シナリオ「二人の青い海」

二人の青い海

イラスト：ころも

「いよいよ夏休みだな」
　勉強の合間に八神修が楽しそうにつぶやくと、七夜あおいの顔がぱっと輝きました。
　しかし、一瞬の太陽はすぐに雲に覆われます。
「……？　嬉しくないのか」
「受験生だし夏休みも勉強だよね……修くんは勉強が好きでいいなあ」
　ため息をつき目を伏せたあおいに、修は一瞬言葉を失いました。
「あおい……」

　その通り。修は勉強が大好きでした。
　学問の世界は海のように広大で、まだ知らないワクワクする知識が修を待ち受けています。
　今年の夏は有名講師が徹底授業する進学塾の強化合宿に行く予定で、しかもあおいもモニターとして当選していました。
　修にとっては言うことなしだったのですが……

（いや。たった一つ足りないものがある）
　夏空をなんとか晴れさせようと、修は物凄い勢いで頭を巡らせました。
　そしてあおいを見つめて言いました。
「海に行こう」
　修の言葉にあおいは驚いた様子で目を上げます。　
「えっ？」
「頑張ったご褒美に海だ、海」
　その時図書館に、一陣の浜風が吹いた気がしました。
「いいね！」
　それがなけば勉強すら色あせてしまう、一番大切なもの。

　あおいが、にっこりと微笑んだのです。

運営部より

このシナリオはプライベートシナリオです。
以下のＰＣのみ参加することができます。
　
　　▼参加可能ＰＣ
　　・八神修さん
　
※その他の方は参加できませんので、ご注意ください。

ゲームマスターより

担当ゲームマスター

茄子りんこ

マスターコメント

こんにちは、茄子です。
八神修さん、プライベートシリオの申請ありとうございます。
お待たせしました。ご期待に添えますよう、精一杯務めさせて頂きます。

アクションは海からを想定しておりますが、八神さん的な学問の海を含めていただいても差し支えありません。（ただマスターの知識的に専門の描写は薄くなると思われますのでご勘弁ください）

泳いだり、浜で遊んだり、浜茶屋に行ったり、夜は花火したりと思う存分二人きりの海をお楽しみください。

それでは、思いの詰まったアクションをお待ちしております。