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【水泳大会】レースとシャチと、あとサメ(黒猫組サイド)
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●サメ水泳、いざ開幕。
スタート位置についた
響 蒼留人
は、背後の存在感が気になってちらりと振り向いた。
サメマシーンが、ソフトゴム製の歯をむき出しにして、こちらを見下ろしている。
(リアルだし圧はあるけど、作り物だしなあ。ぬるぬるよりはよっぽどマシだ)
捕まったら喰われるというわけでもない、今はサメよりいかにして勝つかのほうが大事だ。
ここで勝てば、召使いを免れることができるのだから。
合図で、蒼留人をはじめとした選手たちが泳ぎ始める。
少し遅れて、サメ型水泳マシーンが一斉にプールへ投入された。
見た目こそ恐ろしげなサメ型水泳マシーンたちは、とはいえやはり作り物ということなのだろう。
多少身体を揺らしてジグザグに進むくらいで、決められたコース通りに泳ぐだけ。
(なーんか嫌な予感がしてたんだけど、気にしすぎだったかな)
水上 桜
は、時折後ろを確認しながら、心の中で安堵する。
もうすぐ折り返すかというところまできたけれど、いまだに普通というか、いかにも機械的な動きのままだ。
さっきシャチのフロートが大暴れしていたから警戒していたけど、このぶんなら大丈夫そうだ。
そう思っていたのだ。
折り返す、その時までは。
(今回は耐久レースだからな、ゆっくり泳いでスタミナを持たせないと)
志波 武道
は得意のクロールで、けれどレース展開を考えてゆっくりと泳いでいた。
サメマシーンが加速しても大丈夫なように、ほどほどの距離を維持。
ペース配分の妙は、さすが水泳部の三年生といったところだ。
折り返すタイミングでサメマシーンと接触しないよう、軽く潜水してマシーンの下をくぐり抜ける。
ざばっと水面に出た、その時。
水の冷たさとは違う産毛が総毛立つような寒気が、首筋から背中を駆け抜けた。
(なんだ今の、ってちょっとまって妙な気配感じるんだけど!?)
息継ぎしながら、後ろを見る。
サメマシーンが、鋭く並んだ歯を見せつけるように大口を開けている。
その目が、ぎょろりと動いて武道を見た。
ガチッと、サメが噛み合わせた歯から、ソフトゴム製じゃあ絶対にしないような硬質な音がした。
(機械……じゃ、ないよな? 本物!?)
武道は、全身から血の気が引く音を聞いた。
動揺して崩れかけたフォームを立て直し、さっきまでとは一転して全力で泳ぎだした。
急にペースアップした武道の様子を、なにか勘違いしたのだろうか。
水守 流
が、スポーツタオルをぶん回して叫んでいる。
「うおお、その調子だ黒猫組がんばれー! 召使いなんてやってられっかー! そこだ!」
応援はありがたいが、残念ながら今回は応えられるか怪しい。
止まったら死ぬ。冗談抜きで死ぬ。慌てて上がろうとしても、多分その隙に噛みつかれる。だから、まずは距離を思い切り取る! そしてプールから上がる!
知らない人には、ホントにリアルなサメの機械にしか見えていない。
へたにろっこんを使って止めたりするわけにはいかないし、第一サメに近づいて手刀で突くなんかできるか!
心臓の鼓動が爆速に鳴っていくのを感じながら、武道はとにかく全力で泳ぎ続ける。
折返しを泳ぎっても、まだ距離が足りない。
キックの瞬間にプールの床スレスレにまで潜り、サメとすれ違うようにターン。
もう一度、距離を稼ぐ。
武道が気付いたことを皮切りに、他の選手たちもまた異変に気づき始めた。
(また フ ツ ウ かっ!)
フツウに対する憤怒で、桜は頭の血管が何本かブチっといきかけた。
水泳大会くらい、普通にやらせてほしい――なんてキレてる場合じゃない!
サメはヤバイい。正真正銘、命が危ない。
追いつかれたら、桜じゃろっこんまで含めてもどうしようもない。
勝ち負けを気にしている余裕などあるはずもなく、桜はメドレーの時以上の――命の危機を前に、脳がリミッターを解除した時だけの全力でクロール。
冗談のようなスピードで折返しの25メートルを泳ぎきり、プールからあがるのだった。
(ぎゃーす! にっげろー!)
普段はおっとりしている荒太郎といえど、流石にサメに追いかけられるとなると超必死。
(はっ! 飛べばサメからでも逃げられるんじゃ――)
荒太郎のろっこんは、空を飛べるようになるものだ。浮遊してしまえば、いくらサメでも手出しはできないはず――
(って今は無理だー!)
