仲良くなりたい、その４｜リアクション

仲良くなりたい、その４

○乙女のパーティー

　本居陽毬は、考えていた。
（串田美弥子ちゃんとせっかく同室になったんだし、これも何かのご縁ってことで、仲良くなりたい！）
「仲良くなるにはお話から。お話には食べ物が必須！」
　色気より食い気な陽毬の持論であるが、おしゃべりを弾ませるのにお菓子が有効なのは女子的に間違っていないと思う。
「美弥子ちゃん、パーティーしようよ！」
　貰ったばかりのお小遣いをはたいて、美味しそうなコンビニスイーツとか、お気に入りのスナック菓子とか、前飲んで美味しかったお茶とかを買い込んだ。

「うわあ、おいしそう！」
　美弥子も目を輝かせた。
　ごく簡易的なものでも、女子二人がお茶を飲んで話せばそれはパーティーなのだ。
「美弥子ちゃんって何が好きなの？」
「ええと、おいしいお菓子は何でも……って、食べ物の話じゃないか」
「ううん、私も美味しいもの大好き！」
「あはは、陽毬ちゃんも？　そうだよねー」
　会話は弾み、去年の学校生活の楽しかった話で盛り上って、二人はぐっと仲良くなれた気がした。

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