ふと気が付けば、少年は見知らぬ少女と手を繋いでいた。
咄嗟に短い謝罪をして手を離せば、相手の少女がふらりと傾ぐ。
少年が慌てて、少女の手を握って支えると、今度は少女の短い謝罪が少年に届く。
「ごめんね」
「いや、こちらこそ」
こちらこそと言うのも、変だなと思って、少年はそっと少女と繋ぐ手を離す。
感じたのはふわりとした浮遊感。
まるで天気の良い日に干した布団にくるまったようなそんな幸福感。
「だ、大丈夫ですか!?」
「あれ……?」
今度は少女が少年の手を掴んでいた。
おかしいこともあるものだと隣を見れば、少女は不思議そうに繋いだ手を見つめている。
「手を離すと眠くなっちゃうのかな?」
「そうみたいだ」
少女の言葉に頷いて、少年はそこで初めて周囲を見回す。
夜中なのに恐怖を感じなかったのは、月明かりがあるからだろうか。
夜というだけで、立っているこの場所が異空間ではなく、いつもの寝子島であることも関係しているのかもしれない。
手を離して、どこか心配のない安全な場所で眠ってしまってもよかった。
けれども、こんな経験はそうあるものではないし、夏の夜にこうして誰かと過ごすのも楽しそうだ。
「もし君が良ければ……」
少年は勇気を出して口を開いた。
こんにちは、鳴葉ゆらゆです
よろしくお願いいたします
夏の夜に目が覚めると、誰かと手を繋いでいました
繋いでいる手を離すと眠ってしまうようです
【目的】
夏の夜を自由に過ごしてください
【舞台】
寝子島
【時間】
手を離すと眠ってしまうのは、夜11時~3時です
【持ち物】
特に何も持たない状況で始まります
【注意】
・2人1組で最初から手を繋いだ状態です
・最初にいる場所は、各組ごとに違います
・手を離すと我慢できない眠気が2人を襲い、その場で眠ってしまいます
【GAについて】
GA以外は鳴葉の判断で手を繋ぐ相手を決めさせていただきます
手を繋ぐ相手は、同性か異性か分かりません
NGのみ考慮します。同性NG or 異性NGと書いて下さい。
(補足)・参加者が奇数になった場合は、3人で組ませていただくこともあります。
・NPCと組むことはできません。
・NPCは、NGなどの調整が難しい場合にのみ登場する可能性があります。
眠らないよう手を繋いで寝子島を散策する、いっそ手を離して眠ってしまう、
など自由に夏の夜を過ごしていただけたらと思います
ご参加お待ちしております