「よお、あんたたち! よく来てくれたな」
ツナギに麦わら帽子をかぶった小柄なおじいさんが、畑で手を振っている。
海原 茂はうなずき、同行者たちを先導するように畑へ足を踏み入れた。
「聞けば、たいそうお困りとか。われわれが力になりますよ」
「ありがてえ! 苦労して、ねこっちゃーとかいうのを使ってみた甲斐があったぜ」
ねこったーを閲覧するもれいび向けに寄せられた情報によれば、寝子島の山すそでかぼちゃ農家を営むこのおじさん。とある理由から収穫が行えず、難儀しているのだという。
茂は畑へ目を向ける。
「で、お困りの理由というのが……」
「おう、あれよ」
びょん、びょん、と畑の上を何かが跳ねている。
カカシだ。鳥よけ用のカカシが、ワラと木の棒でできたボディで軽やかに宙を跳ね、畑を巡回している。
ワラの両腕には、巨大な大鎌を携えている。
頭にはよく熟れたかぼちゃが乗っており、恐ろしげな顔の形に彫られている。目や口に当たる部位は内側から、炎のように赤く灯っていた。
おじいさんはやれやれ、と首を振る。
「旬のかぼちゃをいざ収穫しようと思いきや、これだ。どっから入り込んだやら、あいつが邪魔をして、収穫どころじゃねえのさ。あの鎌でざっくりやられちゃかなわんしなぁ」
困り果て、もれいびたちに連絡したのだという。
彼自身ももれいびではあるが、ろっこんはあまり荒事向きではないし、何よりお年寄りだ。長年の農作業で、この頃は腰の具合もよろしくなく、機敏な立ち回りは難しいだろう。
「なるほど。そこでわれわれの出番、というわけだ」
茂が一歩畑を踏み込むと、カカシの目がぎらりと輝く。
「あいつをどうにかしてくれりゃ、うちのかあちゃんの絶品かぼちゃ料理をご馳走するぜ。持ち帰り用のかぼちゃもつけてやる。ウチのは甘くて美味ぇぞ~!」
ご褒美は魅力的だが、まずはカカシをどうにかせねばなるまい。
「斬り裂かれるのはごめんこうむりたいが。さて」
どこか面倒くさそうにつぶやく茂をよそに、仲間たちは鋭く身構えるのだった。
こんにちは、高城ヒトです。
よろしくお願いします!
概要
シーサイドタウンの山裾にあるかぼちゃ畑で、農家のピンチを救う、バトルなお話です。
かぼちゃ畑に出現した、『おばけカカシ』に対処してください。
おばけカカシは、畑に入る者を無差別に攻撃します。
非常に強く、俊敏で、一対一で挑むのは難しいでしょう。
畑にはかぼちゃがごろごろとなっており、足を取られる可能性もあります。
<おばけカカシの特徴>
・身体はワラと木でできているが、非常に身体能力が高い。
腕力は強く俊敏で、少しくらいの攻撃を受けても怯まない。
・目や口から炎を噴き出す。触れると燃えてしまうが、かぼちゃや畑には引火しない。
・大鎌を振り回し、広範囲を薙ぎ払う。
・大ジャンプして攻撃をかわしつつ、上空から急降下攻撃。
・炎を噴きながら大鎌で大回転攻撃。
・ピンチになると仲間を呼ぶ。畑のかぼちゃが新たなカカシとなるようだ。
ただし、司令塔となるカカシは常に一体のみ。
見事撃退したあかつきには、美味しいかぼちゃディナーフルコースをいただけます。
またひとり一玉ずつ、おみやげのかぼちゃももらえます。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上になります。
どうぞ、どなたでもお気軽にご参加くださいませ。