近年なにかと世間を騒がせている、歩行者のマナー問題。
それはこの寝子島でも、例外ではありませんでした。
歩きタバコに歩きスマホ、狭い道路で横一列になって歩く人たち……。
そんな現状に頭を悩ませた町長、
中沢 リッカルドはあるアイディアを思いつきました。
「そういえば、最近よく駅前なんかで歌を歌っている女の子たちがいましたね……彼女たちが、一役買ってくれないでしょうか」
リッカルドが目をつけたのはそう、寝子島で活動するご当地アイドル、
「Citrus Cat's」の面々でした。
結成から地道に路上ライブを続けてきたことが、今回の抜擢に繋がったのでしょう。
「えっ、私たちが歩行者マナー向上イベントのキャンペーンガール!?」
「はい、フレッシュでキラキラしてる君たちにぜひ、と思いまして」
連絡を受けたグループのまとめ役、
大沢 ゆずかは二つ返事で了承しました。
「やりますっ、やらせてくださいっ!」
電話を切ったゆずかは、慌てて他のメンバーたちに声をかけるのでした。
しかし、彼女の期待とは裏腹に、このイベントは前途多難なようです。
実際にイベントの初日を体験してみて、彼女たちはそれを実感しました。
いくら呼びかけたところで、
うっとうしそうな視線をぶつける者、完全に無視する者……そんな反応がほとんどだったのです。
「せっかく私たちを抜擢してくれたのに、これじゃ役立たずで終わっちゃうよ……」
がっくりと、肩を落とすゆずか。
さすがにこのままではまずいと思ったのか、リッカルドもテコ入れを図ることにしました。
「地域に対して、人数が少なすぎたかもしれませんね。明日からは、ボランティアを募りましょう。求人を先ほど出しました」
急募、と書かれたその広告に記載されていたのは、イベントの主旨と人員募集について。
主にマナー啓発のビラ配りと、違反者がいないかの見回りがボランティアの内容となっているようです。
「少しでも多くの人が集まってくれるといいのですが……」
そして日が明けて、今日。
寝子島歩行者マナー向上イベントは、無事成果を出すことができるのでしょうか?
マスターの萩栄一です。
やや真面目気味なコンセプトとかテーマですけど、ベースはコメディです。
シーサイドタウン、旧市街、星ヶ丘に別れて、アイドルと一緒にマナーの向上を呼びかけてもらいます。
以下、各地域の状態と特に問題視されている人物です。
◇旧市街エリア
特に目立つのは、少数の歩きタバコです。
その中でも「ポイ捨ての銀」と呼ばれる老人は、
50メートル歩いたら1本捨ててるくらいの勢いでとにかくポイ捨てします。煙も消しません。
◇シーサイドタウンエリア
特に目立つのは、少数の歩きスマホです。
その中でも「リーマンのヒデ」と呼ばれるアラフォーの男性は、
よく歩きスマホをしている人物として目撃情報が多く寄せられています。しかもその顔は何やらデレデレしてます。
◇星ヶ丘エリア
特に目立つのは、少数の横並び歩きです。
その中でも「タイガーマダムス」と呼ばれるおばちゃんたちは、
全身トラの毛皮をまとい、横一列かつ大声で喋りながら歩くことで有名です。会話の内容は愚痴がほとんどです。
参加者は上記の中から一箇所をアクションで指定してください。
ひとりで数ヶ所を回ることはできません。
なお、ゆずかはシーサイドタウンで奮闘するようです。
アイドルPCの方はゆずかと共に、あるいは分散してアイドルにしか出来ないことをやるもよし。
アイドル以外のPCの方は、基本ビラ配りや見回りなどのボランティアをすることになりますが、
ボランティア活動をしていることを知らず偶然マナー違反者に出くわし対応した、
マナーの悪い人に絡まれた、自分がマナー違反者だ、などのアクションももちろん可能です。