購買部の掲示板を見て、
納 十一はニヤリと笑った。
焼きそばパンDX。
そのような商品が、寝子島高校の購買部で
かつて販売された。
そんな噂は、彼も聞き及んだことがある。
超高級食材を使用して作られた焼きそばパンを巡って、激闘が繰り広げられたらしい。
十一は、争奪戦に興味はなさそうだった。
超高級レア商品なんて、どうせ一回食べれば忘れてしまう。
第一、自分のところの野菜を使わずに超高級食材使用と銘打つなんて、分かっていないにもほどがある。
焼きそばパン事件が一段落して、十一の家が経営する『納農園』と寝子島高校購買部が取引をはじめた。
一報を聞いて、十一は満足した。
自分のところの、美味しい野菜をみんなに食べてもらえる。
もちろん納農園の売り上げもアップする。
じいちゃんもますます仕事に身が入るようになり、一段と元気な様子だ。
(まあ、あんないい食材が手に入ったら、新しいメニューとか考えちゃうかもね……)
十一の漠然とした予想。
それは的中した。
購買部の入り口に張られた掲示。
それは新たな焼きそばパンの登場を告げるものだった!
麺、玉ねぎともに北海道産!
「10年に一度の逸材」とシェフも推奨!
こだわり抜いた青のりは伊勢志摩内海で丹念に養殖!
一片で伊勢えびに匹敵する磯の風味!
豚肉は銀座フランス料理の名店が競って争う、イベリコ豚の肩ロース!
キャベツは納農園直送の、新鮮特売キャベツ!
「まあ、当然だな!」
さらに今回のテーマは『コズミック』な焼きそばパン!
「……コズ……ミック……?!
――コズミック焼きそばパン、本日限定一個のみ販売!―
十一の頭を、天使がパープーとラッパを吹き鳴らして旋回する。
COSMIC(コズーミック)【形容詞】宇宙の。宇宙的な。
それは分かる。
しかし……コズミックな焼きそばパンとは、一体……?
彼は首をかしげながら教室へと戻る。
レア度激高の焼きそばパン。ちょっと興味はある。
自分のところの農園の野菜を使った焼きそば、ウマイに決まっている。
「コズミック……」。
ただ一つの焼きそばパンを求め、コズミックな戦いが幕を開けようとしている!
今回は前回より熾烈になることは必定! なんてったってコズミックだもん!
納 十一様、ガイドへの登場ありがとうございます!
「一作目でやったとおりやればいいのに、妙な要素を足すからおかしくなるんだよ……」
っていう続編もの、ありますよね。
どうも、ぱーすぺです。
今回は「コズミック焼きそばパン」を争奪していただきます。
以下、詳細になります。
みなさんはこの日の4限目、南校舎の自分の教室で授業を受けています。
4限目終了(昼休み開始)のチャイムと同時に一斉にスタートを切ってください。
フライングスタートは、今回も無しです。事前準備可能。
尚、明らかな不審人物や不審な行動は熊先生につかまっちゃう可能性大です。
ろっこん使用可。あからさまな怪奇現象は発動しにくいですが、わりとぶっとんだ描写まで許容してしまうマスターです。はっちゃけて下さい。
パンを売っている購買室は、北校舎2階です。
購買室と自分の教室の位置は、「寝子島高校とは」でご確認ください。
●バトルについて
多分、バトルシーンがあると思います。組み合わせの指定などはできません。こちらにお任せください。また、あまり過度な暴力シーンや、他人を悪罵する内容は、かなりマスタリングを掛けさせていただくと思います。
他人を尊重し、普通の楽しいプレイングをしていただければ、大丈夫!!
それでは、コズミックで熱いアクションをお待ちしております!