とある土曜日のお昼。
猫島 寝太郎は、友人の
御剣 刀と屋上で一緒に昼食をとっていた。青空が気持ちよく、ほのぼのとした空間……のはずなのだが、寝太郎の表情にはやや陰りが見える。
「どうかしたのか?」
刀が聞くと、寝太郎はもじもじと言いにくそうに答えた。
「最近、朝起きるとさ……その、なってるんだけど……」
「なってる?」
「いやほらだから、自分の意思じゃないのにこんな状態に!? みたいな……」
いまいち要領を得ない寝太郎の言葉に首を傾げる刀だったが、やがて「ああ!」と納得したような声をあげた。
「まあ俺らもさ、健全な男子高校生だし。朝起きたらそうなってることもあるよな」
「え、御剣君もなるの!?」
「そりゃなるだろ。ていうかならないと思ってたのかよ猫島は」
「だって御剣君のろっこんって……」
「ん? ろっこん?」
「目が覚めるといつの間にか布団になってる時があって困ってるって話なんだけど……」
「あ……ああそっちか……悪い俺はてっきり」
「そっちって?」
「いや何でもない、何でもないんだ」
今度は逆に寝太郎が首を傾げた。一方で若干恥ずかしい勘違いをしてしまった刀は僅かに顔を赤らめながら、話の続きを促す。
「それで、勝手に布団になってしまう謎を解明したい……ってことか?」
「うん。条件が分かれば、いつの間にか布団に、なんてこともなくなるのかなって」
「任せろ。謎は解いてみせる。真実はいつもひとつだ」
どこかで聞いたことのあるようなフレーズを自信満々で口にしながら、刀はぽんと寝太郎の肩を叩いた。
こうして、ふたりの挑戦が始まったのだった。
再びのご指名ありがとうございます、萩栄一です。
基本的にはコメディベースで猫島 寝太郎さんのろっこんの発動条件を見つけ出すという
ミッションをクリアしよう的な内容ですが、
ミッションはクリアできてもできなくても構いませんし完全に話が脱線しても大丈夫です。
思うがままにアクションを投稿してください。