寝子島高校では部活動が盛んに行われていた。それぞれが所属するクラブで自身を磨き、来る大会に備える。チームを纏めるリーダーは忙しく動き回り、校内の方々から鼓舞する声が聞こえた。
その普段とは少し違う。熱心に練習に打ち込んではいるが、どこか表情は穏やかで合間に笑い声が挟まる。勝負に執念を燃やすというよりは、競技自体を楽しんでいるようだった。
今日は部活動ではなく、球技大会の練習が大半を占めていた。
「のどかでいいねぇ」
万条 幸次は仰向けになって、のんびりと日向ぼっこを楽しむ。近くではクラスメイトが集まって、二人一組のストレッチが歓談を交えて行われていた。ほのぼのとした雰囲気に幸次は、本当にいいよねぇ、と微笑む目で口ずさむ。
その近くを同じクラスの
椎井 莉鳥が慌ただしく通り過ぎる。後ろ髪を引かれる思いなのか。歩きながら顔だけを向けた。
「練習は大切だけど、委員長の職務も果たさないと……」
保健委員会の委員長になった莉鳥に課せられた仕事は多い。
大会の開催中に起こり得る怪我に対し、保健委員会として迅速な対応を行う為の反復練習に追われた。
同時に他の委員や鷲尾先生と必要な準備を進めていく。
スポーツが苦手であっても心から楽しめる。本気になって遊べる勝負。
そんな球技大会が始まろうとしていた。
ついにこの日がやって来ました! 燃え盛る情熱は魂をも焦がし、勝利に恋い焦がれる!
灼熱の夏を遥かに超えた熱さが宿る、というような展開もいいのですが、
今回は楽しさ満点でお送りします。長い前置きになりましたが球技大会の始まりです。
ガイドに登場いただきました万条 幸次さん、椎井 莉鳥さん、ありがとうございました。
ご参加の際はガイドの内容に関わらず、自由にアクションを綴ってください。
球技大会は、前回から「黒猫組VS白猫組」ではなく、学年別・男女別のクラス対抗になっています。
フツウの学校行事を競技として、あるいは日常生活の一場面として(フリーシナリオとして)お楽しみください。
寝子高生はもちろん、子共も大人もほしびとも、シナリオには誰でも参加できます。
(試合に出場できるのは寝子高生のみです)
球技大会とシナリオの概要
寝子高の球技大会の日々を描くシナリオです。
前々回までの球技大会シナリオとは異なり、
「対戦シーン」そのものよりも「球技大会における日常シーン」が中心に描かれます。
球技大会は体育の授業も兼ねている為、寝子高生は選手としての参加は必須です。
※シナリオへの参加は自由です。
球技大会の進行と競技
球技大会は2日間かけて行われます。
競技は2種目。
バスケットボールとサッカーです。
それぞれの競技で、学年と男女別でクラス対抗のリーグ戦を行って優勝を目指します。
各チームにつき2日間で合計9試合行って順位をつけます。(勝敗数が同じ場合は得失点差などで決定)
(例:バスケの2年男子リーグは、8勝1敗で【1組】が優勝!
バスケの3年女子リーグは、7勝2敗で【5組】と【7組】が1位で、得失点差により【5組】が優勝!)
バスケは体育館で、サッカーは第1グラウンドで行われます。
細かなルールや不明点はリアクションで調整する為、PLの皆様は自由にアクションをお書きください。
出場する競技は生徒の希望で自由に選べます。
まれに何かの間違いで希望と異なることもあります(アクションでそのように記入してください)。
通常はどちらか1つのみに出場しますが、人手不足や何かの間違いで両方に出場することもあります。
<新ルール>
PCが描かれる試合の勝敗は、アクションの「多数決」で決まります(他の試合はサイコロで決まります)。
自分のPCのチームが勝って欲しいか、負けて欲しいか、PLとして希望をご記入ください。
その希望が多い方にあわせて勝敗が決まって、その内容に沿った描写になります。
勝負そのものよりも、勝負を含めたPCさんの心情や特徴を重視したシナリオの為、ご了承ください。
試合後に喜んだり悲しんだりする様子はアドリブとなりますが、お好みで両パターン記入することもできます。
アクションでできること
アクションは、基本的に自由です。
ありそうなこと、あっても不自然でないことを想定して、自由にお楽しみください。
登場シーンが多岐に渡ると、描写が薄くなったり省略されることもあります。
できるだけ1~2つのシーンに絞ってください。
▼寝子高生のアクション例。()内は一例の為、キャラクターらしく自由に書いてください。
球技大会「前」に――
練習(いざこざと仲直り、怪我などのトラブル、練習後に公園でだらだら)
クラスアイテムの準備(Tシャツのデザイン決めようぜ、ハチマキ、ハッピは? 完成品が届いてヤッター!)
誰かとの交流(好きな子との観戦の約束、優勝は何組? ごはんをかけての非公式ギャンブルイベント)
体育委員や放送部(企画や準備に追われ、下校後のファミレス交流、前日の徹夜準備)
球技大会「当日」に――
大会前(いきなり寝坊、朝から犬と走って特訓、友だち以上恋人未満との登校)
試合に出場
試合を応援(男子は女子を、女子は男子を応援! ド派手に応援旗を持って、チアガール結成?)
大会をサポート(体育委員や放送部、保健委員としての活動、進行、会場整備、審判、記録、実況など)
大会をサボって(屋上でお昼寝、近所のサテンに行くぜ!)
大会初日の終了後(負け続けてて涙、まだわからないぞと気合い入れる)
大会2日目の終了後(勝ったらあの娘に告白を、勝っても負けても打ち上げ!)
▼寝子高生以外のアクション例。一例の為、キャラクターらしく自由に書いてください。
球技大会「前」に――
練習の手伝い、うまいものを食べさせてやって応援……などなど発想の許す限りに。
球技大会「当日」に――
家族や地域の人、OB・OGなど誰でも見に来ることができます。
応援、OB・OGが同窓会を兼ねて集合、散歩中にふと立ち寄る……などなどご自由に。
寝子高生・寝子高職員のNPCは、アクションにあれば自然な範囲で絡むことができます。
ただし、特定のマスターさんが管理している特殊なキャラクターの場合は、描写が薄くなるかもしれません。
その他、Xイラストのキャラもご自由にどうぞ。
今回は勝負よりも楽しさを重視したシナリオになっています。
もちろん勝負事でもあります。同じクラスのPCさんが集まって、
自分達の力で(勝利を選択)勝ちにいくこともできます。逆に負けることも。
思い出にきっと残る、そんな熱くて楽しい球技大会の始まりです!