衆人環視の白昼堂々、ろっこんを使えるわけがなかった。
なんてことを考えていると、気付いたときにはサメはすぐ真後ろまで来ていた。
(おいつかれたー、かまれるー……)
絶望感の中、ふらっと遠のく意識。
そんなとき聞こえたのは、黒猫組を応援する流の声だった。
「黒猫組いけー! サメなんかフカヒレにしてくっちまえー!」
フカヒレという言葉に、なぜか想起されるお寿司屋さんの記憶。
鮫という漢字は、「魚へんに交わる」。
(餃子もそんな漢字だったような)
それは違う。
とにかく、その記憶は荒太郎を導いた!
(そんなら、こうやって、こうじゃー!)
サメの下を潜り抜け、背びれに飛び乗って羽交い締め!
さらに、噛まれる前に、「咬む」!
「フカヒレ、咬まずにはいられない!」
――ガブッ!
まさか自分が咬まれることになるとは思っていなかったサメは、突然の逆撃にのたうった。
その隙に飛び込んで、バタフライで一目散に逃げる荒太郎だった。
(じょ、冗談じゃねえ、こんなプールにいられるか!)
マシーンがマシーンでなくなっていることに気付いた瞬間、蒼留人は召使いがどうとかもう全部どうでもよくなった。
あんな屈辱はゴメンだが、サメに喰われるなんてのはもっとゴメンだ。
剣道で鍛えた腕力を頼り、バタフライでサメを引き離そうとする蒼留人。
しかしまったく引き離せない。
それどころかむしろ、少しずつ距離が縮まっているような。
サメの冷徹な捕食者の目が、鋸のような鋭く獰猛な歯がどんどん近づいてくる。
蒼留人の心臓が、直接わしづかみにされたみたく、ぎゅぅぅっと悲鳴をあげて痛くなってくる。
(何故だ、なんでだ!? どうして引き離せない!?)
サメと前を交互に見やる蒼留人は、自分のフォームが崩れていることに気付いていない。
いたずらに腕を振り回し、水しぶきをあげるばかりで、全く進んでいないのだ。
(死ぬのか!? 俺はこんなところでサメに喰われて死ぬのか!?)
走馬灯、というやつだろうか。
プールサイド遠く霞む一方で、懐かしい記憶が脳裏をよぎる。
姉にさんざやらされたご主人さまと奴隷ごっこの――
(――ってこんな走馬灯で死ねるかぁ!)
カッと目を見開いたとき、蒼留人の五感は今までにないほど研ぎ澄まされていた。
剣道で間合いを一気に詰める時の踏み込みそのままの勢いで、サメの鼻面に蹴りを叩き込んだ。
クリーンヒットしたのか、サメは怯んだかと思うと動かなくなる。
その隙に、蒼留人はサメから必死に距離をとった。
耐久レースに備えてマイペースに泳いでいた
桃色 足子八
も、やがて周囲の異変に気付く。
(なんやみんなどないしたんや。さ、サメいうても作りもんなんやから、騒ぐようなもんやないやろ)
作り物とはいえちょっと怖い足子八は、なるべくサメマシーンの方は見ないようにしていた。
だから振り向いてサメと目があった瞬間、頭の中が真っ白になった。
弾かれるようにコースへ向き直り、水をかく腕に、蹴り出す足に一層の力をこめる。けれど空振っているみたく、まったく手応えがない。
それに体力には余裕があったはずなのに、心臓がバクバクいって息が上がってきた。
よせばいいのに後ろを見ると、大口を開けたサメがすぐ目と鼻の先、いや足の先にまで迫っていた。
(いやや、噛まんといてや。いや、ほんま、マジで痛いんはいやや)
もし噛まれたらと思うと、氷水に突っ込まれたような寒気が全身を走る。
しかしそんな足子八の気持ちなど知ったこっちゃないサメは、容赦なく迫ってくる。
「い、いややゆうてるやろタコ!」
タコではなくサメである。タコはむしろ自分のほう――
(て誰がタコ――せや!)
セルフツッコミでつかの間冷静さを取り戻した足子八は、ろっこん『このたこはち!!』を発動。口をタコ漏斗――墨や水を吐き出すための器官に一分変化。
潜って向きを反転、サメがつられて顔を水の中へつけたところを狙ってタコ墨噴射!
一時視界を奪われたサメが、墨を振り払おうともがく。
(ざまみろ―――ちょまっ!?)
