放課後の寝子島高校。かりかり、かりりとエンピツが走る音が幾重にも響く、静かな図書室にて。
「うーん。うーん」
窓際のほうから、何やら奇妙な声が聞こえてきます。
「……あ。あれって……?」
不思議に思いやってきた、図書委員の
勅使河原 悠。
彼女はそこで、目の前の何の変哲もないフツウの光景には少々似つかわしくない……ようにも見えて、今ではなんだかんだで馴染んでいる、ひとりの少女の姿を見つけました。
「うーん! 困ってしまいました」
こくりと首をかしげているのは、
胡乱路 秘子でした。
「こ、こんにちは、胡乱路先輩……あの……どうかしたんですか?」
諸々あって、彼女とはちょっとした顔見知りである悠。図書委員として、声をかけてみますと、
「あら。んふふ、こんにちは、勅使河原さん♪ ええ、そろそろ
期末試験が始まりますでしょう? 正直に言いますと、わたくし、あまりお勉強は得意ではなくて。張り切って問題集に向かってはみたのですけれど、とっても難しくて、途方に暮れていたところなんです。どうしたら良いでしょうか? んふふっ」
「そ、そうなんですか……? それは……困りましたね?」
あまり困っているようには見えない秘子に、人のいい悠はそんなふうに言われて、何だか逆に困ってしまいます。
と、そんな時。
「おーい、勅使河原!」
本棚の向こうから声をかけたのは、悠の尊敬する、
永田 孝文先生です。
「やあ、ちょっと探してる本があるんだがな」
「あ、はーい、今行きます……! えっと、先輩、それじゃ……が、頑張ってください、ね」
「ええ、ありがとうございます♪ いってらっしゃいませ」
ひらひらと手を振る秘子にぺこりと頭を下げてから、悠は先生のところへ向かいます。
「……という古典作品集なんだが、どこにあるだろう?」
「あ、それなら……えっと、こ、こっちです」
永田先生を案内しつつ、ふと、悠は思います。
そう……そろそろ2月も終わり。
3学期の期末試験が迫っているのです。
もちろん悠にだって、人ごとではありません。勉強しなくっちゃいけません。
ひとりで集中して頑張るのも良いですし、誰かお友だちを誘って、一緒に勉強会なんていうのもアリでしょう。
あるいは、
「ん? どうかしたか、勅使河原?」
「あ、いえ……」
目の前の先生や、親切な先輩や、頼れる友人に、分からないところを尋ねてみるのも良いかも。
またあるいは……そうしてちょっぴり余裕ができたなら、向こうでにこにことしたまま首をかしげている秘子のように、苦戦している誰かへ、救いの手を差し伸べてあげるのも良いかもしれません。彼女とは学年が違いますけれど、勉強に役立つ本を紹介してあげるくらいはできるかも。
(どうしよう、かな……?)
何はともあれ、さあ。
試験勉強、しなくっちゃ!
墨谷幽です。よろしくお願いいたします~。
ガイドには、勅使河原 悠さんにご登場いただきました。ありがとうございました!
(こちらにご参加いただける場合は、ガイドのイメージに関わらず、ご自由にアクションをかけていただいて構いませんので!)
このシナリオの概要
3月上旬に、寝子島中学校と寝子島高校にて、3学期の期末テストが行われます。
中・高校生の1~2年生の皆さんは、1年の学業の締めくくりとして、進級をかけた重要な試験に臨むことになります。
(※3年生は、3学期の期末テストはありません)
今回のシナリオは、皆さんが試験勉強を頑張る姿……あるいは頑張りつつもちょっぴりサボってしまったり(またあるいは、こりゃむりだー!! と絶望してしまったり)する姿を描写しよう、という日常シナリオになります。
試験は大変ですけれど、これを機にPCの皆さまにはどうにか頑張っていただいて、点数にいくらか弾みをつけていただけましたら~と思います。
なお、試験勉強なのでもちろん学生さんがメインとなりますが、勉強に関して学生さんと絡むようなエピソードでしたら、それ以外の方にご参加いただくことも可能です。
ただし、初対面で偶発的な出会いから勉強を見てあげることに……なんて流れは少々難しいですので、できればGA(グループアクション)の活用を推奨します。
常日頃勉学に励んでいる方も、すこぶる勉強ギライな方も、みんなで頑張って、試験という難関を乗り越えてしまいましょう!
