ヒュルル~と、花火が上がる独特の音に、
御巫 時子はつとふり返った。
彼女の視線の先で、夜空に鮮やかな花が弾けた。少し遅れて、パン! と音が鳴る。
「花火、始まったようですね」
「尚輝さん……」
声をかけられ、時子は恋人の
五十嵐 尚輝をふり返った。
この日は、寝子島神社の夏祭りだった。
神社の境内には、さまざまな露店がいくつも並んでいる。
最近SNSで「映える」と人気の「寝子島しらす焼きそば」の店もあれば、猫の形の綿あめの店、バルーンアートの店などもある。もちろん、ヨーヨー吊りや金魚すくい、射的といった祭になくてはならない店も並んでいた。
時子と尚輝は、花火が始まるより早く来たこともあって、夕涼みがてらそこに並ぶ店を見て回っていた。
「境内の裏手に、よく見える場所があると聞きました。行ってみますか?」
「ええ……」
尚輝の言葉に、時子がうなずく。
二人は手をつないで、神社の裏手へと歩き出した。
賑やかな境内から、神社の裏手に回るとずいぶんと静かになった。
といっても無人ではない。二人と同じく、花火を見るためにやって来たらしい人々が、ちらほらいる。
花火が上がっているのは海側で、そこはちょうど海が見える高台になっているのだった。
夜風が涼しく時子の髪と頬を撫でていく。
ドン! パン!
景気のいい音が響き、空に色鮮やかな七色の花が咲く。
その光に、暗い空が一瞬明るくなって、時子たちのいる周辺も照らしてくれる。
「きれいですね……」
空を見上げながら、時子が思わず呟いた。
「ですね」
尚輝もうなずき、空を見上げる。
二人はしばらくそうやって花火を眺めていたが、やがて尚輝が時子をふり返った。
「喉が渇きませんか?」
「ええ、少し……」
問われてうなずく時子に、彼は言う。
「境内の方に戻って、何か飲み物でも買って、それから、もう少しいろいろ見てまわりましょう」
「そうですね……。食べ物のお店もたくさんありましたし……金魚すくいとかも、やってみたいですね……」
時子もおっとりとうなずく。
そして二人は、肩を並べて境内の方へと歩き出した。
こんにちわ。マスターの織人文です。
今回は「夏祭りの夜」をテーマとしたシナリオです。
御巫 時子さま、ガイドへの登場ありがとうございました。
こちらはあくまでもイメージですので、参加いただける場合は、ご自由にアクションをお書きください。
概要
時の流れは、ねこぴょんの日のあとの夏です。
ねこぴょんの日の直後だったり、数年後だったりと、夏の夜であれば年は問いませんので、ご自由にお楽しみください。
なお、「寝子島神社の夏祭り」には、以下のようなお店や催しがあります。
◆「寝子島しらす焼きそば」……最近SNSで「映える」と人気。
◆「猫の形の綿あめの店」……猫の頭部をイメージした綿あめを売っている。
◆「バルーンアートの店」……猫やサンマさん、マンボウくんの形のバルーンアートを売っている。
◆その他、ヨーヨー吊り、金魚すくい、射的などのゲームもあり。
◆海側では、花火が見られる。
これらの中から好きなものを選んで、自由にお楽しみください。
また、ガイドでは「寝子島神社の夏祭り」となっていますが、「どこのお祭りか」は自由に設定していただいてかまいません。
寝子島町内のどこかの地区の夏祭りとか、寝子島以外の場所の夏祭りなどでもOKです。
◇今日は商店街の夏祭り!
食べ物の全制覇を目指すわよ!
◇鎌倉の実家に帰省したら、明日は町内のお祭りだって。
懐かしいな。同級生にも会えるかな。行ってみよう。
◇シーサイドタウンで夏祭り!
気になるあの子を誘って、行ってみよう。
など、自由にアクションをどうぞ。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上です。
みなさまのご参加、心よりお待ちしています。