩道で、ふいに彼女は恐怖に震えた。
自分のらっパーとしての資質に。
あらゆる風景が、詩として心から湧き上がってくる。
口をつく言葉が、自然に韻を踏んでいる。
割と鈍感な人間でも、寝子島住みが長いのならば「またなんか変なことが起こっているな」と考えるが、小萩は違った。
「どうやら小萩には作詩の才能もあったみたいです!
さらにはそれを歌い上げる才能まであったみたいです!
歩くたびに小萩のすごさが口をついて出てきます……」
自分の才能が怖いっ、と思わず自分を抱きしめる。
『自分の世界に浸りきる』
『自分の世界の役柄に、どこまでも忠実である』
じつはらっパーに、もっとも必要なスキルのひとつがこれらである。
自分のスタイルを信じ、それを強烈に押し出したものが評価を得る。
カリスマと呼ばれるらっパーになる。
そういう意味で言えば、
本条 小萩
の資質は、ある種のらっパーにうってつけだった。
「好き!」と思ったものへの情熱。
自分の感覚に対する絶対的な信頼。
芸術への憧れと率直なリスペクト。
「七歩の才というやつですね……」
七歩歩む間に詩を完成させ、しかも兄に対する当てこすりも完璧におこなった、元祖ディスらっパーとも言うべき、曹丕の故事により、自分の力を例える。
「ふむー、小萩の可能性はどこまで広大無辺なのでしょう?」
かくなる上は、宿命を受け入れるのみ。
らっパーとして、この世にあまねく、自分の可能性を伝えなければ。
そして、らっパーとして伝えることは一つ。
「褒めらっプ……。小萩は自分を褒める気しかしません!
なぜなら、小萩は凄いからです!」
ばっ!
電撃の速度でドレスアップ!
あっという間にらっパーモードに突入。
加えているなら、アイドルのような愛らしい容姿も、らっパー向きと言えた。
日本独自のらっプの進化形として「アイドルらっプ」という言葉がある。
多くのらっパーが、アイドル好きを公言している。
パフォーマンス能力に一目おいているのだ。
マイク片手に颯爽と、ステージに躍り出る。
観客の視線が、一度に小萩に集まる。
様々な資質を兼ね備えたらっパー、小萩。
果たして、いかなるライムを紡ぐのか?!
すっと息を吸い込み、小萩は目を見開いた。
こ・は・ぎ・は・す・ご・い!
こ・は・ぎ・は・す・ご・い!
小萩、LOVE! 小萩、LOVE!
一同、毒気を抜かれる。
あまりにもストレート、あまりにもそのまま。
飾りも、技も不要。
ひたすらまっすぐなメッセージだけを、詩にたたきこむ。
一見色物とも見えるこの手のらっプは、実はヒップホップには多い。
そもそもらっプは、ディスコで流れる音楽に、適当に音を重ねてみたのが始まりとされる。
意味などは二の次、とにかく魂を揺さぶればよいのだ。
パフォーマンスに長ける小萩、そうしたらっプの一側面を、生得的に知り尽くしていた。
テクニックではひとは感動しない。
ソウル・バイブス。そういった者で人はこころを震わせるのだ。
(……は・ぎ……)
(こ・は・ぎ・ラ……)
(こ・は・ぎ・ラ・ブ!)
「小萩、LOVE! 小萩、LOVE!」
むくつけき男どもが、声を張り上げて小萩を賞賛する。
強面のB-BOYが、両手を振って小萩を褒め称える。
異様な光景が現出した。
次のビートを用意しようとするDJを、小萩は制する。
無機質な機械音声など、不要。
小萩の声こそが、至上の楽器。
手拍子で十分。
じつはハイテクの怖い小萩、テクノミュージックの人間味のない矩形波が違和感を感じて仕方がなかったのだが。
こ・は・ぎ・は・す・ご・い!
セクシー! クール! インテリジェンス!
こ・は・ぎ・は・す・ご・い!
ビューティー! キューティー! クリエイティブ!
圧倒的なパフォーマンスを前に、志桜里の心が動く。
必ずしも定型のらっプパフォーマンスとは言えないが、それでも彼女の能力には目を見張るものがある。
らっプの世界でも「今日の正義」という言葉がある。
どのようなスタイルであれ、観客のハートをつかんだスタイルが、その場所の評価の基準となる。
今、間違いなくシーサイドタウンの「正義」は、小萩のところにある。
自分のらっプ、スタイルがどこまで通用するか……。
らっプの異種格闘技。
ビートの境目で、つとステージに現れる。
アイドルらっパーとインディーズらっパーの夢の競演。
観客の興奮がどんどん高まっていく。
凛とした志桜里の姿を見て、小萩は緊張を感じる。
(ぬー、バトルですか?)
テレビ番組でちらっと見たことはある。
なんだか、お互いにどなりあっていた。
(ぬー、やったことないですけど、
小萩にできないことはないと思うので、やってみます!)
