それはある休日の昼下がり。
着替えをしている金髪紅眼でわがままぼでぃを持つツクヨのことをちーあがじっと凝視している。
ツクヨは着物ではなく、私服となっている現代風の服を着て出かける所のようだった。
もちろん、普段と違ってきちんとブラを付けているようだ。
「さてこれで用意は……ん? どうしたんですかぁ、ちーあ。そんなにじっと見てもお胸は増えませんよぉ?」
「ばっばっ、馬鹿を言うんじゃないですよっ! そんなの気にしてるわけないじゃないですかっ! 全然、これっぽっちも!」
ばたばたと手を振って拒否して見せるちーあの頭をぽんぽんと撫で、ツクヨはどこかへと出かけていったようだ。
彼女を見送ったちーあは自分の胸に手を当てる。そこにはだだっ広い平原があった。少しの隆起もない平原だ。
ふと、ちーあは机の上にあったチラシの束を見る。何気なく眺めていたそこにある物を発見し、彼女はそれと掴んで掲げる。さも宝物を見つけたかのように。
「これなのですっ! これさえあれば、あんなこと言われずに済むのですよッ!」
だだっと走ったちーあはふすまを開け、ごろごろと寝転んでいた黒髪ツインテの少女イザナを叩き起こす。
「起きるのですよっ! イザナ! これです、ちーあたちにはまさに救世主なのですよっ!」
「はぁ? 何よ、もう……気持ちよく寝てたっていうのに……え、何々? 貴方のお悩みを解決、バストアップマッサージぃ? はぁ、何かと思えば……」
チラシを投げ捨てイザナはもうひと眠りしようと布団に潜り込もうとしたがばさっと布団をはがされ、ちーあに青い銃でう撃たれると体がかちんと固まって動かなくなった。
動けなくなったイザナを引きずり、ちーあは玄関から外に出る。イザナの意思は無視である。憐れイザナ。
「ちょっと何これぇっ!? 放しなさいよぉっ、あぁぁ、あたしの布団がぁ遠ざかっていくぅううーーーっ」
「善は急げ、何事も物は試しっていうのです。さあ、いざ行かん、マッサージへ!」
寝子島シーサイドタウンに着いたちーあは愕然としていた。
なぜならそのマッサージのチラシは古い物だったらしく、マッサージ屋は服屋へと変貌を遂げていたのだ。
お洒落な服屋を前にがっくりとちーあは肩を落とす。
隣で仕方ないともう腹をくくって大人しく着いてきていたイザナはほっとした顔を浮かべた。
「ま、ないって言うなら仕方ないんじゃない? さあ、おやつでも買って帰るわよ。ここに長居しても……」
「あれぇ? イザナちゃんにちーあちゃん? 何してるの?」
二人に声をかけたのは
白 真白と
常闇 月であった。
「こんな所でどうしたんです? 何か買い物でもしに来たんですか?」
「実は……かくかくしかじか、というわけで……」
ちーあに事情を聴いた真白と常闇はそれならばとある提案をする。
「私たちが似合う服を選んであげるよ。ちーあちゃんってずっとその白いワンピースでしょ? その、胸が目立たなくて、かわいい服もきっとあると思うの」
「確かに出会った頃からあまり変わったのを着ている様子はありませんね。気分を変えてみるという意味でもありじゃないでしょうか」
和気あいあいとする三人の輪から外れ、そそくさと逃げようとするイザナを真白はしっかりと掴んだ。
「どこ行くのかなー? もちろん、イザナちゃんも行くんだよ?」
「はぁ!? なんでよっあたしは関係ないでしょ! 別に胸気にしてないし!」
そんなことを言うイザナをじっと見る真白。イザナの服装は完全にファンタジー全開の出で立ちであり、露出してない所を探す方が難しい。寝子島では普通の服に見えるように補正されるとはいえ、これはいかがなものかと彼女は思ったのだ。
「大丈夫、きちんと可愛い服を選んであげるからっ。ほらほらぁ、歩く歩くーっ」
「待って、押さないでよっ、私はまだ入るなんて、ちょっとまって、ああぁぁぁあーーっ」
一方、私服姿のツクヨが向かったのは寝子島シーサイドタウンの中でも飲食店が立ち並ぶエリアだった。
