北条 冬華は目をしぱしぱと瞬かせた。
「ここは……?」
気がつけば、モノクロームのように色味の無い光の中へ、冬華は寝転んでいた。
身を起こして周囲を見回しても、ここがどこであるのか、よく分からない。
「! 私、どうしてこんな格好なんでしょう」
見下ろして、自分がひどく煽情的なコスチュームに身を包んでいることに気づく。およそ服というものに必要な部位を大胆にもばっさりと切り落としてしまったような、あまりにも露出過多なそれは、いわばバニーガールのスーツを逆転させたような代物だった。
なぜ自分は、こんなものを身に着けているのか
「……あ。そういえば」
ぼんやり、おぼろげに記憶が蘇ってきた。
そう……冬華が出会ったのは、一人の中年男性だった。どじょう髭を生やした、何とも怪しい風体の男であった。
男は、言ったのだ。
『ここは、夢体験を売るふくびきや。まるで現実のような、夢のような体験を味わえるんだぜ。そら、あそこにあるガラガラを回して見なよ、お客さん。怖がらずに、思い切ってさ』
男の声が、冬華の脳裏をノックする。
そう、男の言うままに冬華は福引のガラガラを回してしまった。まるで導かれるかのように。
「あら? 誰か……何か、来るみたい」
白い光の向こうから、何かが近づいてくる。一体何者だろう?
誰が来るにしろ、この破廉恥なスーツは人目にさらすに忍びない。冬華は思わず自身の身体を抱くように隠す。
どうやら冬華は、『夢のふくびきや』とやらが提供する世界へ飛び込んでしまったようだ。
彼女は一体、どんな夢を体験するのだろうか?
そしてあなたもまた、寝子島のどこかでふくびきやと出会うことだろう。
あなたは、どんな夢を見るだろうか?
高城ヒトです。よろしくお願いいたします!
今回は、ふくびきやシナリオの第四弾です。
(過去のリアクションは読まなくても問題なくご参加いただけます)
北条 冬華さん、ガイドへのご登場ありがとうございました!
ご参加いただける場合は、ガイドのイメージに関わらず、自由にアクションをおかけください。
概要
今回は、『夢体験』を売るという、不思議な『ふくびきや』のお話です。
皆さんは、街のどこかで『ふくびきや』というお店を見つけます。
旧市街、シーサイドタウンや星ヶ丘、九夜山へも、どこにでも現れるようです。
『ふくびきや』では、ガラガラを回して出た数字によって、様々な『夢体験』をすることができます。
夢体験とは、例えば最近流行りのVRゲームのように、現実ではない空間や別世界に飛び込んで、
ありえない体験をすることができる……というものだそうです。
店主らしい男に声をかけられると、男の話術のためか、それとも神魂が何らかの影響を与えているのか、
なんだか「やってみようかな?」という気分になってしまいます。つまり、断ることはできません!
せっかくなので、思い切ってガラガラを回してみてください。
きっと素晴らしい体験が待っていますから。
※『夢体験』をしている間、現実の時間はほとんど進まないようです。
現実のことは気にせず、思い切り楽しんでください。
アクションでできること
参加が確定したら、まずはコメントページで何か発言して、サイコロを振ってください。
サイコロの左の目によって、どんな夢体験をするかが決まります。
夢体験の世界観や時代、詳しい設定などは、自由に決めていただいて構いません。
いつもの自分と違う人物になり切ってもOKです。
※GAを組んで、複数人で同じ夢体験をすることもできます。
GAを組む場合、サイコロは、
1.代表者一人が振る
2.全員で振る(出た目が別の場合、夢が適当に混ざる)
お好きなほうをお選びください。
☆サイコロの左の目が1:アドベンチャー
海賊になって七つの海を探検し、隠された財宝を見つけたり。
迷宮を踏破して、とらわれのヒロインを救い出したり。
☆サイコロの左の目が2:恋愛
あなたが主人公やヒロインの恋愛ドラマ。
ハッピーエンド、切ない悲恋ものも思いのまま。
☆サイコロの左の目が3:バトルアクション
ヒーローになってヴィランと激しいバトルを繰り広げたり。
巨大化して怪獣をスカッとやっつけたり。
☆サイコロの左の目が4:クライムアクション
スタイリッシュに銀行強盗したり。華麗に宝石を頂戴したり。
犯罪者を追いつめる熱血警察官として、派手なカーチェイスを演じたり。
☆サイコロの左の目が5:ホラー
恐ろしい怪物に追いかけ回されるサスペンス体験。
廃墟に閉じ込められ、亡霊に追い詰められる心霊ホラー体験。
☆サイコロの左の目が6:お色気コメディ
絶え間なく起こるきわどいエッチなハプニング。
とにかくモテまくるハーレム体験。
※シチュエーションや設定などが思いつかない場合は、サイコロの右の目を参照して決めることもできます。
必要なければ、右の目は参照せず自由に決定しても構いません。
また、マスターにお任せも可能です。
○サイコロの右の目が1:現代
○サイコロの右の目が2:ファンタジー
○サイコロの右の目が3:SF
○サイコロの右の目が4:時代劇
○サイコロの右の目が5:西部劇
○サイコロの右の目が6:メルヘン・童話
NPC
登録済みNPCは、特定のマスターさんが管理しているキャラクターを除き、誰でも登場可能です。
たまたま店の前で出会って店主に誘われたり、夢体験の中のキャラクターとして登場したりできます。
それでは、ご参加をお待ちしています!