謙虚と観察眼の卓越を自認する小萩。
相手を侮ることなく、じっと出方を観察する。
(いかに小萩がすごい存在であっても、
世間には小萩には無い要素を持った人もいっぱいいると思うので、
そこをフィーチャーして、らっプにしましょう……)
軽く握手を交わし、リスペクトを示すと、志桜里はキャップの庇を上げて、昂然と小萩を見やった。
実際disだけが バトルでもなく
褒めるがここはダセェと 落とすどころか
8小節褒め倒しもハマれば 十分技ありです
褒めるも貶すもリスペクトと 傾聴あってのもの
薄っぺらな口先三寸或いは八丁じゃ 3%も伝わらない
七歩の才の クリエイティヴィティー
五十歩百歩じゃない インフィニティー
小萩は 585のオリジナリティー
「純情な感情で紡がれた言葉は言霊となって
小萩のすごさをあまねく世界に響き渡らせるのです!」
小萩の観察眼で、志桜里のライムの「数字へのこだわり」をチョイス。
「しっかり貴方のライムも聞いているのです!」とライムでアピール。
その上でしっかり自分のメッセージを押し込む。
ぶれない小萩のライム。
熱気を受けて、志桜里のライム
ストリートでは、いまや興奮と熱狂の渦が巻き起こっていた。
あちこちで即興のらっプが巻き起こる。
らっプの出来ない者は、あるいは楽器を持ちだした。
ヒップホップダンスを繰り出す者もいた。
その中で、ひときわ目立つ姿。
「任せて!」
激しくダンスを披露しながら、
仙藤 蒼
が皆にサムズアップを決める。
期待のルーキーの登場だ。
夏の陽も漸く傾きかけ、日中の酷暑は去りつつあったが、それでもまだアスファルトの溶けそうな暑さは去らない。
らっプブームの真っ最中のシーサイドタウン、熱気は最高潮だ。
元気な蒼といえども、さすがにバテてくる。
歩いているだけで、汗が滴り落ちる。
用事があって出かけたものの、これなら家でゲームでもしていたほうがマシだった……。
そんなことを考えていると。
ひょい。
宙を何か、棒状のものがよぎる。
「え、これ……マイク?」
状況を把握する間もなく、周囲をマイクを手にした少年に囲まれる。
「Hey! Yo! Hey! Yo! 今日はらっプの日
この道通りたければ、らっプを一発決めるんだ!」
(らっプ? って……え?)
蒼は混乱する。
ゲームやアニメに詳しい蒼、自分の記憶のアーカイブから、知識を引き出そうとする。
(えーと、グラン・セフト・キャット……あのオープニングでかかっているようなやつ?)
最近はゲームでも本格的なミュージシャンを起用するのは珍しくない。
ゲームトらっクの作成者が、本職のミュージシャン顔負けの活躍をすることもある。
彼女の思い至ったゲームは、その有名な一例だ。
すぐさまそこに思い至ったあたり、彼女の非凡なセンスがうかがえる。
(えーと、あと、あれとか、あれとか……。
とりあえず、目の前に入ったものを、なんでもらっプにしよう!)
Hay! I am Sendo Aoi!
This is a cat! That is a dog!
What time is it now? で
掘った芋いじるな!
(いいのかな……こんなんで……)
グランド・セフト・キャットのらっプは英語。
とりあえず知っている英語をはめ込んでみた。
実は勘のいい蒼、英語を耳で聞いただけで忠実に再現できる。
だが、言ってはいけない四文字が入り乱れるらっプ。
聞いていた姉が眉をひそめてるのを見て、まねしないほうがいいと感じたのだ。
あとのらっプ部分は適当な言葉を入れ込んでおいた。
だが、蒼のらっプを聞いて。
「うお、かっこいい!」
「すごい!」
称賛の声が集まる。
数々のアニメやゲームに熟達し、リズム感の優れている蒼。
単に意味などなく、言葉を羅列するだけでもグルーヴを生み出せるのだ。
まして、日本語のように子音、母音がワンセットになる言葉は、ライムが単調になる。
蒼のでたらめらっプは、彼女のセンスと相まって、絶妙な効果を生み出していた。
「すごい、のりのりのらっプだ!」
蒼のらっプを聞きつけてきたののこが、称賛の声を送る。
とにかく楽しいらっプが身上のののこ、蒼のらっプには共感するものが大きいのだろう。
熟練のらっパー、志桜里も、ニューフェイスのがむしゃらならっプに笑顔を向ける。
円と、いまや数えきれないほど膨れ上がった猫クルー、武道、
さらにはヘッズを引き連れた小萩も合流である。
「一緒に、らっプだっ!」
「えっ?」
ののこに誘われるまま、蒼は何となく聞いたことあるらっプを頭のなかでサンプリング。
陽気なゲーマー たまにはダンサー
シスターと比べて低いよ女子力
納豆はバット ハートはストレートS
みんな来てよ実況サイト!
らっプの言葉が、自在に口をついて出てくる。
意味なんて置いてけぼり、とにかく体の奥からグルーブがあふれてくる!
