シナリオ「＜七福猫シリーズ＞大黒猫を探せ編」

＜七福猫シリーズ＞大黒猫を探せ編

　寝子島駅前の駅舎の左手側奥に建っている烏帽子をかぶり、魚を抱えた猫の像。
　参道商店街の一角にある、小ぶりなお社に祀られている琵琶を抱えた猫の像。
　アウトレットの片隅にある、簡素なお社に祀られている袋を背負った猫の像。
　この三体は、七福神ならぬ『七福猫』のひとつ、恵比寿猫と弁天猫、布袋猫である。
　『七福猫』だが、この三体以外は所在不明になっている。

　朝の散歩もいいですね、と古苗木美姫は寝子島漁港周辺をゆっくり歩く。
　もう少しで漁港付近という時、何かが凄いスピードで横切り、一瞬、地面が揺れた。

「な、何が起きたのでしょうか？」
　突風でめくれたスカートを押さえつつ、突然の衝撃に驚いた。
　何かが通り過ぎた後の余震はなかった。
　不思議に思ったその時、駅前の恵比寿猫の目が光り、美姫の頭の中にお爺さんの声が響いた。

　――これは、大黒のしわざじゃ。
　寝子島一帯をさまよい、仲間を探しておるようじゃ。

　それを聞いた美姫は、寝子島漁港で囁かれている噂を思い出した。
　漁港周辺や近くの店前に、何かで叩きつけた穴が開いていた。
　得体のしれない何かが、猛スピードでうろついている。
　魚市場の壁に、猫っぽい形のへこみができていた。
　それらは、恵比寿猫がいうように大黒猫の仕業なのかもしれない。

「恵比寿様と大黒様は、二柱一組で商売の神様として信仰されていましたよね」

　――そうじゃ。それもあり、わしと大黒は仲良しでのう。
　仲間を探しておると言ったが、特に、わしを見つけるのに必死のようじゃ。
　わしがどこにおるかわからんので、すごく怒っておるみたいじゃ。
　あやつは頭に血が上るとものすごく怒りだし、なりふり構わず辺りを破壊しまくる厄介な奴なんじゃよ。

「どうすればいいのでしょうか」

　―――わしの居場所を教えればいいのじゃろうが、今の大黒は聞く耳持たずじゃろう。
　大変じゃろうが、大黒の怒りを鎮めてくれんかのう。

「恵比寿様みたいな石の像でしたら、すぐに見つかると思うのですが」

　―――七福猫は大きさも形もまちまちじゃ。共通しておるのは、石の像であるということ。
　大黒は小槌を持っておる。怒っている時の大黒は、色が黒い。
　怒りが鎮まると、元の色に戻るぞい。
　わしが鯛を持っておるゆえ、漁港にいると思っておるようじゃ。
　気配は、漁港周辺に強く感じておる。

「では、さっそく漁港付近を探しに行きます」
　行動開始、と動く美姫だったが、なにやら妙な感覚が。
　服装はそのままだが、頭にはピョコピョコ揺れる長いウサギの耳。
　お尻には、まあるい尻尾が。
　それだけでなく、手には、なぜかピコピコハンマーを持っている。

　―――おまえさんが手にしておるもので、わしの代わりに大黒にツッコミを入れてやってくれい。
　あやつは頑丈じゃから、思う存分、どついても大丈夫じゃぞーい。
　ある程度ツッコミを入れられれば、おとなしくなるじゃろうて。

「神様にツッコミを入れて大丈夫なんでしょうか……」　

　その頃。

　――えびちゃん、大黒が見つかったらどうするつもりかしら。
　何をやっとるんじゃ！　と怒鳴りそうね。
　漁港、これ以上、荒らされなければ良いのだけれど……。

　微弱だが、大黒猫の気配を感じ取った弁天猫は、恵比寿猫と大黒猫のことを心配していた。

ゲームマスターより

担当ゲームマスター

カターレ

マスターコメント

ご無沙汰しております。カターレです。
古苗木美姫様、シナリオガイドのご登場、ありがとうございます。
トップの全身イラストがストッキング♡イラストコンテスト参加時のイラストですが、あくまでイメージです。
ご参加いただける際は、自由にアクションを書いていただければと思います。

寝子島ミーティング第５弾、寝子島セカンドマップをつくろう！との連動シナリオ、七福猫シリーズ第３弾、大黒猫を探せ編です。
弁天猫を探せ編、布袋猫を探せ編と同じく、軽いコメディのノリでいこうと思います。
お気軽にご参加ください。

