教室に射し込む陽光は暖かく、生徒達をやんわり包み込む。秋とは思えない陽気に生徒の生欠伸が絶えない。
自習時間の静寂が深い眠りに誘う。担当教師は教壇の椅子に腰掛けて、うつらうつらと舟を漕いでいる。
「……あら?」
問題を解いていた
エヴァ・ブランシェのシャープペンシルの動きが止まった。
上げた視線は机の隅に向けられた。
『ブランシェ軍、進め―!』
エヴァの消しゴムが叫んだ。いつの間にか、手足が生えていた。可愛い顔に威厳を込めて歩き始める。その声を受けて次々と勇ましい声が上がった。
ボールペン、定規、コンパス、分度器、修正液が後に続く。個々の文房具はきびきびとした動きで瞬く間に隊列を作った。
大型の筆箱にはプロペラが生え、航空戦力としての能力を備えた。エヴァは驚きの表情で見ていた。指に挟んでいたシャープペンシルまで動き出し、一団に加わった。
文房具の代表として消しゴムがエヴァの前に進み出た。即座に敬礼した姿を取った。
『エヴァ司令官! 作戦の指揮を取ってください!』
「えっ、あたしが司令官?」
『もちろんです! 手始めに隣国の田中軍を攻め落としましょう!』
エヴァはクラスメイトの田中に横目をやった。手足の生えた文房具が机の上で威勢の良い声を上げていた。田中司令官の指示は隣国の制圧であった。
「ふぅ~ん、そっちがその気なら……」
教室の至るところで同じように文房具達が鬨の声を上げる。開戦は避けられそうにない。
エヴァは不敵な笑みを浮かべた。教師が目覚めないように小声で宣言する。
「全軍、突撃せよー……」
今回は神魂の影響で、突然、戦争が勃発します! 眠気が吹っ飛びます!
ガイドに登場してくださったエヴァ・ブランシェさん、ありがとうございました。
ご参加いただける場合は、ガイドの行動に縛られず、自由にアクションを書いてください。
概要
場所を問わず(教室、図書館、オフィス等)、机の上にある文房具が動き始めます。
彼等には手足や顔がついていて、文房具の特徴を活かした攻撃をします(鉛筆の突進攻撃、修正液の目潰し等)。
それぞれが兵隊を自覚して行動するようです。
彼等の目的は他の文房具との戦いに勝って、陣地を広げることにあります。
目指すは天下統一、と言いますか教室やオフィス統一?
その場の怒涛の勢いに乗っかって栄光を掴みましょう!
ただし、勝利には優秀な指揮官が不可欠。
つまり、あなたのことです。
スマートフォン等に(いつの間にか)入っているアプリで、机にいながらにして、
文房具達の動向を追ったり、各机の戦況を確認したり、指示を飛ばすことができます。
ライバルの軍を制圧すれば、その軍はそっくりそのままあなたの指揮下に入ります。
もちろん、専守防衛を貫くのもアリです。強固にする為に同盟を組むのも良いでしょう。
襲い来る敵の文房具の手から、机上の陣地を守り抜きましょう!
アクション
あなたの文房具軍を編成してください。
鉛筆は歩兵、消しゴムは戦車、筆箱は輸送車両など、発想を広げて自由に決定してください。
消しゴムの戦車なら砲塔がついたり、ヘリコプターならプロペラが装着されたりします。
ガイド本文では自習時間の学校が舞台となっていますが、普通に授業中でも構いません。
自宅で勉強している最中、オフィスで仕事中など、自由に設定してください。
あまり騒ぐと先生や上司に見つかって騒ぎになってしまいますので、
静かに、そして勇ましく行軍してくださいね。
説明は以上になります。
優秀な指揮官を文房具達と共にお待ち申し上げております、一同敬礼(ビシッ)!