――とある世界の、とある時代。
荒野にたつは、入れられたら二度と出られないという悪名高き刑務所
『ミャルカトラン』。というのも、囚人達は皆、刑期が100年以上も付けられているのだとか……。
ここでは、月に1度
『脱獄チャレンジSHOW』と称し、囚人たちの脱獄を娯楽番組の1つとして放送していた。『脱獄できればそのまま無罪放免』というだけでなく『多額の賞金と生活の保障もしてもらえる』という噂。関係者の話によると、脱獄成功者が僅かにいるらしい。
しかし、成功率がかなり低いのは運動会のノリとはいえ腕っぷしぞろいの看守たちが待ち構えているだけではなく、絶妙且つ巧妙なトラップが囚人たちを襲うからだった。しかも、看守たちは脱獄囚(チャレンジャー)を捕まえればボーナスが貰えるからよりやる気に満ちているのだろう。そして……有刺鉄線の周辺には可愛くて人懐っこい
猫たちが……!!
失敗すれば囚人達にはそれなりに手痛い罰が課せられる。が、命ある限りは再チャレンジ可能できるため沢山の囚人たちが毎回『脱獄チャレンジ』に参加していた。
「いっけー! そこそこ!!」
「わぁ……、あのトラップここで炸裂するんですねー」
看守の一人である
響 タルトと、模範囚
シオ・レイゼルオークは今まさに『脱獄SHOW』のモニタリングを行っていた。
テーブルには沢山のお菓子とジュースが並んでいる。この日だけは脱獄しない囚人達も観客となって脱獄囚達の奮闘を応援したり、野次を飛ばしたりしている。模範囚ともなれば看守と一緒にモニタリングに参加できるしお菓子も食べ放題! 陰湿で陰鬱な刑務所が、この日だけはお祭り騒ぎだ。
「いやぁ~、今回も熱いねー。今のとこ脱落者も少ないみたいだし」
そういいながらタルトは帽子を団扇がわりにして扇ぎ、冷たいオレンジジュースに口をつける。だがモニターから目を離さず、囚人たちの動きに注目していた。
「ねー、シオさん。シオさんはさっきのトラップクリアできる?」
「どうでしょーねぇ。最初のトラップすらクリアできるか……」
タルトの問いかけにシオは考えながら首を傾げる。
モニターの中では、1人の脱獄囚が看守の猛追に負け捕まっていた。どこかで悲鳴や落胆の声、歓声があがる。それらを耳にしながらもタルトはモニターから目を離さない。
「まっ、この『ミャルカトラン』からの脱獄成功者は少なからず1、2人はいるんだよね……。脱獄成功の賞品は語られてなかったから『無罪放免+多額の賞金』なんて噂が流れても不思議じゃないけど」
そういいながら、彼女はちらり、と後ろにある囚人たちの部屋のモニターを振り返る。
「次は君たちが脱獄囚になる? なかなか面白い事になるかもね?」
その声は、囚人達に届いていて……。
どうも、菊華です。
今回は脱獄ショーを舞台としたシナリオとなります!!
※ガイドに登場した響さん、シオさんはガイドに関係なく自由にアクションを書いて楽しんでください!
>ご注意
ここでは「ろっこん」も「星の力」も「アヤカシの力」も使えませんのでご注意ください!
>刑務所『ミャルカトラン』に関して
荒野にあり、敷地が有刺鉄線の巻かれたフェンスに囲まれています。
また、建物の四方を高い壁に囲まれている上地下10階まであります。
中には囚人たちの檻の他刑務作業を行う場所、運動場、食堂、浴室と看守たちのオフィスがあります。
昔から極悪人(思想犯、政治犯含む)が懲役100年以上を言い渡されやってくることから
『入れられたら二度と出られない』と言われています。
度重なる脱獄から時の政府は月に1度脱獄囚(チャレンジャー)を募り、『脱獄ショー』を放送することにしました。
屈強な看守数名から逃げ切り、数々のトラップを突破して最終的に愛らしく人懐っこい猫たちの誘惑を退けて
有刺鉄線の外に出れば脱獄成功!
賞品は『無罪放免』と『多額の賞金』の他『生活の保障』もついてくるという噂ですが、
今の所成功者は1人ないし2人なのだそう……。
なかなか成功者が出ないため、大半の視聴者や囚人達にとっては脱獄囚の奮闘を見守る番組に。
囚人側も活躍を見せるのが主になっている者が多いようです(視聴率を上げるとそれなりに優遇される為)。
>脱獄ショーについて。
月に1度行われる、大運動的会的なノリのイベント(囚人のガス抜きを目的とするという建前)。
脱獄成功者は1、2人。しかし、多くは語られていない。
☆脱獄囚(チャレンジャー)
囚人たちの中で希望者を募り、目立つようオレンジ色の腕章を着用する。
スタートは毎回地下10階の独房。合図と共に出、1分後看守が追いかけ始める。
トラップを解除(破壊も可能)し、看守から回避して有刺鉄線の外へ出れば脱獄成功。
ただし建物と有刺鉄線の間には人懐っこくてかわいい猫たちがおり、
囚人たちに甘えてくるので心の強さと脱獄する意思を試される。
※大半屈する
看守
囚人に対して攻撃は認められているものの、大怪我を負わせてはいけないというルールがある。
あくまでも鬼ごっこの鬼の役割。ただそれ以外は自由な為気分や性格でヒントをくれたり妨害したりする。
しかし基本的には脱獄ショーに参加させたがる。
PCさんへ
囚人として参加か、看守として参加かを必ず記載願います。
※何もなかった場合は囚人となりますのでご注意ください。
>コースについて
今回は2種類の遊び方をご紹介します。
希望するコースをアクション冒頭に記入願います。
※何もない場合は【コミカル】に分類されますのでシリアスをやりたい場合は
アクションにシリアス(もしくはシリアスコース)と記載願います。
【コミカル】コース
トラップがとりもちだったり、スライム入り落とし穴だったり、看守がノリノリだったり。
怪我も大したことがないタイプです。ゆるゆる楽しめます。
【シリアス】コース
最短コースではありますが、難易度はさらに高まります。おふざけ無しのシリアスモードです。
看守も脱獄囚を無表情で無慈悲に捕まえます。運動会のノリの外で静かに壁や通気口を上り、
猫のいない裏手から有刺鉄線のフェンスの下を潜り、外を目指します。
それではよろしくお願いします。
貴方はどっちのコースで脱獄に挑みますか? それとも脱獄囚を迎え撃ちますか?