「踊っちゃえ!」
体全体でノリを表現するべく、彼女はマイクを離してダンスを始める。
シャッフルダンス、ステップ。
ゲームセンターのダンスゲームをやっているうちに、ひとつダンスを本格的にやってみようかな……と練習するうちに、はまってしまったのだ。
巧みにブレイクダンスを決め、フィジカルの高さをアピール。
全身を使う表現であるダンス、ある意味らっプより彼女にとっては雄弁だった。
――それじゃそろそろフィナーレだよ!
ますます激しくダンスする蒼。
止まらない。髪を振り乱して、汗を飛び散らして、力強くダンスを続ける。
らっプで皆をあおりつつ、ダンスは止まらない。
こ・は・ぎ・は・す・ご・い!
サイバー! ワイルド! スペキュレイティブ!
こ・は・ぎ・は・す・ご・い!
アイリー! キューティー! ハイレボリューション!
ヘッズというかファンというか、観客の唱和を集めて、小萩のらっプは止まらない。
そんな様子を見ながら、志桜里が最後のライムを絞り出す。
耳傾ければフロウかライムの どちらかは褒められる
なお今一つならもっと吐いてみろと 盛り上げ助け舟も出せる
そこんとこ分かって沸かせて 皆のvibesアガらせていく
ここんとこ最高潮のM.C.440Re with yaこそ マジ神掛かり
脚韻、頭韻を使いこなす志桜里のラップ、終焉を間際にして、クオリティは少しも落ちない。
熱いバイブスを、マイクを通して皆に伝えていく。
はっと円が横を見ると、猫のヘッズたちの様子が妙だ。
招き猫のように手を揺らし、尻尾を振る。
人間のライムを、耳をぴくぴくさせ必死に聞き取っている。
どうもらっプバトルよろしく、お互いのらっプに点数をつけあっているらしい。
らっプに関しては、人も猫も同等といったところか。
ふっと息をつき、円はコメントラップを一発。
やっぱり街は らっプ祭り状態
正気ではない 椿事での珍事
聴衆して、人を徴集、
愛想振りまいて、ニボシを徴収
譲れない商機、立ち上る蒸気、朗らかな笑気
なかなかの匠気、イェア!
二種類の韻が、文脈を違えて行き来する。
恐ろしく高度なテクニック。
固い韻を披露し、猫たちの気合に敬意を見せる。
「やっほー!」
そして登場するのは、Dj nono、サンマさん、まんぼう君。
素敵に無敵な らっプでアップ
それぞれの個性 エネルギーは隆盛
流星みたいなライム みんなちがってる
でもみんなとっても素敵 みんなありがとう!
マイク片手に現れた武道が、締めのライムを叫ぶ。
ヘーイ聴かせてくれよ YOUの叫び!
らっプという名の 魂の主張
いつバトル そうさ今バトル
君のすべてで 心に穿て!
「わーっ!」
どたり。
ブレイクダンスを踊っていた蒼が急に倒れた。
参加者の中で、いちばん熱くノリノリだった蒼。
体力も構わず若さとパワーで踊りつづけ、ついに体力の限界。
「だだだ、だいじょーぶ?」
慌てたののこからペットボトルを受け取り、一気に飲み干す。
「水分補給は、こまめに!」
笑顔を見せる。
ともにらっプを満喫した相手と握手を交わす武道が、そっと蒼に手を差し出した。
対等のラッパーであり、年の離れた友人でもある――そんな相手への、特別な絆の印。
二人だけではない。皆が、らっプを通じて、ここでしかない絆を感じていた。
西の空に日が傾き、海が朱金の色に染まる。
東の空には濃紺の夜空と、無数の星の光が広がっている。
さわやかな風が吹きわたり、汗ばんだ皆の膚を冷やす。
潮騒が鳴り響き、らっプアワーの過ぎた寝子島に静寂を運ぶ。
言葉にならない思いと、言葉にし続けるエネルギー。
ひと夏の不思議ならっプの日は、こうして幕を下ろしたのだった。
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このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
ぱーすぺ
ファンレターはマスターページから!
ありがとうございました!
マジでハンパないクオリティのアクション
ガチでやっぱないくらい伝わってくるパッション
「知らねえ」って言ってらんねえみんなのテンション
インサニティな気合い やばいくらい どこまで答えられたか怖い
ラップの知識なしで始めたこの歴史
知らねえことは知ったフリしろ!で猪突猛進
到底猟(コンプラ)じゃできない このやばい内容
らっかみ やっぱり どっぷり この調子
本気で答えた PLに マジ感謝
パスタ作ったのと同じくらい マジ感謝
コミュ二ティでテキストラップする
場所なんてあってもいいくらい
そんなクライ まじヤバイ
でも多分二度と出来ない
またどこかで会いましょう。多謝!
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日常
コメディ
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10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年04月13日
参加申し込みの期限
2019年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年04月20日 11時00分
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