ホームルームが終わり皆が下校を始めたころ、突然にそれは起こった。
「面目ない、穴があったら入りた……わっ?!」
ボコッ! という音とともに、歩いていた男子生徒が突然地面に消えた。
校庭に1m四方ほどの穴が出現していた。
生徒は穴の中から顔を出し叫ぶ。
「なんだよ、こんなの、さっきはなかったぞ?!」
何の変哲もない穴で、土が特別柔らかいわけでもない。
誰かが仕掛けた落とし穴でもなければ、モグラの穴でもないようだ。
あっちでもこっちでも、悲鳴が上がった。
様々な場所で、様々な大きさの穴が突然開く。
「これじゃ部活ができない!」
それは屋外だけでなく、校内でも起きていた……
2階廊下に開いた穴は小さめで、板がぐにょーんと押し潰れるような感じで穴になり、下の階まで貫通するほどでもなかったが。
体育館では2m四方の大きな穴が開いたらしい。
最初に落ちた男子生徒が友達に助けられ、苦労して穴から上がったあと、しばらくすると。
穴の底が盛り上がり、みるみる元に戻っていった。
「なんなんだこれは……?」
しかし、穴が戻る速さはそれぞれ違うようだ。
先生に見つかる前に、この騒動は収まるのだろうか?
はじめまして、またはこんにちは。天村です。
穴騒動の原因は神魂の影響です。
会話の中に「あな」という言葉が出ると、その人の足元に穴ができます。
独り言、寝言、スピーチ、放送、かけ声、応援などでも起きます。
大きさ・深さは様々で、50センチくらいのこともあれば、5メートルくらいのこともあります。
ご希望があれば書いておいてください。
異次元やトンネルにつながっていたりすることはなく、普通に底がある穴です。
たいてい20~30分くらいで底が盛り上がる形で元に戻りますが、ものによってはもっと早かったり遅かったりすることもあるらしいです。
それでは、ご参加お待ちしております……そこのあなた……!(ボコッ)