残暑染み入る夏下旬。世間ではまだまだ夏が真っ盛り。山や海でのレジャーに始まりプールや花火と――至る所に納涼を求めた人が集まる。ここ寝子ヶ浜も例外なくそんな人々で溢れかえっていた。
眩い太陽に照らされて燦々と煌めく蒼い海。その遙か向こうには入道雲がそそり立つ。眩く照り返す白い砂浜には色とりどりのビーチパラソルがそっと影を落としている。家族連れもいれば友人同士で遊んでいる姿もある。恋人同士と思われる姿もちらほらり。中には明らかな主従関係と思しき男女の姿も垣間見えた。まあそこはあえて伏せておこう。
さてそんな寝子ヶ浜で本日とあるイベントが行われていた。
●熱砂の激闘
「ヘイユー、エブリバディ? 今日は寝子ヶ浜ビーチフラッグス大会に来てくれたことに感謝するぜ! 早速だが、実行委員会会長からの挨拶を聞いてくれ」
寝子ヶ浜の一角に突如として現れた特設ステージ。そして謎のアスレチックコース。それらはとある人物の発案から生まれたものだった。
ステージに立つサングラスにバンダナ姿のDJが隣の男性へと話を振る。その男性は誰もが見知った人物だ。
「会長の
中沢 リッカルドです、本日は晴天に恵まれ――」
町長には悪いがこちらで話を要約しよう。つまるところ若者の体力づくりと寝子ヶ浜の宣伝を狙った企画がこのビーチフラッグス大会である。アスレチックを設けたのは競技性を高めて参加者も見物客も楽しんでもらえるよう狙っての事だ。
「本大会の優勝者には、寝子島の加盟店で利用可能な商品券3万円分が優勝賞品として手渡されます。みなさん、こぞって参加の方をご検討ください」
とってもながいリッカルド町長の話がようやく終わる。そして優勝賞品の3万円分の商品券に多くの人が目を輝かせた。しかしそこにDJがたたみ込んでくる。
「俺からもちょいと付け加えさせて貰うぜ。まずこの大会は小中学生の部、でもって高校生以上の一般の部に分かれている」
DJがマイク片手にステージ横の白いタープを指差した。受付と書かれた看板と共に『小中学生』『一般』の表札が設置してある。
「それと小中学生の優勝賞品は、ご両親も安心して持たせられる図書カード3000円になっている。教科書や好きな本を買って勉学に励んでくれよ」
これを聞いて一部の小中学生が肩を落とした。おそらくは今流行のゲームでも購入しようと考えていたのだろう。現実はそんなに甘くない。
「早速大会の説明をしよう」
このビーチフラッグ大会は通常のビーチフラッグと異なり、予選と決勝戦の2つのみで構成される。決勝戦に出場できるのはたった4人だ。そして適正人数となるように1ブロック数人の組合せで予選が行われる。予選のブロック数と対戦人数は参加人数次第だ。組合せもその場のクジで決定される。
予選も決勝戦もゴールに用意されているフラッグは1つのみ。ここが従来のビーチフラッグと最も異なる部分だろう。
なお参加者が4人以下の場合は決勝戦のみが行われる予定だ。
「次にコースの説明だ」
順を追ってコースを見よう。
うつぶせ状態のスタートから砂浜を抜けて最初に待ち受けるアスレチックは漁師網潜りだ。ここではいかに誰よりも早くくぐり抜けられるか力強さが求められる。少しでも油断すれば網が絡まって動きにくくなるだろう。
次に待ち受けるのは平均台だ。素早く的確に渡りきるには相応の技量が求められる。落ちると最初からやり直しだ。どうやって進むかは選手の発想次第になる。
最後はビーチフラッグスおなじみの熱砂のロングコース。ここでは純粋に速さだけが求められる。脚で砂を的確に蹴るセンスが重要だ。
たった1つのフラッグを巡る争奪戦は熾烈を極める事となるだろう。
「それではみなさんのご参加をお待ちしております」
リッカルド町長が笑顔で手を振るのを合図に受付は開始した。
<ねこじまフラッグファイター>
☆プレイヤールール説明
競技に一定のゲーム性を演じるため以下の方法をとる
参加者は「5ポイント」の競技ポイントを
予選と決勝戦それぞれの「力/技/速」へ自由に割り振る
(例)
・予選>力1/技1/速
・決勝>力2/技1/速
競技ポイントは予選・決勝戦通して「5ポイント」のみとなっている
どちらに比重を置くかも重要となるだろう
また「ステータス:0」は基本的にマイナスではない
あくまで加点方式という所に注目して欲しい
なおいきなり決勝戦となった場合は予選と決勝戦を加算した値で判定を行う
☆部門
小中学生の部と、高校生以上を含めた一般の部の2つ
☆アクションについて
アクションは競技において非常に重要な要素となる
アスレチックにて待ち受けるであろうトラブルをどう想定し対処すると活躍出来るかも知れないぞ
またこのシナリオでは優勝と敗退の二通り反応を用意しておくと良いかも知れないぞ
☆ビーチフラッグスとは
選手が離れた位置から競走して、砂の上に設置した人数-1のフラッグを取り合う競技である
通常は最後の1人になるまで繰り返し行われるが、本シナリオでは予選と決勝という形で割愛する
競技中の妨害行為や悪意ある接触行為は失格対象となる
だいたいの見所はアスレチック各種と最後のフラッグ争奪だ
☆挨拶
願うな、勝ち取れ、さすれば与えられん。
臆することなく、新たなことへの挑戦をしてこそ、未来が拓かれるぞ。
ねこじまのみんな、是非とも参加してくれよな!
☆サンプルについて
きたいすればまけでござる(じぶんでかんがえるほうがたのしいよ!)