「そこのアナタ!!」
「はい?」
いつものように女装を楽しんでいた
滝原 レオン。
甲高い声に呼び止められ振り返ると、そこには妙齢の女性が仁王立ちしていた。ぴしりとスーツを着込み、分厚い眼鏡をかけ、きりりと尖った眉にはいかにも押しが強そうな印象を受ける。
「あの、俺……じゃない、私に何かご用ですか?」
レオンが愛らしく小首をかしげながらに尋ねると、女性はふふんっと笑い、
「アナタ、いいわね! ワタクシの芸術を飾るモデルにふさわしいわ! 採用決定ね!」
ぱちんと指を鳴らした。
「え? 採用って何の……、あれ!?」
はっと気が付くと、レオンは見知らぬ場所にいた。
あたりには同じように連れてこられてしまったらしい、戸惑う男女の姿も見受けられる。
「ど、どこだここ……?」
どうやら、大きな劇場のようである。
レオンたちが立っているのはステージの真ん中で、まぶしいほどのスポットライトに照らされている。
正面には数え切れない程の客席が並んでいるが、今はどれも空席だ。
いや。
最前列のど真ん中の席に、先ほどの女性が腰かけ、足を組んでふんぞり返っている。
手にはメガホンを持っていた。
「じゃあアナタたち、出番が来たら袖から歩いてきてね」
「は!? いやっ、というかなんだこの状況……」
「はいっ、着てもらう衣装はこれよ」
「!? な、なんだこれ!?」
※イメージ映像です☆
用意されていたのは、レオンにとって耐えがたいほどに
恥ずかしい衣装だった。
思わず抗議の声を上げかけるが、女性は憤慨した様子でまくしたてる。
「ちょっと、勘違いしないでちょうだい!! これはアートなのよ!! 私はあなたたちの下着姿や裸が見たいわけじゃないの、羞恥に耐えながらも頑張るあなたたちの、美の煌めきを見たいのよ!! これはとても高尚な試みなの、分かる!?」
「えっいやでも、この衣装はちょっと……」
「ほらほら、もうすぐ本番始まるわよ! ステージの中央に立ったら写真撮影タイムだから、セクシーポーズをよろしくね!」
どうやらここは、現実ではない空間のようだ。
女性の言うとおりにしなければ出ることはできないらしい。
「……あ」
そしてレオンは見た。くるりと身を翻し、正体を現した女の、真の姿を。
頭には角が生え、背中には蝙蝠羽。腰には尖った尻尾が揺れている。
女は、悪魔だったのだ。
「やるしかねー……のか? マジで!?」
こんにちは、昂祈です。
滝原 レオンさん、コンテストの受賞おめでとうございます!
ご参加いただける場合は、ガイドに関わらず自由にアクションをかけてください。
概要
あなたは悪魔によって、不思議な空間にとらわれてしまいました。
ここで行われているのは、「悪魔による悪魔のための写真撮影会」です。
あなたはモデルです。
ただし、男女ともに、あなたにとってとても恥ずかしいと思う衣装を着せられてしまいます。
特別な力が働いているのか、勝手に脱いだり着替えることはできないようです。
(本人にとって恥ずかしいものなら、ただのセーラー服でも、下着姿でも、なんでも構いません。
特に指定が無い場合は、マスターが適当な衣装を選びます)
この空間から出る方法は、大まかに二つ。
一つは、悪魔の撮影会にモデルとして参加し、無事にこなすこと。
もう一つは、主催である女悪魔を倒してしまうことです。
いずれにしても、ハズカシイ体験となってしまう可能性大!
羞恥に耐えて頑張ってください!
アクション
アクションは主に、以下のどちらで行動するか、選んでください。
◆A:モデルとして写真撮影会に臨む
恥ずかしい衣装でステージに立ったら、撮影開始です。
悪魔は次々にセクシーポーズを要求してきますので、頑張って応えてください。
要求は徐々に難度が高くなっていきます。
恥ずかしがってなにもしないと、ペナルティとして女悪魔にムチでしばかれます。
なお、ここに集まっている悪魔たちの感性は独特かつ懐が広いので、
線が細い人も、ぽっちゃりな人も、ガチムチマッチョな人も、
それぞれの個性を尊重しつつ評価してくれますので、ご安心を(?)
◆B:悪魔を倒して脱出する
悪魔と真正面から対決することもできます。
ステージで女悪魔と対峙し、バトルへ挑みます。
女悪魔はそれほど強くないものの、俊敏に空を飛びムチで攻撃してきます。
また、特殊な技として、
「指を鳴らすと相手の羞恥心を極限まで高める技」を持っています。
また戦っている間も、客席の悪魔たちはカメラを構えて撮影していますので、
耐えがたい恥ずかしさに耐えながら戦うことになるでしょう。
以上になります。
それでは、皆さんのご参加をお待ちしています!