期末テストだよ！中学生諸君、全員集合！！＜点数編＞｜リアクション

期末テストだよ！中学生諸君、全員集合！！＜点数編＞

●テスト結果返却日【朝】

　寝子島中学の本日の職員会議は早々に終った。まだ期末テストの結果表をまとめていない教師がちらほらいたからだ。

（教師がこんな事ではいけないざますね。生徒の手本になるべきざますのに）
　真面目で教育熱心な杉村小春校長は少々ご立腹だった。しかし結果表が返却されなくて困るのは生徒の方（いや、一生返ってこなくていいと思っているかもしれないが）。職員会議の時間くらい犠牲になるのは仕方がない。
　浮いてしまった朝の時間、杉村校長は校門に立ち生徒の登校風景を見ることにした。

　寝子中の生徒達は今日も元気に登校していた。……身体的には、元気に。しかしその心中は、多かれ少なかれどの子も今日返されるテスト結果に戦々恐々としているようだった。
（何だか、いつもより皆さん元気ないざますね？）
　杉村校長は生徒達に挨拶をしながら彼らの異変に何となく気付いた。どうしたんざますか？　と思っていた時、元気な声がした。

「あ、杉村校長先生おはよー！」
　３年生の三宅ゆりだ。
「おはようざます」
　杉村校長が挨拶をすると、ゆりは目をくりくりさせながら校長に訊いてきた。
「ねぇねぇ校長先生。今日ってテスト結果が返されるんだよね？」
「そうざますよ。三宅さんはしっかりお勉強したざますか？」
「えー？　やることはやったけどねー。まあそれでダメならしょうがないよ！」
「そんな事でどうするざます！　３年生はもうすぐ受験ざますよ！」
「うん、それはそれで頑張るよー！」
　あははと笑って杉村校長に手を振ると、ゆりは校舎に走って行った。

（三宅さんはそれなりに頑張っていると報告は受けているざますけど）
　いまいち真剣味が足りなさそうなあの様子で本当に大丈夫だろうかとその背中を見送っていると、また大きな声で挨拶をしてくる生徒がいた。
「ヘイ！　杉村ティーチャー！　グッドモーニング！」
　何事かと振り返ると２年生の青木慎之介が爽やかな笑顔で立っていた。
「おはようざます。でも青木さん、先生を呼ぶ時は『ティーチャー』は使わないざますよ」
「リアリィ？　じゃあどうすんの？」
「女性の教師には『ミス』、結婚している場合には『ミセス』を名前の前につけて呼ぶざます」
「イエス！　アンダースタンド！　え～と、じゃあ……。ん？　校長先生ってどっち？」
「―――ひ、秘密ざます！」

　そんなこんなで本日、テスト結果が返されます。
　みなさん、心の準備はよろしいですか？

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あとがき

担当マスター：ＫＡＮ
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寝子島中学　２学期期末テスト

【平均点】
国語：74.7点
数学：72.2点
英語：73.3点
理科：71.2点
社会：72.2点
家庭：67.2点
音楽：76.4点
美術：69.8点
体育：76.2点

合計：653.5点

【杉村校長先生よりお言葉】
　皆さん、結果はどうだったざますか？　この結果を真剣に受け止め、しっかり勉学に励んで欲しいざます。
　これからも学校行事がある時は、出来る限りきちんと参加するざますよ。
　もうすぐ冬休みざます。浮かれずに、中学生として節度ある生活を送るざます！

【マスターより】
　ＫＡＮです。
　期末テストにご参加、ありがとうございました。
　良かった人も、悪かった人も、もうすぐ冬休みです。
　勉強はそこそこ（！）に、色々遊んじゃいましょう！
　これからもたくさんの行事に参加して、寝子中生活を楽しんで下さいね。

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