「きんきゅぅ~ミッションなのです!!」
……??
とある冬の日。
稲積 柚春が通りがかったのは、シネマカフェ『クランク・イン』。以前に来店したことのある、映画も観られる喫茶店でした。
入り口でふんぞり返っているのは、アルバイト店員の嬉野 エマ。
「ああ、まったく。こいつは由々しき事態というやつだ」
その隣で腕組み、なんだか遠い目をしておりますのは、こちらも店員の嬉野 七海であります。
「…………」
「…………」
ふたりは、思わずぴたりと足を止めた柚春のほうを、ちらりっ。と見てから、なにやらわざとらし~いそぶりで、
「ああ~。これはタイヘン、タイヘンですわよ~にーさん! えらいこっちゃなのです!」
「このままでは、僕らはクビか。はたまた閉店か。ああ、困ったものだね」
「タイヘン、タイヘン! タイヘンだ~!」
などと言っては、柚春をちらりっ。
すがるような目には、いちおーお店でおいしい飲み物やら楽しい映画やら、趣味である調香のインスピレーションをもらったりと、まったくもって恩がないわけでもない? ような気がしてきましたもので、柚春も思わず言いました。
「あのー。どうかしたの?」
途端にふたりの目は輝いて、
「いやいやいやいや、どーしたもこーしたも!」
「よくぞ聞いてくれたね、さあさあこちらへ。いやまったくありがたいことだ」
「え? えっ?」
ぐいぐいぐい。有無も言わせず、柚春はあっという間にお店の中へと連れ込まれてしまいました。
大きなスクリーンが掲げられ、映画グッズがてんこもりなホールを抜けて、案内されたのはお店の地下にある倉庫です。
柚春は目を丸くしました。
「うわぁ、すごい!」
部屋の中には、床いっぱい壁いっぱいに所狭しと、映画のディスクがた~くさん!
「オーナーの持ち物でね。毎週この中から、店で上映するにふさわしい作品を選ぶわけだけど」
「数が多すぎるのですわー!」
見回せば邦画に洋画、おフランス映画にイタリア映画。中国映画に韓国映画……欧州からアジア方面までも網羅した、実に古今東西多種多様な映画が雑多に揃えられておりました。
この中からたった数本の映画を毎度選び出すのは確かに、それなりに骨かもしれません。
てゆーかよく見たら、柚春と同じようにここへ引っ張り込まれたのでしょう、お客とおぼしき人たちがちらほら。映画のディスクを手に、難しい顔を浮かべているのでした。
エマは、にっこり♪
「というわけで、見たい映画をてきとーに選んでくださいまし。それをオーナーに推しますので!」
「まあタダ働きとは言わないさ。コーヒーの一杯くらいは出すし、それに今日は店は休みだ。ホールや個室で、好きな映画を見ても構わない」
「私のヘソクリのお菓子もお出ししますわよー!」
柚春はふむ、と思案します。
「なるほど……それはちょっと魅力的かも?」
映画喫茶にて、次の上映作品を選びつつ、気軽におしゃべりしたり。おいしいコーヒーやお菓子に舌鼓。
なーんてのも、良いんじゃないでしょか?
墨谷幽です、よろしくお願いいたします~。
稲積 柚春さん、ガイドへご登場いただきありがとうございました!
(ご参加いただける場合は、ガイドのイメージに関わらず、自由なアクションでどうぞ!)
このシナリオの概要
シーサイドタウンの一角にて営業中の、シネマカフェ『クランク・イン』。
その名のとおりに映画づくしのお店で、店内のスクリーンでは常になにかしらの映画が上映されています。
上映される映画は、洋画に邦画、比較的新しい映画に古めの映画も、名作からB級映画までいろいろです。
映画のポスターやパンフレット、雑誌、その他映画関連グッズなども豊富に取り揃えられています。
今回は、シネマカフェシナリオの番外編です。
アルバイト店員の嬉野 七海・エマ兄妹が、皆さんに協力を求めてきました。
なんでも、お店の地下倉庫へ大量に収められている映画たちの中から、
次の上映作品の候補を選んで欲しいのだそうです。
皆さんの選んだ作品は、ふたりからお店のオーナーへと届けられ、その中から次の上映作品を決めるとのこと。
(次回以降のシネマカフェシナリオで採用させていただくかも)
本日、お店はお休みです。
皆さんは、お店の地下倉庫で作品を選んだり、
ホールのプロジェクター&スクリーンや個室の大画面テレビで視聴したり、
コーヒーやお菓子をいただきながら、おしゃべりしたり。
お仕事というよりは、友だちのおうちに遊びに来たような感覚で、お気軽にご参加くださいませ!
アクションでできること
皆さんが次の上映作品として推したい映画を、1~3本程度教えてください。
内容は、実在の映画でも、架空の映画でも構いません。
著名な大作、知る人ぞ知るマイナーな名作、あえてのB級映画などなど、なんでもOK!
実在の映画で、墨谷が見ていない作品、かつ視聴が困難な場合は、
ネットで検索するなどしつつ執筆させていただきます。
また、実在の映画のタイトルや内容は、らっかみ!っぽくアレンジさせていただきます。
と言いつつ、特に思いつかない方は、ただただ遊びに来ていただくだけでもOKです。
ご参加いただいたPCの皆さんは、七海からはコーヒーのサービス、
エマからはヘソクリの駄菓子食べ放題。とのことです。
注文すれば、いつものお店のメニューもいただけます。
その他、アルバイト店員ふたりには自由に話しかけて構いません。
映画談義はもちろん、映画に関係ない雑談も、気負わずゆる~くお楽しみください。
NPCについて
○嬉野 七海
キッチン担当の兄。無表情で不愛想、めんどくさがりですが、調理の腕は確かなようです。
○嬉野 エマ
フロア担当の妹。不器用、ドジ、要領悪しなポンコツながら、明るく元気で愛想良し。
その他のNPCも、登録済みのキャラクターでしたら誰でも登場可能です。
また、墨谷のシナリオに登場したNPCでしたら、登録・未登録問わず登場OKです。
ただし、不自然でないシチュエーションに限ります。
以上になります。
それでは、ご参加をお待ちしております~!