寝子島高校一年の中村大翔は「便利屋」を自称して小遣いを稼いでいる。
とある日、そんな彼の元に以来の電話が鳴る。
『はい。中村です』
それは寝子島の病院に入院しているという老人、深草裕次郎からだった。
二人はお互いに軽い挨拶をしてから本題に入る。
『かつての想い人を探して、渡す筈だった簪を私の代わりに届けて欲しい』
『簪?』
『そう。―――夏祭りを一緒に行く約束をしていてね』
『なるほど』
『だが、訳あって彼女にそれを贈れなかったんだ』
『まじか。それはかなり切ないな』
だが、情報収集が必要と考えた大翔は依頼を手伝ってくれる仲間をねこったーで集める事にした。
『なんでも屋のお手伝いをしてくる方、大募集中!』
『わずかな情報と一枚の写真から、人探しをして贈り物を渡す仕事の協力をお願いしたいです(^▽^)』
『決して、怪しいものではありません!』
『謎解きや推理が得意な方など、大歓迎!』
『報酬は焼肉食べ放題です★』
仲間集めの最中に、大翔は裕次郎が入院している病院に
件の簪を取りに行くと一枚の写真と共に渡される。
「この人?」
「あぁ。綺麗だろう?」
裕次郎は誇らし気な表情で大翔に向ける。
「めっちゃ美人。やるね、裕次郎さん」
「そうだろう?で、その写真は旧市街で撮ったものなんだよ」
「確かになんか見た事あるなって思ってた」
「彼女は、その辺りに住んでいたんだ」
「今も住んでるって可能性は?」
「わからないな。私は引っ越して、最近こっちに戻って来たんだ」
表情を和らげた裕次郎に、大翔は気になっている事を問う。
「……。どうして自分で彼女に会って簪を贈らないの?」
「全身癌でね。―――もうすぐ迎えが来るんだ」
その意味がわからない程、大翔は子供ではないが
その現実をすぐに受け止められる程大人ではない。
一方、裕次郎は現在時間を告げるかの様な淡々とした口調だった。
「それに私は彼女に『会いたい』わけじゃないんだよ」と続ける。
「は、はぁ?ちょっと意味がわかんないんだけど……」
困惑する大翔を見て、裕次郎はいつかわかるよ、とだけ言うだけだった。
手掛かりは、写真一枚と数十年前の情報のみ。
「まぁ、とりあえずこの便利屋に任せてよ!」
初めまして、星野千景と申します。
初めてのシナリオガイドで大変、緊張しております。
今回のシナリオは、便利屋を自称している大翔のお手伝いをお願いします!
概要
便利屋の中村大翔(なかむら ひろと)がねこったーで、
依頼人、深草裕次郎の想い人探しに協力してくれる人を募集しています。
皆さんはねこったーを見たり、現地で大翔に出会い誘われたりして、協力することになります。
なお大翔とは、以前から顔見知りや友人だったことにしても構いません。
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★想い人探しの情報★
・裕次郎からの情報によると彼女の名前は小野心春さんです。
(ですが、旧姓なので苗字は変わっている可能性大とのこと)
・写真には、旧市街にある古い商店街の喫茶店が映っています。
彼女は甘い物と読書をこよなく愛する人だったらしいです。
(中でも商店街で有名だった「ぐるぐるチョコ抹茶」と
呼ばれていたソフトクリームがお気に入りだったとか!)
・スイーツ好きな女性ということで、色々な甘い物を食べていると思います。
ですので、旧市街にある甘味処等を調べるとなにかわかるかもしれないです!
・裕次郎と出掛ける場所は海辺を散歩したりする事が多く
「彼女は海も大好きだったなぁ」と思い出していました。
(きっと素敵な想い出なのでしょうね!)
・また、彼女の父親は医師だったとのことです。
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以上が、裕次郎から大翔が聞いた情報です。
皆さんの協力、サポートで裕次郎の願いを叶えてあげて頂きたいです!
学生さんも社会人の方でも、どなたでもお気軽にご参加ください。
お待ちしております!