彼女は寝子島の料理を食べてからというもの、すっかりとハマってしまったようなのだ。
今では合間を見て、こうしてひとりで食べ歩きをしているというハマりっぷり。
私服として現代の服に身を包んだ彼女は違和感なく周囲に溶け込み、商店街を歩く。それでも男性が擦れ違う時に視線を投げるのは、補正の影響で綺麗な巨乳の外国人に見えるからかもしれない。
「さてと、今日はどのお店に入りましょうかねぇ。悩み所ですねぇ」
各店を眺めながら、ツクヨはどの店に入ろうかと思案するのだった。
お初の人もそうでない人もこんにちわ、ウケッキです。
今回は戦闘のない日常的なお話です。
たまの休日を楽しむ彼女たち。
ちーあとイザナを着せ替え人形にして、色んな服を着せるもよし。
ツクヨと一緒に食べ歩きをするもよし。
また、商店街にひっそりと店を構えるダストちゃんのお店に行ってもありです。
皆様のご参加をお待ちしておりますっ
※とてもアブナイ部分と通常のシナリオの描写は分け、お色気方面は希望者のみとなりますので、
その辺りはご安心くださいませ。
要望があった場合は、運営さんと相談し、可能な限り要望は実現します。
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◆場所
寝子島シーサイドタウン
◆予想されるルート
●ちーあ、イザナに似合いの服を選ぶ
危険度:なし
同行者:ちーあ、イザナ
:ちーあとイザナを相手にお似合いの服を選びます。
ちーあの好みは可愛い服。イザナの好みは動きやすい服です。
選ばれた中で気に入ったものがあれば彼女たちは購入するでしょう。
バストアップ効果の有り無しはお任せします。
●ツクヨと一緒に食べ歩きをする
危険度:奢った場合、財布がアブナイ
同行者:ツクヨ
:ツクヨと一緒に食べ歩きをします。
ツクヨはまあまあ所持金を持っているので割り勘だと思います。
ファーストフードでも、回転寿司でも唐揚げの露店でもお好きな所をお勧めしてください。
ツクヨの好みは濃いめの味付けです。
なお、彼女が食べる量は大食い選手並みなのでご注意を。
●ダストちゃんのお店に行く
危険度:とてもアブナイ
同行者:ダスト
:ダストちゃんのお店にマッサージを受けに行きます。
裏マッサージという妖しいマッサージも自動的にされてしまうので
とてもアブないです。代金はすこしの生命力というお手頃価格。
◆登場人物
ちーあ
:皆様を非日常に放り込む張本人。絶壁ロリで元気いっぱいな機械生命体。でも見た目は人と変わらない。
ありとあらゆるコンピューターにハッキングできるが割とポンコツの為、よく失敗する。
日夜怪しい研究品を開発している。それらが役に立つかどうかは皆様しだい。
最近、チビナミに様々な方法で絡まれる為、ちょっと煩わしく思うが内心楽しく思っている。
可愛い服を着たいと思ってはいるが、壊滅的なセンスの持ち主の為、自分で選ぶと奇抜な服ばかり選んでしまうのが悩み。
イザナ
:ちーあの仲間で黒髪でツインテールの少女。
雷を扱う戦士であり中距離、近距離選ばず戦えるオールラウンダー。
なお料理は壊滅的な腕であり、どんな素材を使ってもこの世の物と思えない料理を作り出す。
最近お酒にハマり、色々な銘柄を試し中。
服の好みは無く、着れれば何でもいい。
強いて言うならだぼっとした服や動きやすい服が好みだとか。
ダスト
:夢魔の少女。変幻自在の身体を持ち、どんな姿にも変化できるが
現在はツクヨの色替えとも言えるボディーを使用中。その見た目は黒い髪色になって褐色肌になったツクヨそのもの。
基本的に人の生命力を糧に生きており、それらをマッサージの報酬として少量頂くお店を営んでいる。
ちーあの監視の元、人に害さないことを条件に生活している模様。
当人としても『利がない』とのことで寝子島と敵対する気はもうないらしい。
なおマッサージ店には違う意味でアブない『裏マッサージメニュー』が存在する。