はじけろ！　いきなり食レポでしょう？！｜リアクション

はじけろ！　いきなり食レポでしょう？！

＞高知県編
『妙子さんのお土産ざんまい！』

（人選ミスだと思うけど、驚いているうちにサイコロを渡されてつい振ってしまいましたが……）
　白石妙子はいつの間にか来ていた市場を見渡し、ドギマギしていた。
「ほ、本当に高知に来てしまったのですね。えーと、はりまや橋とか鰹節は知ってますが……」
　呟きながら辺りを見渡していると、スタッフの目がキラキラ輝いていた。どうやら、妙子が何気なく呟いた『鰹節』に反応したらしく、ちょっとびっくりした。

　気を取り直し、今回のお題を思い出す。
「お土産食べ比べですか？　そのくらいなら……。でも、カメラの前で話すなんて緊張しちゃいますね……」
　そういいながらお財布をチェックすればいつの間にかお金が増えていて更にびっくりする。
　スタッフから「早速お土産の食べ比べを！」と言われ、あれよあれとと用意されたテーブルへ。もちろん、こちらでも市場の皆さんの協力を得ているらしい。
　そして、テーブルには既に香ばしい香り漂う出来立ての鰹たたきが用意されていた。そして、高知のお酒も……。
「まぁ！　藁焼き鰹たたきですか？！　あ、いい香り……。焼き立てなんですか？」
　市場のスタッフから話を聞き、目を輝かせる妙子。早速いただきます、と手を合わせ口に運ぶと、噛みしめた途端ほろ苦さと醤油の塩味、カツオが持つ甘味の三重奏におもわず微笑む。
「とても美味しいです！　これが本場の味なんですね？」
　笑みを溢し、幸せそうに食べる妙子にスタッフさんがグラスを差し出す。なんでも有名な幕末の偉人に由来するお酒なのだとか。
「えっ？　お酒飲んでもいいんですか？」
　笑顔でスタッフのGOサインが出る。そう、彼女は今回唯一の成人なのである！！（ここ重要）。妙子はますます上機嫌だ。
　そっ、と口を付ければほんのりとした辛みの奥からじわりと米の甘味を感じた。香りもよく、実にカツオのたたきにあうと思った妙子はやわらかい笑みでカツオのたたきを食べ、お酒を口にする。その仕草がちょっと艶っぽいのは気のせいか。
「ふぅ、こちらのお酒はアルコール度数が１９度となっていますね。やや辛口ではありますが、カツオのたたきには実に合います。飲みやすくてするするいけちゃいますよ」
　と、ふたたびカツオのたたきを食べながらするり、とお酒を頂く妙子。お土産の美味しさも相まってお酒が進む。
（自由……そうですね、自由にやっちゃっていいんですね！）

　――妙子、開眼。

　緊張はどこへやら。妙子はお酒片手におつまみにもいける高知のお土産を紹介しまくった。しゃべりも軽やか且つわかりやすく、しかも美味しそうに食べたり飲んだり。本人も幸せそうである。
「どうしましょう、止まりません♪　これ、最高です……♪」
　帰ったらダイエットしなければ、と思う妙子なのであった。

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