あるカップルが駅前で言い争うのを、
八神 修はいぶかしげに見守っていた。あまりエスカレートするようならば仲裁に入るべきだろうかと考えていたところだったのだが。
「あんたなんて、
大好きよ!!」
「俺だって、お前なんか
大好きだ!!」
何やら物言いが奇妙なのだ。
「あんたっていつも気が利いて、思いやりがあって、約束も忘れないし!」
「性格はやわらかいし、料理上手だし、可愛いし!」
二人の男女はひたすらに、互いを褒めたたえ合っているが、その表情には怒りが満ちている。いつもは仲の良いカップルなのだろうが、時にはケンカもするだろう……そんなごく当たりまえの光景のはずが、感情と表情が裏腹すぎて、実に不可思議なのだった。
(これは……)
集まり始めたギャラリーが首を傾げる中で、修はその経験と推測を即座に巡らせ、ある可能性を探った。
(神魂の影響か? それとも、何者かの干渉か……)
素早くあたりを見回す。
「キキキ……」
樹上にその姿を認めた。
鬼、だろうか。頭に角のある、小鬼のような姿をしていた。小さいが、四肢は異様に発達して筋肉が盛り上がっている。獣めいた顔は狡猾そうに歪んでいた。
「あやかし『天邪鬼』、といったところか」
男女の投げかける言葉の違和感と、小鬼、そして自らの知識と照らし合わせてそう推測を述べる。
「キキっ!?」
小鬼は修の視線に気づくと、するすると樹を登り、近くのビルに飛び移り姿を消した。
「厄介だな。追うべきか」
修は怒りの表情を浮かべながら褒め合う男女をちらと見やり、どうすべきかと思案した。
こんにちは、高城ヒトです。よろしくお願いいたします。
八神 修さん、ガイドへ登場いただきましてありがとうございます。
ご参加の際は、自由にアクションをお書きください。
概要
時の流れは自由です。
霊界から紛れ込んだあやかし『天邪鬼』の能力で、あなたや、あなたの親しい人は、
思ったことの反対のことを言ってしまいます。黙っていることはできません。
そうして戸惑う姿を見て楽しむのが、天邪鬼の性質のようです。
天邪鬼から離れるか、天邪鬼をやっつければ、言葉は元に戻ります。
★天邪鬼のせいで、恋人と大ゲンカ!
でもその後は仲直り、雨降って地固まる♪
★俺は気が短い。いつものように心の中で人混みに文句を言ってたら……
口から飛び出すのは相手を褒める言葉ばかり。何これ気持ち悪っ!
★天邪鬼を放っておくと、厄介なことになりそうだ。
追いかけてぶっ飛ばす!
など、アクションは自由にどうぞ。
なおバトルする場合、天邪鬼は以下のような能力を持っています。
お気をつけて。
☆俊敏な動き
☆壁や天井を蹴って移動
☆豪腕
☆相手の攻撃を相手に返す能力
☆巧みなフェイント攻撃
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上です。
ご参加をお待ちしております。