アクションでできること
アクションには、勉強する場所、誰と勉強するか、科目や勉強方法、などをお書きください。
●場所、シチュエーション
勉強する場所をお書きください。
自宅や自室などは、集中して勉強することができそうですが、アドリブで他の方と絡む可能性は低くなります。
公共の場所では、多少騒がしかったりするかもしれませんが、もしかしたら親切な誰かが、難問の解き方を教えてくれるかも?
●誰と勉強するのか
ひとりで黙々と勉強するのか、あるいは誰かを誘って一緒に勉強するのか、などをお書きください。
GAを組んでいると、基本的にはGA相手との描写がメインになります。
おひとりの場合は、場所によっては誰かと絡むことになるかも。
なお、登録済みのキャラクターに限り、NPCと絡むことも可能です。
一緒に勉強したり、勉強を教えてもらったり、逆に教えてあげたり。
※ただし、登場させることができるのは、該当するキャラクターに無理のないシチュエーションに限ります。また、過度な指定はマスタリングの対象になる可能性が高くなりますので、あらかじめご了承くださいませ。
(例:特定のNPCを自宅に呼んでマンツーマンで勉強会、サンマさんを学校に呼んで応援してもらう、など)
●重点的に勉強する科目、勉強方法
今回のシナリオで特に重視して勉強する科目を、以下の9教科の中から1つお選びください。
(後述の『期末テストシナリオとのリンク』に関連します)
○国語 ○数学 ○英語 ○理科 ○社会 ○家庭 ○音楽 ○美術 ○体育
その上で、上記のひとつの科目を集中的に勉強するのか、他の教科もまんべんなく勉強するのか。どんな資料や問題集を使うのか、自分だけの暗記のコツ……などなど、盛り込みたい情報がありましたら、そちらもお書きください。
その他、上記と合わせて、
・集中力(何時間でもいけちゃう、5分でギブアップ、など)
・やる気(勉強大好きで試験も自信アリ、赤点回避できれば後はどうとでも、など)
等お書きいただけましたら、参考にさせていただきます~。
期末テストシナリオとの連動について
実はこのシナリオは、後日公開される予定の『期末テストシナリオ』と、少しだけリンクしていたりします。
きっちり勉強に打ち込むことができると、期末テストシナリオにて、今回重点的に勉強した科目の点数が、すこーしアップします。
○よくできました!(10点アップ)
○がんばりました(5点アップ)
○もうすこしがんばりましょう(点数アップなし)
今回の結果は、期末テストシナリオ担当のマスターさんへお渡しして反映していただきますので、頑張ってくださいね!
その他
●参加条件
中学生と高校生の、期末試験を受けるPC(1~2年生)がメインとなります。
上記には該当しないPCさん(3年生や大学生、社会人など)は、必然性があればご参加いただくことができます。
たとえば、『3年生が後輩の勉強を見てあげる』『社会人が学生に勉強を教えてあげる』『役立つ資料を紹介してあげる』など、それっぽい理由があれば、どなたでもOKです。
ただし、おひとりでのご参加の場合、モブ学生が相手だったりすることもあるかもしれません。
●舞台
学校、図書館、それぞれの自宅、自室など、ご指定の場所が舞台となります。
●備考や注意点など
※今回のシナリオには参加していないPCに関するアクションは基本的に採用できかねますので、申し訳ありませんが、あらかじめご了承くださいませ。
以上になります。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております~!