「このあたりが例の話の場所だよね。本当に出るのかな?」
薄羽 白露は地図を見ながら、いつも着ている陰陽師の服で夜の九夜山を歩いている。
ここに来たのは食い扶持である占いの客から、とある現象の噂話を聞いたからだ。
九夜山のある場所に、夜中から朝方にかけて幽霊が出るそうだ。
ある男性は、白装束を身に纏った長い黒髪の幽霊みたいな美女。
ある女性は、喧嘩別れした翌日、交通事故で死んだ恋人。
父親と一緒に来た子供は、病気で死んでしまった可愛がっていたペットの猫。
客は、人によって見えるものが違う幽霊の噂を確かめべく、その場にたったひとりで行った友達の体験談を語った。
そこに出るその幽霊は男なのか女なのか、はたまた妖怪なのか。
幽霊、あるいは妖怪と噂されているのは、見る人によって姿形が違うからなんだ。
ビビリな友達が見たのは、得体のしれない化け物だったそうだ。
そいつ、小心者でさ。腰ぬかして動けなくなってさ。
その間、友達は否応なく幽霊を見る羽目に。
襲われる! と思ってたけど、特に何をするでもなく、その場にじっと立っているだけだったとか。
で、朝日が昇ると、溶けるように消えてしまったんだって。
それと同時に動けるようになった友達は、急いでその場を後にした。
もう行きたくない! って怖がってたなあ。
朝まで何もせずにいる幽霊、というのは、陰陽師たる白露にとって興味深いものだった。
蝋燭の灯りを頼りに歩みを進めるのは、幽霊が出る場所に行く雰囲気に合うから、というのは本人談。
いろいろ考えているうちに、例の場所に辿り着いた。
「あれは……」
目を凝らして見ると、目撃場所に、砕かれた岩のかけらのような大きめの石があった。
客の噂話に出てこなかったので、友達が見逃していたのだろう。
あの石は何を意味しているのだろうか。
気になった白露は、それが何か調べてみることにした。
「幽霊に謎の石。これは面白いね」
寝子島セカンドマップで薄羽 白露さんが提案した情報を基にしたシナリオガイドです。
提供者の薄羽さん、ガイドへのご登場、ありがとうございました。
もしこのシナリオにご参加いただける場合、ご自由にアクションをかけてください。
場所は寝子島(セカンドマップ)のG-3、一番北。
幽霊が見ることができる時刻は夜中から夜明けの間です。
何故、朝方まで立ったままなのか。何もしないのかといった理由は明らかになっていません。
目撃場所に石があることがわかりましたので、これが関係しているのかもしれません。
石について、いろいろ調べてみるのも良いでしょう。
これまでの目撃者は、見た後に不幸な出来事が起きたということはないようです。
このことから、ただ単に幽霊を見ただけのようです。
幽霊は、人によって見えるものが違います。
どのような人物、あるいは物の怪の類、動物等に見えるかは皆さん次第です。
見えるものが異なりますので、幽霊を見る場面のみ個別描写となります。
どなたかと同じものを見たい、という場合はGAをご利用ください。
皆様のご参加、お待ちしております。