恋愛シミュレーション・らぶねこ！｜リアクション

恋愛シミュレーション・らぶねこ！

■鬼河内萌ルート
；背景：オカルトグッズだらけの部室

【萌】
「というわけで、今日からヨロシク新入部員くん！」

【主人公】
「よろしくじゃねえ。無理矢理部室に連れ込みやがって……」

【萌】
「誰にでも、初めてはあるよ？」

【主人公】
「そういう話はしてない」

【萌】
「大丈夫、やさしく教えてあげるから」

【主人公】
「どういう話をしてるんだ！？」

【萌】
「ひゃっはー！　がまんできねー！　こうなったら無理矢理だー！
拇印を押せーい！　見ろー親指がインクでぬれぬれだぞー！」

【主人公】
「う、うわあああああああ！　やめろおおおおおお！」

【萌】
「入部が済んだら早速荷物持ちだからね！　ＭＭＲ、しゅっぱーつ！」

　かくして、俺は謎の部活ＭＭＲ（萌ミステリーリポート）へ入部することになった。　　来る日も来る日も荷物持ち。西へ行っては心霊写真をとろうとし、東へ行っては人面犬を待ち伏せする。そして全てに空振りながら、新聞の最後に『我々は追跡調査を諦めない！』と書く日々である。
　そんなある日のこと。

；背景：学園の食堂

【萌】
「おっ、今日もカレーとは関心ですな。カレー好き？」

【主人公】
「ああ、部長。好きと言えば好きかな」

【萌】
「カレーは完全食だからね！　毎日食べてもいいよね！
最終的には結婚したいよね！　カレーと！」

【主人公】
「そこまで！？」

【萌】
「大統領に立候補したら確実に投票するよね！」

【主人公】
「カレーに！？」

【萌】
「もー、ダメでしょそんな言葉遣いしちゃ」

【主人公】
「あ、ああ……そういえば部長相手だったな」

【萌】
「カレー様でしょ」

【主人公】
「そっち！？」

【萌】
「そっかー。キミもカレー教の信者だったんだねー」

【主人公】
「流れるように入信させられている……」

【萌】
「頑張って、幻のカレーレシピを見つけ出そうね！」

【主人公】
「流れるように目標を設定されている！」

　とまあ。
　こんな具合で俺と萌部長は部活（総員二名）の中でカレー派（総員二名）という派閥を組織して独立運動を始めたのだった。
　部室の装飾品をカレー専門店みたいにしてＭＭＲの看板もいっそインド風に変えようなどと話していた俺たちに、災いは突然やってきた。
　萌部長が授業中に倒れたという連絡を受けたのだ！
　教室の窓際に倒れ込む萌部長。血の気が引いていく。

【主人公】
「部長！　一体何があったんですか！？」

【玲音先生】
「苦手な数学を頑張って解こうとして……知恵熱が」

【主人公】
「こどもか！」

【玲音先生】
「こどもってゆーな！　先生だぞ！」

【主人公】
「そっちじゃない！　ややこしい！」

【玲音先生】
「とにかく萌さんを助けて、息をしてないの！」

【主人公】
「どんだけ数学苦手なんだよ」

しかし今助けられるのは俺しか居ない。気がする。
俺は保健の教科書から得たあらゆる知識を総動員して萌部長の心肺蘇生を行なった。

【萌】
「ぺけろっぱ！」

【玲音先生】
「やった、息を吹き返したよ！」

【主人公】
「吹き返したのかな？」

【萌】
「ありがとう。キミが助けてくれたの？」

【主人公】
「ああ、心肺蘇生処置を……」

【萌】
「そっか……」

　萌部長は唇に手を当てて、そっと目をそらした。

　ええいそろそろ文字数が限界だ。
　この先の攻略はキミの目で確かめて貰うとして、攻略方法だけは教えておこう。
　まずこのルートは中盤以降テキスト選択式のアドベンチャーゲームとなっていて、一緒に究極のカレーレシピを探しに行くパートが始まることになる。
　見事レシピを発見すればエンディングとなり、『伝説の木』の下で告白すると結ばれるという噂を調査すべく実際に告白してみせるというパートに入ることが出来るだろう。
　「調査目的なんだからね！」と言って告白したあと「やっぱり、調査……なしで」と顔を赤らめながら言う萌の姿に胸を打ち抜かれてくれ！
　普段傍若無人でカレーばっか食べてる萌が急に乙女になることで瞬間最大風力が跳ね上が――文字数！

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