はじけろ！　いきなり食レポでしょう？！｜リアクション

はじけろ！　いきなり食レポでしょう？！

＞神奈川県編
『流さんの出張猫の手！』

（農業体験は想定外だぜ……）
　水守流はいつのまにかジャージ姿に麦藁帽姿で立っていた。そして、スタッフからの「似合いますよ」という言葉で我に帰る。
「マジかー、肉体労働は苦手なんだけどなー。……んで、神奈川野菜ってなにあるんよ？」
　と気を取り直してスタッフとタブレットで確認。すると、いくつかの候補が出現する。
「ふむふむ。えっと、相模のレタスに小田原の玉ねぎ、湘南のトマトが今出荷時期なのねー」
　タブレットを覗き込みつつ暫し話し合った後、流はぱちん、と指を鳴らした。
「うっし、そんじゃ玉ねぎの収穫いってみっか！」
　流の一言で一行はタマネギ畑へと向かった。

　移動している間に、スタッフがとあるタマネギ農家さんと交渉してくれていた。流は農家の島さんと挨拶すると畑へと案内される。
「うぉ？！　これ全部タマネギっすか……！？」
「はい。丁度収穫の時期を迎えたタマネギです。早速収穫してみましょう！」
　島さんは、早速説明を交えてお手本を見せる。
「ふむふむ、葉が寝てるのがとりごろっすか」
「そうなんですよ。これをこう……」
　と葉を集めて腰を落として引っこ抜く。やってみてください、と言われ流もチャレンジ。
「まずこの葉を集めて……」
　腰を落とし、一気に引っこ抜こうとするが背筋……特に腰に疲れが！
（う゛！　案外腰にくるな……）
　それでも、流はアドバイスを貰いつつ黙々とタマネギを抜く。葉を集め、一気に抜く。
「なかなか上手いですね！」
　褒められながら汗を流し、一心不乱にタマネギ収穫に勤しむ流。
　一生懸命頑張り、たくさんのタマネギを収穫することができた。その頃には汗だくだ。
（ふぅー、やっと収穫終わったぜー……）
　流はバテそうになっていたが、島さんがそんな彼の肩を叩いた。
「よく頑張ったね！　汗を流したらタマネギ料理を振る舞おう！」
「マジっすか！！（ほんとこれがなかったらただただ無給で農作業手伝っただけになっちまう所だったぜ）」
　安堵した所で流は島さんとスタッフに背中を押され、島さんの家のシャワーを借りることになった……。

（しばらくお待ちください）

「と、いう事で！　先ほど収穫したタマネギがこちら！」
　シャワーで復活（？）した流は、テーブルに並べられたタマネギ料理と共にカメラに映る。とてもいい匂いが辺りに立ち込めるも、スタッフたちは皆少し下がり気味だ。
（まぁ、猫にはよくないよなぁ、多分）
　流は内心苦笑するも、笑顔で料理を見せる。
「いよいよお楽しみの食レポタイムだ！　苦労して収穫したタマネギがタマネギステーキとオニオングラタンスープに！！」
　他の野菜や具材と共に並べられたタマネギステーキとオニオングラタンスープはもういい匂いで、流の腹は空腹を訴えている！
　さっそくいただきます、と口に。タマネギステーキはタマネギのしっかりとした甘みがソースと絡み合う。
「おー、玉ねぎステーキ意外と食べごたえあるな、焼いた玉ねぎの甘さがまたたまんねぇぜ！　ソースは醤油ベース？　とっても合うしパンかご飯が欲しくなるぜ」
　流が頬を緩め幸せ気分なままオニオングラタンスープを飲むと、こちらも濃厚な味が舌を刺激する。
「オニオングラタンスープも玉ねぎの旨味がしっかり溶け出てて、それがチーズのコクとあわさってうまーい！　なかなかいいなこれ！」
　島さん夫妻もこの評価は嬉しかったようで、ほくほくの笑顔だ。スタッフたちも「今の姿ならいけるかな」「いや、やめておこう。しかし、人間羨ましい」とか聞こえているが、今はとりあえず食レポに集中することにした。

（終）

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あとがき

担当マスター：菊華伴
ファンレターはマスターページから！

こんにちは。菊華です。皆様お疲れさまでした。
また、巫部紫苑さんはガイドへの出演、ありがとうございます。

おまたせしました！　みなさんの食レポ、いかがでしょうか？
神様や人関係なくなかなか評判のようで、皆さんにはかなり良い額のお給料が振り込まれたようですよ？

また機会があれば「いきなり〇〇でしょう？！」をやりたいな、とおもっております。

それでは、この辺りで。
また縁がありましたらよろしくお願いします。

称号：いきなり食レポでしょう班の一員

取得：各地のお土産詰め合わせ

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