「ハ~ゲ~、ハ~ゲ~……♪」
小学生の一団が通学路で歌っている。その内容はトルコ行進曲を彷彿させるメロディーラインに、頭頂部に毛髪のない人々を揶揄する歌詞をのせていた。
「『鰤と虎』の『トクトー行進曲』じゃん」
白石 龍樹が反応した。小学生が歌っていたのは、最近ネットで密かに話題になっているグループ『鰤と虎』の曲だ。小学生は頷いて、歌を続けた。
「あら、だめですのよ! ひとが気にしていることをバカにしたらいけませんわ!」
それに軽く注意するのは、
城ヶ崎 梨々子だ。しかし小学生の歌声は止まらない。
「いーじゃんいーじゃん」
「皆歌ってるし!」
すると、その後ろからぬっと影の集団が現る。
「少年……その歌は……」
「げ、ハゲだ!」
その影は日の元に出て、頭頂部を眩しく光らせた。影を見て驚いた小学生の一人――長友聡彦。「ながとも ふさひこ」というらしい――友達からはフサくんと呼ばれている少年だ。
「ハゲではなーい!!」
「我々はスキンヘッド団!!」
「その髪、頂く! イヤーッ!」
HAGEバッジも眩しく光らせたスキンヘッド団の一員は、奇妙な声を上げて聡彦の頭を両手でグワシッと掴んだ。
ちなみに、バッジに模られたHAGEとは、スキンヘッド団のスローガン『Hair ahead Grow Eternal』の略である。けっしてハゲのことではない。
「ぐわーっ!!」
「フサくーん!!」
「な、なんで……ハゲ、なんで……?」
すると、聡彦の髪が見る見ると後退し、つるつるになっていく! 因果応報! それはまさしくこの事! そして聡彦の頭を掴んでいたスキンヘッド団の男の頭頂部には、髪がふさふさと生えてくる! それを見て、龍樹は顔を青くした。
「ヤバいことになっちゃったぜ!!」
被害に遭うのは男子小学生だけではないようだ。聡彦と一緒にトクトー行進曲を歌っていたおてんばな女子生徒がスキンヘッド団に捕まり、泣いているのが見える。これには梨々子も驚いた。
「ま、まあ……! 被害に遭うのは男の人だけではないの?」
寝子島に突如現れた、スキンヘッド団。実は団員も募集しているという。
寝子島のハゲ人口が入れ替わってしまう前に彼等をなんとかしよう!
お世話になっております。六原紀伊です。
ガイドに登場してくださった白石 龍樹様、城ヶ崎 梨々子様、ありがとうございました。
もしご参加されるようでしたら、ガイドの内容に捕らわれず自由にアクションを書いていただければと思います。
※トップ画はイメージです。校長先生はスキンヘッド団ではないため、今回は登場しません。
概要
寝子島に謎の組織『スキンヘッド団』が現れました。
普段はふさふさの人間を恨むだけにとどまっていましたが、神魂の影響で相手の髪を奪えるようになり、暴走しています。
髪を奪ったスキンヘッド団の人を気絶させると、元の持ち主のもとへ髪の毛が戻ります。
寝子島のハゲ人口が入れ替わってしまう前に彼らをなんとかしてください。
もし奪われたままシナリオが終了した場合は、1日経つと戻ってきます。
スキンヘッド団はハゲをバカにするもの、言葉、歌に反応して相手を襲います。『禿』『光』『坊主』などの文字を使うのも危ないです。スキンヘッド団の方は繊細な人が多く、バカにする気がなくても、心のどこかでチラッとでも「あ、ハゲだな」と思ってしまったら襲われます。
老若男女平等にハゲさせます。
団員はHAGEバッジを付けています。HAGEはハゲではなく『Hair ahead Grow Eternal』の略だそうです。
なお、スキンヘッド団の一員として活動することもできます。
スキンヘッド団の本部は九夜山のどこかにあります。入団希望の方はそちらまで。
HAGEバッジをつけている人に聞けば教えてくれますが、ハゲ……もといスキンヘッドである証明が必要です。カツラをかぶっている方は入団にあたり脱いでください。
誰かの髪を奪ってフサフサになった場合は退団になります。
それでは、ご参加お待ちしております。