＜状況＞

　寝子島漁港で奇妙な出来事が起こっています。
　休日の朝ですので、一般の人はまばらです。
　漁港には、魚市場に仕入れに来たり、買い物に来たりしている人がいます。
　大衆食堂『うみねこ』の店前には、多数の穴が開けられています。
　経営者の魚戸夫妻は、幸いなことに、まだこの事態に気づいていません。

　漁港周辺の異変は、騒動を起こした大黒猫を見つけ、怒りを鎮めれば収まります。

＜大黒猫＞

　小槌を持った黒い色の石像であることは、恵比寿様の説明で判明しています。
　どのくらいの大きさなのか、どのような形をしているのかはわかりません。
　寝子島漁港周辺のどこかにあるようです。

　駅前の恵比寿様は、大黒様の気配を感じています。
　お怒りＭＡＸ状態であることを察知していますが、何もできないことが、もどかしいようです。
　弁天様は、微弱ながらも大黒様も気配を感じています。
　恵比寿様同様、何もできないので、大黒様の暴走を心配しています。

＜アクションでは……＞

ウサギに変化
　神魂の影響により、皆様はウサギの特徴が身体に出る、あるいは擬人化ウサギ。
　ウサギの衣装等に変わってしまいます。
　変化するのは、以下の四通りです。

　・服装はそのままで、頭部にウサギの耳、お尻にウサギの尻尾が出現
　耳と尻尾の形状、色はさまざまな種類があります。お好きなものを選んでください。

　・児童小説等に登場する擬人化ウサギ
　鼻眼鏡をかけ、巨大な懐中時計を携えた姿の擬人化ウサギ。
　擬人化したネザーランドドワーフ。
　その他の例として、毛の長いアンゴラウサギ、垂れた耳が特徴のロップイヤー。
　パンダウサギといった様々な種類のウサギ人間となります。
　色、種類はお好きなものを指定できます。

　・バニーガール
　人間の姿のままですが、服装が肩出しボディスーツやレオタード、丸い尻尾の飾り。
　ウサギの耳をかたどったヘアバンド、蝶ネクタイ付きの付け襟。
　カフス、ストッキングまたは網タイツ、ハイヒールといったものに。
　バニースーツの上に、燕尾服かタキシード風の上着を羽織るバージョンもあります。
　衣装詳細、色はお好きなものを指定できます。
　男性の方がバニーガールになる場合は性別そのままか、女体化するかをアクションにお書きください。
　漢女（おとめ）なバニーもバッチコイ！　です。

　・ウサギの着ぐるみ
　イベント用の被り物、着ぐるみパジャマ、ゆるキャラっぽい着ぐるみ全般です。
　ウサギの種類、カラーバリエーションはお好きなものを指定できます。

ほしびとに関して
　外見は「ひと」のように変化します。
　少しだけ「ひと」らしからぬ部分が残ってしまうこともありますが、このシナリオガイドに参加している間は、獣の種類問わずウサギの耳、ウサギの尻尾に変化して出現します。
　ウサギの種類に関しましては、ひと、もれいびの方同様、お好きな姿に変化できます。
　服装は普段着か、寝子島に来た時用の服、バニーガール、着ぐるみを選べます。

　フォルカ・ヴィクスンのような獣人形態の外見の方は、顔、耳、尻尾、体毛がウサギ状に変わります。
　ウサギの種類は問いません。
　服装は、着ぐるみ以外は「ひと」のように変化したほしびと同様、選択可能です。

　ほしびとの男性の方もバニーガールになる場合は、性別そのままか、女体化するかをアクションにお書きください。

ピコピコハンマー
　大黒様にツッコミを入れるために必要不可欠なアイテム。
　変化の種類問わず、必ず装備することになります。
　１００円ショップで売っている小さいものから、ＰＲＧの武器のような大きいもの。
　工具の金槌のようなサイズ等、大きさはまちまちです。
　大きさは違えど、軽いので持ち運びは便利です。
　恵比寿様のお許しが出ていますので、これで思いっきりツッコミを入れても大丈夫です。

何をすればいいの？
　・まじめに大黒様を探す
　・ピコピコハンマーでツッコミを入れて、大黒様の怒りを鎮める
　・大黒様に恵比寿様の居場所を教え、暴走をやめるよう説得する
　・大黒様と一緒に、漁港周辺を暴れまわれば仲良くできるかも？
　・寝子島漁港、その周辺のお店の前にある……かも？

　……など。
　漁港周辺にコミュニティなどある方のご参加もお待ちしております。
　大衆食堂『うみねこ』、あるいは、あなたのお店の近くにあるかも？
　
　※このシナリオで大黒猫が見つかれば、セカンドマップに情報が掲載される予定です！

　様々なウサギに変化した皆様のご参加、お待ちしております。

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担当ゲームマスター

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