\ オーバータイム!/
イラスト: 日下部ハルカ
今回のシナリオは財布に纏わる話になります。寝子島のありとあらゆるところに財布が落ちています。 空を飛べるPCには木の枝に引っ掛かっている財布も見つけられるでしょう。 この季節に海で泳ぐPCには海底の財布でさえ、発見できるかもしれません。 しかも、この財布は複数で存在します。中に入っている物まで同じなのでした。 詳しい説明は下記をご覧ください。 ◎財布を拾った場所と時間◎ 財布が落ちている場所は任意で決められる(街中、路地裏、山、海岸等)。 時間帯は「朝、昼、夜」で示す(早朝、昼過ぎ、夜中等の表現も可能)。 ◎財布の中身や特徴◎ 二つ折りの赤い財布には紙幣が入っている。一万円札が一枚、千円札が三枚。小銭入れには三百円の硬貨がある。 落とし主の身元が判明するような物は一切ない。代わりに折り畳まれた紙があり、暗号めいた物が書かれていた。 『ま← や か↓ な↓ た← か か↑ な↓ た→ わ↑ ぼ あ↑ だ あ←』 ※財布の現金は使用する直前で阻止される。札は長方形の紙、小銭は丸い厚紙に変化する。ただし財布自体は残る。 ※約一日の経過で財布の中身の現金は上記と同じ状態になる。 ☆財布の落とし主☆(PL情報) 妖術に長けた狐。人前では人間の男性に化けている。 銀色の髪に細い目が特徴。見た目は若く、十代後半から二十代前半程度。 細身の身体で身長は百八十に近い。油屋 銀(あぶらや ぎん)を名乗っている。 財布の意図は悪戯の類いでPCの反応を遠方で楽しむ。 暗号を解いた者には、記された場所で料理を振る舞う予定。
財布を拾って浮かれるPCを酷い目に遭わせてください。
世の中に神様ってヤツはいるんだな。 財布の金はありがたく使わせて貰うぜ!
路地裏 早朝 日課の走り込みの最中に路地裏で財布を見つけた。 「マジかよ。でも、あれだな。どうせ中身は入ってないんだろ」 拾った財布を開けると万札が入っていた。千円札に小銭まである。 「……マジかよ」 俺は考えた。交番に届けるのが筋だ。大金とは言えないが、そこそこ入っている。 「一回分のデート代が浮くよな」 高校の部活動に熱心で、ほとんど彼女に構っていないことを思い出す。この間もつまらないことで口げんかになった。 「謝ってないんだよなー」 俺が悪いのはわかるが、その時は素直になれなかった。 財布をトレーナーのポケットに収めた。 これは神様のプレゼントだ。彼女と俺の仲を心配して恵んでくれたものだ。 心の中で自分を全力で説得して、俺は見事に説得された。 「そうだよなー。普通、こんなところに財布なんか落ちてないって。しかも、現金まで入ってるし」 俺は持っていたスマホで彼女に連絡した。明日、デートに行こう。俺がおごるからと。 翌日、財布の中身が紙くずに変わった。
強気な姿勢がだんだんと崩れていく、そんな描写でお願いします。
たまたま財布を見つけた。人の目もないし、 それなりに中身も入っている。 ま、そういうことだ。
街が夕陽で染まる。 バイト帰りの俺は必死になって走っていた。 テレビ番組の録画をすっかり忘れていた。 「それにしても喉が渇くな」 前方に自販機を見つけた。走ったおかげで少し時間に余裕ができた。 「なんか、赤い物が落ちてるな」 自販機の前に置いてあるかのように、綺麗な状態の財布が落ちていた。拾い上げて中身を確認すると金が入っていた。 周囲に人はいない。防犯カメラがあるような店もない。 「ま、使わせて貰うか」 千円札を投入口に入れた。すぐに戻ってきた。 「え、ふざけんなよ。ただの紙じゃねぇか。どうなってんだ?」 自販機を叩いてみてもどうにもならない。仕方なく小銭の百円を使うことにした。 投入口に先を入れた途端にぐにゃりと曲がる。 「これも紙かよ!」 俺は残りの紙幣を手にした。すかしがあるかを確かめると、浮き出るように見える。手触りといい、本物にしか思えない。 「俺は化かされているのか?」 赤い夕陽が血の色に見える。手にした財布も赤い。俺は財布をそっと元に戻した。 周囲に目をやりながら徐々に離れていく。 「この島にはなんかいるんだよな」 口にした瞬間、俺は逃げるように駆け出した。
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財布が落ちている!?
もっと!
今回のシナリオは財布に纏わる話になります。寝子島のありとあらゆるところに財布が落ちています。
空を飛べるPCには木の枝に引っ掛かっている財布も見つけられるでしょう。
この季節に海で泳ぐPCには海底の財布でさえ、発見できるかもしれません。
しかも、この財布は複数で存在します。中に入っている物まで同じなのでした。
詳しい説明は下記をご覧ください。
◎財布を拾った場所と時間◎
財布が落ちている場所は任意で決められる(街中、路地裏、山、海岸等)。
時間帯は「朝、昼、夜」で示す(早朝、昼過ぎ、夜中等の表現も可能)。
◎財布の中身や特徴◎
二つ折りの赤い財布には紙幣が入っている。一万円札が一枚、千円札が三枚。小銭入れには三百円の硬貨がある。
落とし主の身元が判明するような物は一切ない。代わりに折り畳まれた紙があり、暗号めいた物が書かれていた。
『ま← や か↓ な↓ た← か か↑ な↓ た→ わ↑ ぼ あ↑ だ あ←』
※財布の現金は使用する直前で阻止される。札は長方形の紙、小銭は丸い厚紙に変化する。ただし財布自体は残る。
※約一日の経過で財布の中身の現金は上記と同じ状態になる。
☆財布の落とし主☆(PL情報)
妖術に長けた狐。人前では人間の男性に化けている。
銀色の髪に細い目が特徴。見た目は若く、十代後半から二十代前半程度。
細身の身体で身長は百八十に近い。油屋 銀(あぶらや ぎん)を名乗っている。
財布の意図は悪戯の類いでPCの反応を遠方で楽しむ。
暗号を解いた者には、記された場所で料理を振る舞う予定。
説明は以上になります。PCの人間性が試されます! と気張るような内容ではありません。
財布は中身も含めて、落とし主からのプレゼントという解釈でお願いします!
財布ひとつで、どこまで話が広がるのでしょうか。
わくわくしながら、その日がくるのを待つことにします。