墨の向こうからサメの口が突き出し、足子八の今度こそ目と鼻の先で歯を打ち鳴らした。
お腹がきゅっと締め付けられるような感覚に、足子八は大慌てでタコ漏斗から水流ジェットを放出。
サメを一気に引き離し、そのまま逃げ切った。
まもなく、二度目の折返し。
息継ぎしながら後ろを確認した武道は、サメとの距離が充分に離れていることを確認した。
しかしその時、武道が上がろうとするのを察したかのようにサメが加速する。
引きつった声が出そうになりながら、武道もいっそう全力で残り数メートルを泳ぎ切る。
(――今だ!)
ザバァっと、ほとんど飛び出すような勢いでプールから上がる武道。
数瞬遅れて、プールサイドへ乗り上げんばかりの迫力で、顔を水面から突き出したサメがガチンと歯をならした。
その様を眼下に見下ろし、またぞろ背筋が寒くなる武道だった。
「あっぶなかった……」
ゼーハーゼーハー肩で息をしていると、何も知らずに記録をしていた生徒がちょっと不審そうな目を向けてくる。
「ペース配分間違っちゃったぜぃ☆ 機械ってわかっててもやっぱ怖くなってさ!」
知らない子には、あくまでフツウの水泳大会だ。だからおちゃらけた笑顔でごまかしていると、
「……ん?」
サメマシーンが、妙な動きを見せだした。
まだプールから上がれていない生徒たちを無視し、プールの一点へと吸い寄せられていく。
それに一匹、動いてないサメが居るような。
(……来たな)
サキリの手のひらから流れた血に、サメがおびき寄せられる。
最初に仕留めたサメマシーン――倒したら機械に戻った――の陰に潜水し、様子を伺う。彼の血の匂いに引かれたサメが一匹、大口を開けて突っ込んでくる。
サメが食らいついた時、しかしサキリの姿はそこにない。
匂いを敏感に感じ取り、旋転するサメ。
いつの間にか、サキリはサメの後ろに居た。
彼の右手の中にあるのは、サメを相手にするにはあまりにも頼りない安全かみそり。
それでも、刃物は刃物だ。
背後から迫る獰猛な気配に、超短距離の『斬空赤刃』。
プールの底スレスレに転移したサキリの頭上を、二匹目のサメが掠めていく。
次いで現れる三匹目が、底を滑るように大口をあけて襲い来る。
視界の端に小さな丸い塊を認めたサキリは、拾い上げると三匹の目の口の中へ放り込み、転移。
塊を――消毒用の固形塩素を飲み込んだ三匹目は、次の瞬間のたうちまわって沈黙した。
ただのソフトゴム製の作り物に戻り、そのまま水面へと浮かんでいく。
直後、水面を疾走する影に弾き飛ばされた。
四匹目だ。
見計らったかのように、一匹目と二匹目が旋回。
三方向から、サキリを取り囲む。
サキリの全身を、刺すような緊張感が覆う。
無数の鋸歯が猛烈な速度で接近し、交差するその瞬間に転移。
一匹目の鼻先に組み付き、えぐるように目を一突き。
(あと二匹、――ちぃッ)
耳鳴りにも似た危機感に、サギリは取り付いたまま咄嗟に大きく頭を下げた。
尾びれが頭上を掠めた余波に、体制を崩す。
急旋回したサメが、無防備を晒すサキリへと肉薄する。
サメが歯を剥き出しにしたその瞬間、 『斬空赤刃』。
口を開けたサメの鼻先を掠めるように転移し、すれ違い様にロレンチーニ器官を渾身の力で殴打。
空気の塊をゴボっと吐き出し、サメは動かなくなった。
そこで流石に息が続かなくなり、危険を承知で一旦水面に上がるサキリ。
他の皆は、もう全員プールから上がったようだ。
慣れない水中戦の負担も積み重なっていたサキリは、再度潜水すると同時に、最後のサメの鼻先に蹴りを一撃。
その隙に引き離し、そのままプールから上がった。
最後のサメはその後もしばらくサキリを追って泳ぎ続けていたが、少しするとはじめの機械的な動きへと戻ったのだった。
ちなみに彼の大立ち回りは、故障したサメマシーンとのトラブルということでごまかされたのでご安心を。
そして、気になる結果のほうはといえば。
安全に上がるため距離を稼いだ武道の記録が、耐久レースとしてのトップを飾っていた。
つまりサメ水泳は黒猫組の勝利であり――。
【現在の点数】
黒猫組:6点
白猫組:4点
――同時に水泳大会全体での、黒猫組の勝利を意味するものだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
15人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年12月19日
参加申し込みの期限
2018年12月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年12月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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